第二話
「ちょっと、犬、どこ?」
私がそうつぶやくと、さっきの犬がぴょんと出てきた。
〈なぁに?犬って呼ぶの、やめてよぅ。〉
「だから今決めてやるんだよ。」
この犬・・・ウザいな。
「犬・・・名前何がいい?」
〈えっ、麗霊が付けてくれるんじゃないの?〉
人任せなやつめ・・・。
名前・・・ねぇ。
「バカ。」
〈へっ?もしや、それが名前とか言わないでよね?〉
それが名前だよ、バーカ。
あ、今のは名前じゃなくて、バカって言っただけ。
「それが名前だよ、バーカ」
〈うぇ~ん、ひどいよぉ、麗霊のおバカぁ!!〉
おっ、泣いて帰って行きやがった。
アイツ、どこまで弱虫なんだ?
全く、ため息出るんですけど。
マジであれはないな。
霊のくせに、弱虫なんだから、全く。
それより・・・あの女たち、どうなったんだろう?
ま、そんなこと、気になんてしないぜ!!
な~んてね。
とにかく、アイツらの様子、見といてあげなくちゃね~。
どれどれ~?
「アイツ、ほんっとうざい!!」
「死んでほしいな☆」
「お前、ハイテンションすぎる(笑)」
おぉっ?
あんまり悔しがってないか・・・。
それより、私の攻撃の方はどう思ったのかな?
「でもさぁ、あの飛んできたやつ、絶対アイツのせいだよね。」
「見つけたら今度こそブッつぶしてやる!!」
あらら、恨まれちゃってる系?
やっぱりそうだよね~。
そんなもんだよね。
あぁ、疲れてきた。
もうすぐ授業始まる~。




