表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まどか 乃木坂学院高校演劇部物語  作者: 大橋 むつお
94/106

94:『帰ってきた』

まどか 乃木坂学院高校演劇部物語


94『帰ってきた』    





 横丁を曲がるまで心配だった。


 何かって……決まってるじゃん。


 あれよ、あれ、ジジババのコスプレ。



 顔から火の出る思い。で、尻に帆かけて……って慣用句で合ってたっけ。文才のあるはるかちゃんなら、こんな時でもぴったしの表現が浮かぶんだろうけど、ラノベ程度のものっきゃ読まないもんだから……でも、はるかちゃんに教わってシェ-クスピアの四大悲劇とか、チェーホフの何本かは読んだけど、後が続かない。これも根気がない江戸っ子の習い性。ええい、ままよ三度笠横ちょに被り……これ、おじいちゃんがよくお風呂で唸ってる浪曲じゃんよ! 


 とにかく、めちゃ恥ずかしかった。また、あのコスプレで出迎えられてはかなわない(≧Д≦)!


 横丁を曲がると、そこは雪国だった……なんか間違ってるよね。


 でも、いつもの我が町、我が家がそこにありました。はるかちゃんの「東京の母」秀美さんにも会ったけど、ごく普通。


「あら、まどかちゃん、お帰りなさい」


 で、これは家の中に入ってからだな……と、見当をつけ、深呼吸した。


「ただ今」


「「お帰り」」


 当たり前の返事。おじいちゃんもおばあちゃんも、いつもの成りでいつもの返事。


「タバコ屋のおたけ婆ちゃんに『無粋だね』って言われたのが応えたみたい。なんせジイチャンの寝小便時代も知ってる、元深川の芸者さんだったからな」


 狭い階段ですれ違う時に兄貴が言った。すれ違う時に胸がすれ合った。


「まどかでも、ちゃんと出るとこは出てきてんだな」


「なによ、このメタボ!」


 ハハハ……と笑って行っちゃった。これって言い返したことになってないよね。


 自分の部屋に入ると、思わず横向きになって自分の姿を鏡に映す。


 その夜、スゴイ夢を見た。


 正確には、スゴイ夢を見た余韻が残っているだけで、中味は覚えていない。


 起きあがろうとしたら、まるで体が動かない。金縛りでもない、指先ぐらいは動く。


 でも、寝床から起きあがろうとすると、身もだえするだけで体が言うことをきかない。


 時間になっても起きてこないので、お母さんがやってきた。



「まどか、どうかした?」


「……体が……重くて、動かない……(;▽;)」



☆ 主な登場人物


仲 まどか       乃木坂学院高校一年生 演劇部

坂東はるか       真田山学院高校二年生 演劇部 まどかの幼なじみ

芹沢 潤香       乃木坂学院高校三年生 演劇部

芹沢 紀香       潤香の姉

貴崎 マリ       乃木坂学院高校 演劇部顧問

貴崎 サキ       貴崎マリの妹

大久保忠知       青山学園一年生 まどかの男友達

武藤 里沙       乃木坂学院高校一年生 演劇部 まどかと同級生

南  夏鈴       乃木坂学院高校一年生 演劇部 まどかと同級生

山崎先輩        乃木坂学院高校二年生 演劇部部長

峰岸先輩        乃木坂学院高校三年生 演劇部前部長

高橋 誠司       城中地区予選の審査員 貴崎マリの先輩

柚木先生        乃木坂学院高校 演劇部副顧問

乃木坂さん       談話室の幽霊

まどかの家族      父 母(恭子) 兄 祖父 祖母

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ