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幽霊少女の  作者: 神の教えが書かれた本
3/3

実験

私はふと、思いつきました。

思いついてしまいました。

「幽霊って、どこまでできるんでしょう」

どこまでできる。

いい加減な説明ですけど言わんとしてる事は伝わると思います。伝わると信じてます。

どこまで透けるのか。

何を触れるのか。

どこまで認識されるのか。

どこまで飛べるのか。

そんな事です。結局説明しちゃいましたね。

これからこの体で色々やっていくのに知らないと不便ですからね。

では。


 どこまで透けるのか。

「地面は。 どうやっても透けませんね」

まずは地面。駄目でした。

次、家の壁。

「よいしょ。 あ、透けた」

ふむふむ。

次、電柱とかポストとか。

「うん。 うん?」

これはよくわかりませんね、ポストは透けるんですが電柱が透けないものもあって、う~ん。

その後色々試して。

「なるほど、人工物はある程度透けるようですね」

これが分かっただけでも儲けものです。


 何を触れるのか。

実は物に触れるんですよ。最近発見しました。

ただではありませんが。

触るとき、なんというか、こう、力をグッと入れると、触れるんですよ。

でもえらく疲れるんですよね。

その実験です。疲れるので控えめにね。

空き缶。

「……ふう、はあ、はあ」

触れる。のですが、これだけでも、結構、きますね……

続行するのは難しいですね……、これは毎日やって練習しましょう。

次です、次。


 どこまで認識されるのか。

正しくは、私が持ったものはどう認識されるのか。ですかね。

さっきの実験から休憩も挟みましたし、もう万全です。怖いものなどありません。

空き缶を持って、と。

「ふう……あそこのお兄さんにしましょう」

ごめんなさい見ず知らずのお兄さん、私の好奇心のために怪奇現象に巻き込むのをお許しください。

「びゅーーん」

どうですかこのドリフト、キレキレでしょう。ニトロつみましたからね、ふふん。

嘘です、ただの空き缶です。

お兄さんの反応は。

どうやら驚きを隠せないご様子。すみません。

「物体だけはそのまま見えてる感じですかね、ふむ」

この空き缶はゴミ箱に捨てましょう。

「はい」

ガコン。

この実験も終わりですね。

「あ……」

しまった、お兄さんがずっと見てるんでした。

空き缶が目の前で浮遊してゴミ箱に飛び込んでいったらそれは驚きますよね。

ええっと……

「ごめんなさい」

ぺこり。

反省してますよ? 軽率でした。いや本当ですよ?

さ、さあ、最後の実験です。


 どこまで飛べるのか。

言わずもがな。

早速飛びます。

「えい!」

これまた例にも漏れず力を入れるんですよ。

ジャンプする感じです。

「おお」

これは、5mくらい? ですか。

高いんですけど、なにしろ生きていた時の感覚ですからね。

これは幽霊界隈ではどんな感じなんでしょう、普通なんですか?

「……降りましょう」

正直疲れました、この体もまだ慣れていませんしね。


今日はたくさん頑張りました。

発見の数々を……

「ふあ~」

眠いです。おねむです。疲れました。

今日の活動はこれまで。また明日から頑張りましょう。ファイト、私。

「少し、寝ます」

幽霊でも眠たくなるんですね、新たな発見です。

なんて思いながら。

眠りについた。

お読みいただきありがとうございます。

いまのところ主人公の名前はありません。

これからの話で(いつになるかは?ですが)主人公の名前についてやっていこうと思っております。

次回掲載日は遅くなるかもです。

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