弐
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--2--
誰もいないはずの廃ビルで二人組みの足音が響く。
「仁、あいつの位置は?」
弓を持った少女が仁と呼んだ青年に尋ねる。
「二本目の角を曲がった先にいます、竜姫様。」
「わかったわ。私はあいつの後ろに回り込むから、囮役よろし。」
そういうと竜姫はすぐ近くの窓からジャンプし上の階へと向かった。
囮役の仁は自分の刀“紫丸”に呪文を唱えた。
「纏え、浄化の炎。」
青色の炎を纏った刀で、仁は角を曲がった先にいる3メートルはあるだろう妖魔に斬りかかる。
その時間わずか2秒。
「グギャァァァァァァァァァァギギギギギギ…………」
叫び声からして腕を一本斬り落としたらしい。しかし妖魔はひるみはしたが仁に向かって反撃をする。
「くっ。」
妖魔の反撃をよけ損ねた仁は思い切り壁に打ち付けられた。
「仁っっ!!」
竜姫が叫んだ瞬間妖魔が振り向いた…が竜姫の放った矢が目を貫いたため竜姫に攻撃をすることはできなかった。
急いで仁に駆け寄る竜姫の後ろには、目と腕に傷を負い怒り狂った妖魔がいた。竜姫を蹴り飛ばそうと、太い足を上げて。
「竜姫様後ろ!!!」
竜姫は仁の叫びに後ろを振り向くが、わずかに遅かった。
「ぐはっ」
腹を思い切り蹴り飛ばされた竜姫は10メートル程飛ばされ壁に当たる。
「貴様よくも!!」
仁は竜姫を飛ばされたことに対する怒りをあらわにして、刀で妖魔を一刀両断する。
「グ、グギャァァァァァギギギギギギギギギギャァァァァァ」
体を縦に半分にされた妖魔は体のバランスを崩して床に倒れこんだ。
「ギギギギギ………………」
しばらくもがいた妖魔は次第に動かなくなっていく。
「竜姫様!大丈夫ですか?」
仁は妖魔の死を確認してから竜姫に駆け寄る。
「あいたたたたたた……大丈夫よしっかり受身も取ったし。」
「よかった……竜姫さまが飛ばされたときどうなるかと思いました。」
仁に傷の手当を受けている竜姫はふとつぶやいた。
「もっと強くならなきゃ。こんな下級妖魔にてこずっている場合じゃないわ。」
「大丈夫です。竜姫さま葉とても才能に満ちております。まだ経験が浅いだけで、将来桜花様も越えるようなハンターになれますよ。」
「そう…かしら…」
「そうです。そしてそれを死ぬまでサポートいたすのがこの二条仁です。心配しないでください!!」
仁は竜姫の手を握った。
「ありがとう……でも手を離してくれるかしら?」
「あ、すいません!!」
仁はあわてて竜姫から離れる。
「そういえば今日桜花姉さまが野良ハンターを雇ってくる日だわ。」
「そうですね。それに宴も催されていたはず…」
竜姫は立ち上がって体中の埃を掃った。
「さぁ速く帰ろう。野良ハンターなんか不要と見せ付けてやろう、桜花姉さまとよそ者に。」
「そうですね竜姫様。」
今回は初めての戦闘シーンを書きました。
とてもぎこちなくなってしまいましたが、お許しください。向上に努めます。