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第五話

「彼方さん、やっぱりあなたには覚悟がないようね。私がそのへたれ根性、 叩き直してあげるわっ!!」


はぁ?

ふざけんなよ……。


私やる気ないし。

バカじゃないの?

誰がアンタに根性を叩き直してもらうですって?


ほんと、バッカじゃないの?

ふざけるなっての。


「あのさぁ、私、そういう人嫌いだから。」


「嫌いなんて関係ないのよっ!さぁ、今すぐ戦いましょう!」


戦わないって言ってるだろーがっ!!

マジでなんなの?

この子、バカじゃない?


頭おかしいよ。

ってかまず、本当に霊能力とかあんの?

全然感じない。


「じゃ、なんか披露してよ。霊能力をさ。」


そして次の瞬間、そのことを後悔した。

私はバカだった。

こんな奴を調子に乗らせるなんて!!


「今からこのマスコットを浮かせます。」


いやいやいや。

それ、手品でしょ。

勝手に霊能力にすんな。


「はぁっ!」


もう、いいってば……。

でも、浮いてた。

いやいやいや、だからっ!!

それはどう考えても手品じゃんか!!

この子、ふざけてんの?


「あのさ、一つ言うけど、それのどこが霊能力?」


「どこがって、全部じゃない!!」


あー、ダメだ。

こいつ、頭がイッちゃってるよ。


「あのね、霊能力って言うのは、手品じゃないの。霊とつながる力の事を、

 霊能力っていうの、覚えておきなさいよっ!」


こうなったら軽い技を出すかな。


「天地に潜む霊たちよ。我に力を与えよ!」


前とはちょいと違うからね!

んでもって、ドッカーンとはいかないけど、ちょっと爆発。

ボカーンって言えば、伝わるのかな?

軽い爆発だよ。

危害はないから、安全です。

うん。


「きゃあっ!?」


「ぅわっ、何っ?」


ふんっ。

霊の力を甘く見るなって感じ!!

嫌な奴だった。


「れ、麗霊ちゃん……。」


は?

私の事をそんな呼び方で呼ぶ人がいるはずな……。

げっ、美墨さん?

美墨さんが、何の用?


「あの、何ですか……?」


「ねぇ、私を弟子にして!その技教えてっ!」


「はぁっ!?」


バッカじゃないの!?

この子、ほんっと何なのっ!?

弟子?

ふざけてるのっ!?

意味分かんない!!

バカバカバカっ!


「無理無理無理!!却下!論外っ!」


「なんでっ?」


何でも何もないでしょっ!?

さっきまであの態度だった美墨さんが、急に手の平を返すなんて、

無理無理。

絶対に無理!!

論外だから!

却下だから!!


「なんで、そんなに私を嫌うの……?」


いやいやいや、だからおかしいって!!

君がまず嫌ってたんでしょ!

何なのいきなり!?

どうなってるのこの人!!


「嫌う前にまず、君が嫌ったんだよね?敵視したんだよね?」


「ごめんなさいっ!それは謝るからっ!!」


えぇぇぇぇ!?

いやいやいや、謝られても困るんですけどぉぉぉ!!?


「謝らないでよ。あの、ちょっ、待って……。」


整理ができない……。

整理させてくれ……。


「だ、大丈夫?」


だから、それ、なーにーーー。

ほんとやめて、吐き気が……。


「あの、えっと、無理だと思うよ?さっきの技とか。

 生まれつきそういう能力を持ってないと……。」


「えっ……。じゃあ、私は、出来ないのっ!?」


えぇぇぇぇ!?

ちょ、ちょっと、泣かないでいただきたいのですがっ!!


「やめて、泣かないでっ!!」


「あ、すみません……。」


謝られても困るって、さっき言ったよね?

もういいや。

言う気が失せた。


「あの、ともかく弟子は無理。」


〈そーそー。麗霊ちゃんみたいに、生まれつきじゃないと、ダメダメなんだ よねーっ。〉


あ、飛鳥……。

なんか、脱力。

妙に疲れた……。


「大丈夫?」


〈大丈夫?〉


え?

へ?

何か今、二人、ハモった?

もしや二人……。


なんかそういえば……。


「ねぇっ、飛鳥の名字……」


「飛鳥っ?彼方さん、飛鳥って言った?」


〈もしかして……お姉ちゃん?〉


やっぱりぃぃぃ!!

なんかいた気がすると言えばする!!

美墨さんが!


すっご……。

こんな奇跡あるんだ。


「美墨さん、ここに、飛鳥が……。」


「飛鳥っ?」


〈お姉ちゃんッ!!〉


見えなくても、つながってるんだね。

だって美墨さん、飛鳥の方に一直線だったもん。

すごく、気が合ってるっていうか、なんていうか……。

とにかく、今日はいいもの見させてもらいました。

以上。

次で終わるかな?

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