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上手な修正液の使い方  作者: 和紙
43/70

四ヶ所目 15

 起き…下さ…。

ねぇ、大じ…夫?

お…け君っ…。


誰だい?

僕を呼ぶのは。


誰だい、僕を揺らすのは?


周りは真っ暗だ。

そりゃ、目をつぶっていれば真っ暗さ。


天使は、どこに行ったんだろ?


僕は逃げ切れたのか?


もしかして、もう天界運ばれたとか?


あぁ、分かった起きるから!

だから、体を揺すらないで。


僕的に揺すられるより、揺らしたい。


女の子が持ってる神秘のマシュマロを。あんまり大きいよりも、手に余るぐらいが揺らしやすそう。

なんちゃって。


だぁ分かってる、今目を醒ますから。



目を開けると、一瞬視界がボヤけたが、真横に立ってる人の姿は捕える事が出来た。


僕が、いつも想って乞がれている天使が横に立ってて、僕の肩の上に手を乗せていた。


「うくっ、戻れたんだ」


はっきりと、腹の痛みを感じる事が出来てるから戻れたんだろう。


「あぁっ、良かった。欧介君が目を開けた」


蒼ちゃんは、微笑みながら僕の顔をマジマジと見る。


キスしてくれたら、完全に目覚めるよ。


本当の《俺》が!


そう言おうとして、辞めた。


キャラ変わり過ぎだし、恥ずかしくて言えないよ。


「やぁ蒼ちゃん、昼休み振り。皆は?」


僕は、辺りを見回してマイ天使に聞く。


誰も居ない、僕と蒼ちゃんだけが教室に存在していた。


「皆さん、帰りました。下校時刻は過ぎてますよ」

そう言って、蒼ちゃんは優しく僕の肩を撫でた。


その柔らかい手の感触が、堪らなくてクセになりそうだ。


この天使になら、連れて行って貰いたい。


「嘘!?そんなに寝てたんだ。ゴメン、また学級の仕事押し付けちゃて」


「良いんです。私、結構好きですから学級の仕事」


『私、大好きですから欧介君の事』


そう言って貰えたら。


でも、蒼ちゃんには気になる人が…あぁ、辞め辞め。


辛気クサイ事なんて考えないでおこう。


「欧介君、もう大丈夫?かなりお腹痛かったみたいだったから」


心配そうな表情で僕の腹部を見る、蒼ちゃん。


そんな心配そうな顔に見入ってしまう僕。


何でこんなに綺麗な顔をしてるんだろ?


何でこんなに柔らかそうな頬をしてるんだ?

何で、こんなに蒼ちゃんが好きなんだろうか?


僕は触るつもりは無かった、だが無意識に蒼ちゃんの頬に触れてしまった。


温かくて柔かい感触と共に、驚いた顔をした蒼ちゃんと目が合ってしまう。


僕は、自分が起こした出来事に焦りながら誤魔化す。


「あえっと、蒼ちゃんの綺麗な頬にまつ…まつげが付いてたからさ…take outしようと」


「えぇ持ち帰るんですか?私のマツゲ」


僕の言った言葉に驚いた様な表情をする蒼ちゃん。


それ以上に、僕自信が驚いている。


take outって何?

どっから出た?


「ゴメン」

ドキマギしながら、とりあえず謝る。


絶対変態だって誤解されたな。


マツゲ持ち帰りだなんて…。


「フフフッ」


蒼ちゃんは、口元に手を当てて笑う。


その仕草が何ともまた…萌え。


でも変態な自分の発言に…萎え。


「欧介君って、やっぱり面白いね」


蒼ちゃんが、フフッと笑いながら僕を見つめる。


僕は、照れて何も言えない。


「欧介君と一緒に居れたら楽しいんだろうな」


「ふぇ…」


蒼ちゃんの口から出た言葉が、僕の思考を乱す。


「あの、変な意味じゃなくて…その、私本当にそう思うから」


蒼ちゃんは、頬をピンクに染めて上目づかいで見る。


「そそそ、そうかな?たの、た、楽しいかな?僕といしょ、一緒に居ると」


落ち着け!

いや、落ち着けんよ。いやいや、落ち着け自分!


少しでも気を抜くと、廊下に出て叫んでしまいそうだ。


「ごめんなさい、変な事言って」


「へ、変な事じゃないよ。僕すっごい、これ以上無いぐらいヤバイぐらい嬉しくて」


恥ずかしくて下をうつ向く僕。


蒼ちゃんに聞かせてあげたいよ。


僕の高まってる、鼓動を。


その後、僕と蒼ちゃんの間には静寂が訪れた。


蒼ちゃんの方をチラッと見ると、彼女もうつ向いていた。


何か話さ無いと、気まずい空気にだけはしたくない。


そう思えば思うほど、言葉が出ない。


でも、何か話さなきゃ。


僕が脳内で話題を探してると、蒼ちゃんが携帯を取り出した。


「えっと、そろそろ私帰ります。テスト勉強もしなきゃいけないし」


ニコッと笑い、蒼ちゃんは立ち上がった。


蒼ちゃんが帰る。

やっぱり気まずかったのかな?


僕が黙ってたから。


変な事言っちゃったし。


「待って」


僕は、勇気を振り絞る。


少ない勇気かもしれない、でも振り絞るぐらいは有る。


「一緒に帰ろうよ」


僕の言葉に、蒼ちゃんは少し驚いた様な顔をした。


「はい。帰りましょう」


優しく笑ってOKしてくれた。


二人だけで帰るのは、初めてだ。


何か、ロマンスが起きる気がする。


根拠は無いけど、そんな気が。

最近風邪が流行ってますね…。

そうです、私は風邪をひいています(苦笑)


読んで頂いた皆さん、体調には御気を付け下さい。


評価やコメント、お待ちしています。


風邪をひいた和紙でした!

では、ゴホッ!

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