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冬の風
カクヨムにも投稿していましたが、文字数の制限により色々と書き足しています。
去年の冬頃に思い浮かんだ詩です。
公園で歩いていると、強く、寒い風が吹き、妙な感動を覚え、その時の気持ちを詩にしました。
冬の風
私が歩いていると冷たい風が吹いた。
ただ、速く通り抜けた。
ただ、それだけだ。
それだけで。
木々が揺れ、葉は打ちあった。
海より軽やかに、拍手よりしずかに。
だけど、確かに、ここをさざめきで満たす。
私は聞いた。
胸のよどみも。頭のにごりも。
その時、色を失った。
風が去ったあと。
私は一人で立っていて。
ただ、胸にたかなっていた。