表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

第四話

教室に帰ろうとしているときだった。


「彼方さ~ん。そこにまた、誰かいるんだよね~?」


うわ、しつっこいなぁ。

またかよ……。


「飛鳥ちゃんですって?友達?死んじゃったんだ、かわいそ~。」


私はこの発言にイラッとした。


「……んなこと言うなんて、サイテー。」


「何~?聞こえませ~ん。」


「キャハハハハっ。何ボソボソ言ってんの~?」


ウザい。

超ウザい。

サイッテー。


「死者にそんなこと言うやつは許さない……っ!!」


「な、何よっ……!」


あいつらは後ずさりしていく。

もう許さない……っ!!


「天地に住む霊たちよ。我に力を与えよ。」


私は澄んだ声を出そうと、必死に頑張った。

そして、私は手をあいつらの方へ伸ばす。

そして……。


ドンッ!!

大きな破裂音が聞こえた。


「キャアァァァ!!」


あいつらの叫び声が聞こえる。

ざまーみろっ。


私はさっさと教室に帰って行った。


「はぁ……。」


疲れた……。

この技って、意外と体力を消耗するんだよね~。


「彼方……麗霊っ!絶対許さない……。」


誰かのつぶやきが聞こえた。

誰……?


「あんた、誰?」


私が言うと、そいつは私をにらんできた。


美墨みすみ 千聖ちさと。同じクラスですっ。」


あ、そういえば言ってなかったけど、私、

クラスの子の名前とか一切覚えてないから。

これマジだからね。


千聖とかいうやつは、こんなバカなことを言った。


「私とあなたで、勝負しましょう。

 あなたの霊能力とやらを、見せてもらうわっ!!」


超ケンカ腰だな。

何する気?


ま、応援はみんな千聖行きだけど。

応援なんて、邪魔なだけだからいらないけど。


「美墨さん、だっけ。あなたさ、何で私と戦うわけ?」


それがまず分からないと、霊能力の使い道が分かりませんが?


「あなたに気安く呼ばれたくないわ。」


ウザい……。


「まぁいいわ。私はね、霊能力があるの。」


だから何?

って感じなんだけど。

何がしたいんだ、この子。


「私とあなた、どっちがより強い霊能力があるか、確かめましょ。」


はぁ?

意味不明。


それをしたところでどうなるわけ?


意味が分からん。


「あのさぁ……それをして、何がいいの?めんどくさいんだけど。」


多分、逃げるんだ~、とか言われるだろうけど。

でも、そんな遊びには付き合いたくない。


無視無視。


「逃げるのね?いいの?それなら、

 あなたには霊能力はなかったってことになるけど?」


やっぱりね。

めんどくさい女。

将来嫌われるタイプだな。


「別に、私に関係ないし。したければ勝手にどうぞ。」


私はしないけど~。


〈麗霊ちゃんっ。やらなくていいの?〉


飛鳥が急に出てきた。


「いいんだよ。こんな私利私欲のために霊たちの力を使いたくないし。」


〈そう……。〉


飛鳥は少しがっかりしていた。

でも、仕方がないの。

霊たちのためだから……。


「また独り言ですか?霊感、ないんでしょう?」


「勝手に決めないでくれる?私、霊感がないとかは言ってないから。

 あんたたちが勝手に決めたんでしょう?」


〈もっともだよ。麗霊ちゃん!〉


「はいはい。」


飛鳥……。

もう一度遊びたかったなぁ……。

なんか感動系になる予感。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ