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Six Distance  作者: 神名 信
23/25

第23話

 午前中の授業はあっという間に流れて行った。6人の中では真人とさくらが付き合い始めたという話題が流れて、授業どころではなかった。

 お昼になると、虎と芽衣が司会となり真人とさくらに記者会見風の質問攻めが始まった、その様子を礼がスマホで撮影している。

 「真人さん、さくらさん、どちらから告白したんですか?」

 「あ、はい、私からです」さくらが堂々と答えるが、めっちゃ恥ずかしいよ、これやらないとだめなの?などと聞いている。

 「さくらさんは真人さんのどこが気に入ったんですか?」

 「全部です」おいおいーと突っ込みがはいる。

 「真人さんは、さくらさんのどこがいいと思ったんですか?」

 「とても、大人な、人だと・・・」おいおい真人―しっかりしろよーと野次馬から声がかかる。

 「真人さん、本当はさくらさんのスタイルの良さにやらしい気持ちになったんじゃないですか?」どん!と虎は後ろから殴られたようだ。

 「いえ、そんなことは・・・」

 「とりあえず、おめでとうございます、お二人様!」と芽衣が閉めて2人の会見は終わった。

明日はさくらが真人のお弁当作ってくるということで、二人は新婚ムードを漂わせていた。


 礼が何気なく、お前たちはどうなっているんだ、と虎たち天文部の3人を名指しする。どうって言われてもなぁ、と3人ともとぼけるしかなかった。

 実は1-Aの女子人気投票では、芽衣が1位、2位が紗矢だった。男子のみ参加したので、女子票が入っていたら逆転していたかも?という噂も流れる。女子票があったらさくらが1位かもね、などという生徒もいたが、少なくとも、虎が態度を決めかねていて、芽衣と紗矢を独占しているような状態はクラス男子からも女子からもあまりいい印象ではなかった。ただ、今回真人とさくらのカップル成立のために虎が頑張ったというのはクラスに流れて、ひとまず、虎の株も上がったようだ。


 火曜日は午後の3時間が英語という最悪の日だったが、それもなんとか乗り越え、3人はまた芽衣の家に向かった。

 今日は、芽衣も虎と紗矢と一緒に帰ることにした。

 さくらと真人はどうやら2人で真人の家で勉強しているらしい。

 礼は、まだ部活があるらしく、まじかよーと1人でぶーぶー言っていた。

 少し、雨がぱらついているが傘をさすほどでもなかった。虎と芽衣がいつものように並んで歩いて、その後ろを紗矢が追いかけるように歩いていた。



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