第14話
勉強会のことで分からないところはまたグループLINEでとのことになったが、最後に礼が気になることを言った。
「虎のお姉さんってきれいだよな」とのこと。
お姉さんいるんだ!芽衣と紗矢は耳がピンとなった。さらにそれに対して虎が、「あんなのどこがいいんだよ?俺は妹が欲しかったなー」と何気なく言ったことに対して、これは多分私に有利よね?と紗矢が喜び、私はお姉さんキャラかな、と芽衣がへこんでいた。
そんな中さくらは真人に「私バイトばっかりで全然勉強できていないから教えてね」と目をしっかり見つめてアピールしていた。女性に免疫のない真人は「うん、うん」と反射的に答えるしかできなかった。
午後の授業が始まるとずっと紗矢はニヤニヤしていた。そっかー妹が欲しかったのか、私、どう見ても高1じゃありませんから!中1?中2?くらい?でも、妹=ロリではないのかな?そもそも妹が欲しいって恋愛対象と同じこと?そういえば今朝は芽衣のこと褒めていたし。ハァ。
同じころ、紗矢の4つ後ろの席の芽衣は、やはり落ち込んでいた。妹が好きなのかあ、私妹いるし、絶対姉キャラ。4つ前にいる貧乳メガネの方が妹キャラだよね。あ、私、またひどいこと言ってる。こんなところ知ったら、虎だけじゃなくてみんなドン引きだよね・・・。ほんと、私、ブスだなぁ。はぁ。
5時間目が終わった時に天文部の3人にとって大ニュースが流れてきた。試験期間につき今日から試験終了まで部活は休みとのこと。虎から6時間目が終わったら放課後のことを考えようと言われ、3人は席に着いた。
どうする?私?これはチャンス?芽衣はそう考えていた。ただ、2人っきりになろうなんて言えないし、言ってうまくいかなかったら明日から学校に来られない。やっぱり3人でか、どこの図書館も満員だろうし私の家で勉強しようというのが自然の流れ!よし、それでいこう。ロリコンチビは邪魔するなよ!
紗矢も考えていた。どうしよう、部室で勉強しようと教科書とかパンパンに持ってきたのに。それに虎と一緒にいたかったなぁ。あー最近虎のことばっかり考えている気がするよー。私の家で虎と2人で勉強するとか?キャーそんな、事件ですよ、事件。どんどんどん、紗矢は一人で顔が赤くなっていた。




