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女勇者の父、民主主義に敗れる

キリがいいところがなかったのでちょっと短めです。


本日は投稿時間を1時間早めさせていただきました。

また、明日からは午前10時を基本の投稿時間とさせていただきます。

よろしくお願いします。

俺は幼い娘に口を酸っぱくして言った。

「知らない人についていってはいけませんよ」と。

「いきなり声をかけてくる人は怪しい人だから簡単に信じちゃいけません」と。

「すぐに大声を出して近くの人に助けを求めなさい」と。

ノアだって同じだろう。


「ねえ、ソフィアさん。是非、ワタクシとお友達になってくださらないのね?」


いきなり声をかけてきたププというドワーフの少女の誘いにソフィアは即答する。

答えはもちろん……


「喜んで!」


おい、ケビン!

お前の教育はどうなっているんだ?


まあ、俺とノアもついてるし、何よりソフィア自身が滅茶苦茶強いから大丈夫なのかもしれないけどね。

念のため、今も冒険者としての装備は身に着けている。

ソフィアも簡易的な鎧を纏い、相棒の大剣を背負っている。

そんなソフィアの姿にププも気付いたようだ。


「ソフィアさんは冒険者なのですのね。おひとりで冒険されているのですのね?」


どうやらププには俺とノアの姿が見えていない模様。


「おい、ノア。俺たちはいつの間にか透明人間になってしまったようだぞ。」


「安心してください。僕からはアベルの間抜けな顔がよく見えてますから。」


「お前も言うようになったな。」


いや、こいつは初めて会った時から意外と口は悪かったな。

俺を見て「足手まといにならないか?」なんて言ってやがったぞ、そういえば。


「私たちは3人で旅をしておりますの。」


「さんにん……ですのね?」


「ププ様、こちらはアベルとノア。この2人が私のパーティーメンバーですわ。」


ソフィアがとても丁寧な言葉遣いでププに俺たちを紹介する。

ププは今初めて俺たちに気が付いたという顔をして再び自己紹介する。


「ワタクシはプププププ・ラ・ペペ。ププと呼んでくださいのね。」


「アベルだ。」


「ノアです。」


「……ソフィアさん、お友達は選んだ方がよろしいのですのね。」


俺の方を見ながら手で隠した口をソフィアの耳に近づけて言う。

口元を隠しても声がでかけりゃ意味がないぞ。




俺の反対も虚しく多数決の結果、4人で祭りの準備に励む街の様子を見て歩くことになった。

ノアが裏切らなければ2対2だったのに。

あげくにププの奴、「ではアベル殿がおひとりで行かれてはいかがですのね?」だと。

意地でもついていってやろうという気になった俺がいる。


ププは街のことに詳しかった。

ソフィアが気になったことを口にするとそれについてスラスラと説明してくれる。

邪魔するといけないからとププに言われて祭りの準備を遠巻きに見ていたが、詳細に説明してくれるので十分に堪能できた。

まあ、なんだ。

ププにガイドとして来てもらう分には悪くなかったかもな。


夕方まで街の様子を見て回ると宿の前まで俺たちを送ってからププは帰っていった。

別れ際に明日の朝、宿の前に迎えにくると言っていた。

祭りを案内してくれるつもりなのだろう。

ありがたい申し出にソフィアは偉く恐縮していた。

しかし、変な少女(?)だ。

ププって見た目はソフィアと同じくらいの少女だけど、ドワーフって成長とか寿命とかどうなってるんだっけ?




夕食はこの辺でもピカイチというレストラン。

これも昼間に会ったドワーフ族のご婦人たちに聞いたお店だ。

港が近いためだろう、海産物を使ったコース料理が名物のようだ。

メイン料理の説明に料理長というドワーフ族の男がテーブルに挨拶に来た。


「お食事はお愉しみいただいておりますでしょうか?当レストランの調理長ロロロロ・ピ・ピピと申します。」


「ああ、とても美味い。ところでドワーフ族はみんなそういう名前なのか?」


失礼かと思いながらも、ドワーフ族の聞きなれない名前について尋ねる。


「左様でございます。最初に名前3~5文字の名前、最後に家業の古代ドワーフ語呼びにちなんだ苗字、ミドルネームがある場合は地位についてのものが多いですね。私のピピは料理人、ミドルネームと合わせると料理長となります。私が料理長を退けばミドルネームはなくなります。」


「じゃあ、ラ・ペペというのはどういう意味だ?」


なんとなく気になったので昼間に出会った少女(?)プププププ・ラ・ペペについて聞いてみる。


「それは『ドワーフの国の第1王女』という意味でございます。」


あ、左様でございますか。

ププ様はこの国のお姫様でしたか。




はい?

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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