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中王
中華無双の本拠地は地底にあった。
「中王様」侍従の姿をした男が一段と高い椅子に座る初老の男に言った。
「何だ。何」
「不吉な相が出ました」何が言うと「どんな」と中王は聞いた。
「我々に歯向かう男が生まれました」何は言った。
「フン。そんな奴は星の数ほどいるだろうよ」中王が言うと「それが、その男、かなりの強敵です」と何が言った。
「もうよい。下がれ」
「はい。失礼します」と言って、何は部屋から出て行った。
「かなりの強敵か。どんな奴か会って見たいものだ」と中王は呟いた。