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君の隣には僕がいる  作者: 番茶
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第17話 学校行事








最近なんだか色々考えさせられることはあるけれど、そのことばかり考えて過ごすわけにはいかない。


学生の仕事は学業です。














中間テストが終わったのはついこの前。

成績?言わずもがな見事に中の上。なんだこの裏切らない順位は…と思いつつ他に目をやればエディの順位がない。








「お、上がったわ。」







え、と思いつつ見れば上位覧の下の方にエディの名前が…!なんてこと…だ…!




「いつの間に…」


「お前が夜会で浮かれてっからだな。」



ニヤリとした顔で頭をポンポンと叩いているんだか撫でているんだか…。からかってきていることには違いない。くそぅバカにされた…!





廊下に張り出された上、中、下の一覧。

3枚の紙に生徒たちはテンションがあがったり落ちに落ちたり色々だ。


カレンとアレックスは言わずもがな上の用紙の上の方。涼しげな顔で「まぁ、こんなものね」と言ってのけるカレンが恨めしい。でもそんなクールなカレンも可愛いよ〜。







「ほらソフィ、もう行くよ?次は…僕と勉強しようか。」



ほら、と手を差し出して人混みから出そうとするアレックス。あー、この余裕もカッコいい。これだけ優秀ならそのうち王宮に呼ばれちゃうんじゃなかろうか。


そんな心配をよそにアレックスの手を取れば嬉しそうに微笑む。ダメだこの人ロイヤルだわ。周りの女子の黄色い声が少し騒がしい。




「私はエディに見てもらうから大丈夫、ありがとう。」


家庭教師を呼んでるアレックスと一緒に勉強なんてできるわけがない。邪魔になってしまう。申し訳なさそうに微笑むとアレックスもアレックスで微笑みをさらに深くした。



「ダーメ、ソフィは僕と勉強するの。」


約束だから、ね?と言って手を引く。あっさり人混みから脱出したかと思えばそのまま肩を抱いて歩き出す。








え?



え?



な、なにこれ!









なんだこれは何故肩を抱いてエスコートされている私!?

しかもダメってなに?エディと勉強しちゃだめってこと?今成績伸びてるから?邪魔ってことか、な…ていうか、この状況何…!?










「ア、アレックスどうしたの?」



「ん?なにが?」



なにがじゃなくて!笑顔可愛いけど!



「か、肩!手、が…!」




もうパニック。しどろもどろも良いところだ。 しかもあろうことかアレックスは「手?」と首を傾げている。わかんないの?え?















「おいおい、アレックスなにしてんだよ。」



おお!神よ!そのまましれっと歩き出そうとしているアレックスの手をペイ、とエディが退けてくれた。



「ん?なにかおかしかった?」



「ここ、学校だぞ。」



エディも慌てたのかな、それおかしいでしょ、学校だからとかじゃなくてこんなことされたことないから!



「あぁ、そうだね。」



控えるよ、と言うアレックスは笑みを絶やさない。おかしい、アレックスが壊れた?

カレンは最初こそ驚いてたが今はニコニコと見守っている。



「アレックス、どうしたの?あ!熱でもあってしんどいとか?」



そうだ!あれは肩を抱いたんじゃなく肩を貸して欲しかったのね!

だがアレックスは「熱は無いよ」と言うだけだった。



「とりあえず食堂行こうぜ。」


「あぁ、そうだね。」



エディとアレックスが歩き出す。私とカレンもそれに続いた。

しかし「あ、」と言ってアレックスが振り向く。





「さっきの約束、絶対だよ?」





ハハ、と楽しそうにいってまた前に向き直った。エディとカレンはわかっていないようでポカン、とする。先ほどのやり取り自体は騒がしい廊下の喧騒に消されて聞こえていなかったらしい。




















どうやら次回は私の成績も上がるようです。













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