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アカ。  作者: カイ
4/5

私に残った感情(モノ)


「君は普通の人として暮らしてきたみたいだけどさ!俺の…俺の大事な人を手にかけてまで…普通でいたいのかい!?」


頭の中に男の声が延々と流れてくる。


嫌だ。違う…違う…違う!!!


「ちがう…ちがう…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」


男は呆れたように私を一瞥し、外へ駆けて行った。



それを私は呆然と見ていた。いや、眺めていた。


私が…人を…殺した。


そう、殺した。


あは、あはは。あはははははははは!!


悲しみも、怒りも何もかもなくなった私には笑いしか出てこなかった。


「あははははははははははははは、あははははははははは!」


赤い部屋に、少女の笑い声だけが響いていた。

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