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006

投 宮部 裕太 1年 ユータ

  右投右打 176cm 65kg

捕 早乙女 颯 2年 ウー先輩

  右投右打 177cm 78kg

一 小林  賢 2年 コバケン先輩

  右投右打 169cm 70kg

二 土屋 春馬 1年 ツッチー

  右投左打 162cm 49kg

三 馬渡  彰 1年 アッくん

  右投右打 182cm 71kg

遊 織田 光成 1年 ミッチー

  右投左打 161cm 48kg

マ 咲良 小春 2年 コハル先輩  159cm

マ 望月 秋葉 1年 アキバちゃん 152cm

サ 七瀬 千夏 中2 147cm

「痛ってぇ! 顔殴ることないだろ!?」


 このクソガキ……おそらく本気で殴りやがった。

 千夏は体を守るように背を向けて、バタバタと足を動かしている。


「黙れヘンタイ! てめー、今どこ触った!? そういうのはナシだって昨日言っただろ!?」


「はぁ!? 昨日はキスすんのがダメだってしか言ってないだろ!? つーか、言ったお前がキスしてきたんじゃないか!」


「違う! キスだけならいいの!」


「どういう理屈だよ!」


 背を向けて暴れる千夏を強引に引き寄せると、耳まで赤くして涙目で睨みつけている。

 その表情が、俺の中の雄を刺激する。


「なんだよ……じろじろ見んな」


「……ヤバイ、千夏可愛い」


「うるせーな、黙れよカス……」


 汚い言葉で俺を蔑みながらも、その声にはまったく棘がない。

 それどころか、無責任に、自己中心的に、千夏はもっと何かを求めているように感じてしまう。

 本能のまま、千夏の首元に口付けをすると、強張ったように体が跳ねる。


「ユータ……ダメだってば」


 首元にキスをしてもタイムリープしないという法則を理解できるくらい、中年のオッサンの頭は冷静だ。

 千夏は俺にとって大切な人で、抱きしめたいと思うくらいに愛しい感情はあるが、それ以上の何かがあるわけではない――そのはずなのに、若い体は勝手に暴走を始める。


 恐怖に耐えるように、何かを我慢するように、千夏は歯をキツく食いしばる。

 俺の手は千夏の服の中に潜り込み、素肌から伝わる熱い体温を確認する。

 ゆっくり、ゆっくり――もう少しで、小さな膨らみに手が届く。

 千夏は震えながら、しかし拒むことはせず、俺の服を強く握りしめる。


「おいユータ、そろそろ千夏を送って行け……よ?」


 いや、こんなことある!?

 最悪のタイミングで母さんが部屋の扉を開けた。


「……あ、悪い。私なんも見てないからな、マジで」


 母さんが階段を登ってくる音に気が付かないほど理性がぶっ壊れていたのだろう。

 慌てて俺と千夏は飛び起きて、その場に正座した。


「なんだよ、私が悪いのかよ……ていうか千夏は早く帰れ。また明日遊びに来ていいから」


 言われるがまま俺たちは無言で直立し、まるでロボットのような歩き方でぎこちなく階段を降りる。

 玄関を出て、千夏の家に歩き出して数秒後――お互いこの状況が可笑しくて吹き出した。


「めっちゃ焦ったぁ!」


「私なんて一瞬で変な汗出てきたし!」


「俺も俺も! すげータイミングだったよな」


「マジそれ! ていうかさ、チャンス逃したーって思ってるでしょ、正直に言ってみ?」


「いや、むしろ千夏に悪いことしたなって反省してる」


「本当かぁ? まあ、続きはまた今度ってことで」


「え、マジ!?」


「嘘に決まってるだろバーカ!」


「ひでぇやつ」


「まあ、もう少し待ってて。ちょっとずつ慣れていくから……よろしく」


「千夏、お前……可愛すぎるだろ」


「そうだろー? ありがたく思えよ」


 そんな会話をしながら千夏を送り届けて家に戻ると、ちょうど母さんが夕飯を机に並べてくれているところだった。

 あんなことがあった手前、非常に気まずい。

 それでなくても約20年という時間が俺と母さんの距離を遠くしているのだ。

 加えてさらに、この母親は俺の実年齢より年下なわけだから、むちゃくちゃ頭がおかしくなりそうだ。


「野球部は集まりそうかー?」


 夕飯を食べながら母さんが怠そうに話しかけてくる。

 すごい! この母親、どういうメンタルしているんだ!

 ついさっき息子の情事を直接見てこの態度! 肝座りすぎだろ!


「……うん」


「そっか。そりゃあ千夏も喜んでただろ? あいつユータの野球の話ばっかしてくるからな。よっぽど好きなんだろ、知らんけど」


 マジすげえ! メンタルすげえ! よく千夏の名前出せるな!? たった今、彼氏の母親にヤバイところ見られて顔真っ赤にしながら帰ったんだぞ!?


「大事にしろよー。野球も千夏も」


「……うん」


 母さんは相変わらず怠そうな態度でただ言っているだけかもしれないが、今の台詞は心に沁みた。

 でも大丈夫――今の俺は人生2週目みたいなもんだ。

 野球も千夏も、これから先の未来もなんとかしてみせる。


 過去に戻って2日目が間も無く終わる。

 そして、あっという間に時間は流れ、待ちに待った新年がやってきた。

なんとか物語の導入部分を書き終えることができました!

よかったら感想など聞かせてください!

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