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第四章: 人間界への扉


リセスタウンのバリアが消えたその後、ジョーカーたちの足元に広がったのはまるで異世界のような光景だった。バリアが解放された瞬間、道の向こうにぼんやりとした扉のようなものが浮かび上がり、そこから人間界へと続く道が開けたのだ。


「これが、人間界への入り口か……」オセロが目を凝らして、扉の向こうに広がる景色を見つめた。彼の黒白の髪が、揺れる光の中でさらに鮮やかに輝いていた。


「なんだか、異次元にでも来たみたいだな。」スゴロク・ゴローが呟き、驚きの表情を浮かべる。


「だが、この先にはもっと面白いことが待っているかもしれないぞ!」ジョーカーが意気込んで、みんなに向かって手を広げた。「行くぞ!」


みんなは、少しの躊躇もなくその扉に向かって歩き出した。ジョーカーの指導のもと、誰もが心の中で何か強い決意を抱いていた。彼らは新たな冒険を求め、再びその一歩を踏み出した。


扉を抜けると、目の前には現代的な街並みが広がっていた。ビルの間から見える青空、行き交う人々、そして車の音。ここはまさに人間界そのものだった。


「すごい……!」ゴローが思わず声を上げた。「こんな世界、今まで見たことないぞ。」


「これが人間の世界か……」オセロもその光景に目を奪われた。「色んな可能性が広がっているな。」


だが、ここに来て一つ問題が発生する。それは、ボードゲームやカードゲームのキャラクターたちが、完全に“異物”として見られることだった。


「ねぇ、なんかあの人たち………」歩いていた人間たちがジョーカーたちを不思議そうに見て、ざわつき始めた。


ジョーカーは焦った様子で振り返り、オセロに言った。「まずい、みんな見られてるぞ!」


「大丈夫だ。こっちの技を使って隠してやろう。」オセロは冷静に言い、両手をひらひらと動かして黒と白のエネルギーを使い始めた。すると、ジョーカーたちは次々に消えたように見え、周りの人々は「あれ?気のせいか?」と首をかしげながら通り過ぎていった。


「これでしばらくは目立たなくて済むはずだ。」オセロは腕を組み、ほっとした表情を浮かべた。


だが、ジョーカーはその後にこう言った。「それよりも、俺たちはもっと積極的に見てもらわなきゃ!」


「うーん、それもそうだな。」オセロが腕を組んで考え込んだが、ジョーカーのその意気込みを受けて一度頷いた。


そんな中、突然、通りの向こうからカラフルな装飾を施した商店街に目が留まる。そこでは、スマホのゲームキャラクターたちが楽しそうに歩いていた。リーダー格と思われるキャラクターが通りを歩くと、周囲の人々が興奮した様子で彼らを囲んだ。


「見て!ゲームのキャラクターたちだ!」人々が声を上げ、ファンたちが集まり始める。


「スマホのキャラたちも人気があるんだな。」ジョーカーが少しだけ羨ましそうに言った。


「だったら、俺たちも!」オセロが意気込んで言う。


その時、ジョーカーがふと目を向けると、そのスマホゲームのキャラクターたちの中に、見覚えのある顔があった。スマホゲーム『グリムランナー』のキャラクター、レオナルドだ。


「え、あれは……レオナルド?」ジョーカーが驚きの声を上げた。


「やあ、ジョーカーくん。久しぶりだね!」レオナルドがにっこりと微笑んで手を振った。


「まさかお前も、ここにいるとは!」ジョーカーは驚きながらもレオナルドに近づく。


「もちろん!スマホゲームのキャラクターだって、こうして現実世界に遊びに来ることもあるんだ。」レオナルドが肩をすくめると、周囲の人々がさらに集まり、彼を取り囲んだ。


「ちょっと待て!」ジョーカーが思わず叫んだ。「お前たちは、何でこんなに人気があるんだ?」


「俺たち、ちゃんとゲーム内でも活躍しているからさ。」レオナルドがニヤリと笑った。「でも、君たちのようなボードゲームキャラクターたちがここで遊んでいるのを見て、驚いてるよ。お前たち、実は結構レアな存在だよね?」


ジョーカーはその言葉に耳を傾けながらも、心の中で思った。「俺たちも、もっと遊ばれるべきだ。スマホゲームのキャラクターたちにも負けないように、俺たちも一世を風靡してやる!」


続いて、ジョーカーたちは少しずつ人間界のルールを学びながら、いろんな場所に足を運んで行った。途中、偶然にもその足で向かった先のカフェで、ジョーカーたちはスマホゲームのキャラクターたちと再会する。


「どうやって遊ばれたら、もっと人気が出るんだ?」ジョーカーはレオナルドに尋ねた。


「それは、まずゲームのルールをよく理解することだ。人間たちに面白さを伝えるには、まず自分たちが楽しむことが大事だよ。」レオナルドはそう言って、グラスの中のジュースをぐいっと飲み干した。


ジョーカーはその言葉に深く頷き、さらに心に決意を固めた。「俺たちも、楽しさを伝えるために、まずは自分たちが楽しまないとな!」


その日、ジョーカーたちは初めて人間界での大きな一歩を踏み出した。それは、次の冒険が始まる合図となった。

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