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第56話:加速……したいんだ──だから邪魔をするな犬っころ! 作中時間が延びる!

本日ある意味3話目?

 

 10日目:原型のなくなったゴブリン集落跡地



 その後、ランクアップした身体の()()()をしたり、スキルを確かめたりしつつ、野営の準備をした。


 新たに習得した<木属性魔術>と<地属性魔術>を使い、簡易の家を作り、今までの素材で作ったベッドや枕を敷けば、完成だ!


 睡眠時トライアルを行いつつ、魔物達は交代で夜の番。

 まあ、俺も感知系で周りで調べてるし、敵が居たら通達してるし。

 ランクアップの力で、この辺りの魔物よりも大分強くなってるし、安心して任せられる。


 通達してるのはエルさんという理論も有るが、エルさんは俺のエルさんなので、俺で良いのだ。



 朝になり、皆を腕輪に収納する。

 腕輪内なら、時間加速してるから、睡眠にも適するからな。

 作った簡易家屋は、収納兼証拠隠滅。

 また、腕輪内の家屋を少し大きくしておく。

 きちんとゴブリン達の大きさに合わせて変えておくことで、居住の心地よさを上げておくのが、箱庭ゲームの基本だ。



 軽く食事を取りながら、トレントの苗木をこの跡地に埋める。

 俺の魔力が残っているので、吸わせて証拠隠滅がてら、育ててみる。

 ついでにマッド・ラットとビッグ・マウスを放しておく。


 腕輪内で、結構繁殖してたよコイツら。

 やはり、餌不要なのに、餌を上げたのが良かったのか。

 時間加速の影響で、正しくねずみ算式に増えていたので、数調整も合わせて、放流。


 ──エル。


 ──エル:エルの処理能力限界には未だ届きません。配下の増加を推奨します。


 流石はエルさん。

 トレントとネズミ達との、魂の繋がりをしっかりと隠蔽しつつ保存食と保存魔力を置いておく。


 そして新たに知能・成長特化のゴブリンを創造し、腕輪に送り込む。


 アウトとシレイを除く、8体のゴブリンに2体ずつ。

 シレイには10体。


 計26体。コイツらは二軍扱いだな。


 魔鳥達にも、2羽ずつ預け。

 新たに12羽、4羽編隊を3編隊作り偵察に飛ばしておく。


 かなり配下も増えてきてるが、管理は出来ている。

 エルさんに調整してもらった管理メニューを眺めつつ、MAPが広がり、精度が上がっていくのを確かめる。



 よし、出発だ。

 お供はフォルトゥーナだけ。

 他は腕輪に。


 次の町にさっさと行こう。

 何処かから、さっさと話を進めろとの電波が来ているしな(メッタメタ)



 ──────────



『キュ!』


『ああうん。そうだね、敵だね』


 進めたいのに。


 初遭遇の敵が居る。


 二足歩行。武器持ちも居れば、素手も居る。

 ボロを纏い、鼻を鳴らしながら辺りを伺う集団。


 その顔面は、犬そのもの。頭には犬耳が生えている。


 可愛くないがな!

 わっるい顔してやがんぜ。



【ステータス】

 個体名:───

 年齢:色々

 性別:男/女

 種族:コボルト(犬種)

 レベル:色々

 ランク:2



【ステータス】

 個体名:──

 年齢:3

 性別:男

 種族:コボルト・リーダー(犬種)

 レベル:29

 ランク:3



 コボルトだ。

 コボルトは、原典ではゴブリンとほぼ似たような存在なのだが、この世界:イリガルドでは、犬頭人身の魔物だ。 (創造神様だしな)


 コバルトの語源にもなった存在であり、つちとの親和性がある。

 まぁ、コイツらは犬だがな。

<嗅覚上昇>や、<連携>等を持ち、爪や牙の強化も持っていることがある。

 ゴブリン程ではないが器用であり、武器も使える。

 知能はゴブリンと同等。


 運動性能はコボルトが。

 武器の扱いではゴブリンが上。


 ゴブリン程ではないが、何処にでも居る雑魚モンスターの1種だな。



『キュー?』


 可愛いモフお手手を顔に当て、小首を傾げる。

 あざといが可愛いぞ!


『いや、一気に殲滅する。

 今、におい対策で使っている風魔術を使ってな?』


『キュ?』



 ──────────



 阿鼻叫喚。


『キュー(うわぁ)』


『うわぁ、想像以上の効果だわ』


 やったことは簡単だ。


 まずは腕輪より、お酢を取り出します。

 水魔術で濃縮させた、強力なお酢です。

 もう解りましたね?


 念のために、ドリアンに近い果物を加工して作った爆弾も用意しています。



 そう、嗅覚攻撃だ。

 只でさえ、種族特性で強い嗅覚。

 それがスキルによって強化されている。


 それを、隠蔽した風魔術で気流を作り、臭いごと送り込む。


 コボルト、8体。リーダー1体の群れを覆うように風のドームを形成。


 内部では、恐ろしい臭いの空気が充満している。

<遠吠え>で仲間を呼ぼうとしても、風のドームは音を切り刻んでいるから、通じない。

 俺の強化された聴覚で、高い周波数でも分かるから上手いこと消音出来る。



 結果は、コボルト4体ショック死。残りも行動不能。


 ああうん。<料理>スキルだね、犯人は。

 この世界はイリガルドだったはずなんだが……、隕石でも降った?


 水・風・火属性混合で臭いを消す。

 勿論、対抗手段は備えている。

 自分が使う手段への対策は当然だ。


 残ったコボルトをさっくり殺し、<魔力手>で収納。 (うわっ、臭っ。) (キュー!?)


 とりあえず、後で解体しよう。そうしよう。



 ──────────



 その後、とことこ歩きつつ、時折<変態機動>しつつ森を進み。


 相変わらず居るゴブリンと、増えてきたコボルト。

 ワイルド・ボアやニードル・ラビットを仕留めつつ、次の町へ。


 見えてきたな。


 そろそろ、町での行動もダイジェスト化出来るだろう。


 この町:アーランの町の次は……交易都市ハラスラ。


 迷宮都市ガザラエンの前に設定した、目的地だ。



ようやく、二桁日数だよ……。

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