第23話:冒険者らしい活動をする
4日目:アルサの町:風鷲の宿、客室
ではエル。
ステータス・スキルの表示を頼む。
エル:了。変更点を表示します。
【ステータス・変更点】
生命力:4230(+30)
体力:465(+53)
魔力:862(+174)
氣力:859(+185)
ノーマルスキル
<剣術:レベル:3(+1)>up
<感覚強化:視聴嗅触味:レベル:3(+1)>up
<念動力:レベル:3(+1)>up
<集中:レベル:MAX(+4)>up及び(限界到達)
<氣力活性:レベル:2(+1)>up
<魔力回復:レベル:2(+1)>up
<氣力回復:レベル:2(+1)>up
<感知:魔素・危険・魔力・氣力:レベル:2(+1)>up及びnew
<氣力闘法:レベル:1>new
<体術:レベル:1>new
<格闘術:レベル:1>new
<弓術:レベル:1>new
<小盾術:レベル:1>new
<火属性魔術:レベル:1>new
<風属性魔術:レベル:1>new
<薬剤生成:レベル:1>new
エクストラスキル
<思考技術:レベル:2(+1)>up
耐性
<毒物耐性:レベル:2(+1)>up
ふぇ?
めっちゃ増えてる!
既存スキルの上昇はそこそこだが、新規獲得スキル、凄いな。
やはり、情報が、0→1に変わるのは大きい。
1→100は出来ても、0を1に変えるのは困難だからな。
それにしても、昨日得た情報が、殆ど形になってる。
エルさん、マジさすがっす。
エル:マスターの資質によるものです。
エルさん、マジ謙虚っす。
しかし、多いな。
エル、そろそろ時期が来たのではないだろうか。
そう、スキルを獲得順に並べるのではなく、種類別に並べる時が……!
エル:了。より良い表記形式を構築します。
……えっ? あれ? 対応早くね?
俺、まだ頼んでないんだけど……。いっか、別に。
さて、それぞれの新規スキルを見ていこう。というか<集中>すげぇなおい。
エル:新規スキルを表示します。
<感知:魔素・危険・魔力・氣力:レベル:2(+1)>up及びnew統合
感知スキルに、魔力、氣力の感知を統合。
魔素は世界に満ちるエネルギー。
魔力は魔素を使いやすく加工したエネルギー。
より、対戦相手の情報を効率的に獲得できる。
<氣力闘法:レベル:1>
<氣力操作>派生スキル。氣力による、戦闘法に補正。
<氣弾><氣力纏>等。
<体術:レベル:1>
身体を動かすこと全般に少し補正。
<格闘術:レベル:1>
身体を武器にして戦うことに補正。
武器による戦闘に少し補正。
<弓術:レベル:1>
弓に関する補正。
弓を強く、精密に引ける。
氣力による弓矢の強化にも補正が入る。
<小盾術:レベル:1>
盾の中でも、小盾に補正が入るスキル。
小盾の防御性能に、少し補正。
逸らし技術に補正。
小盾のみに補正が入る代わりに、<盾術>スキルよりも補正度が高い。
<火属性魔術:レベル:1>
火に関連する魔術。
<火球><火属性付与><筋力強化:火>
<風属性魔術:レベル:1>
風に関連する魔術。
<風刃><風属性付与><速力強化:風>
<薬剤生成:レベル:1>
素材を用いて、薬剤を作り出すことに関する補正。
成功率上昇、効能上昇。
魔力・氣力を、薬剤へ付与しやすくなる。
なっげ。
感知の、魔力・氣力は、昨日他者のをより強く観察した結果だな。
相手の手口が分かりやすくなるし、魔力式・氣力式の罠も見破りやすくなる。
<氣力闘法>も、実際に目の前で見たからだろう。
<体術>と<格闘術>は、この世界:イリガルドでは、異なるらしいな。
──全般?
──エル:全般。
だとしたら、これかなりの良スキルだな。
<格闘>スキルは、まさかの語源の方か。いや、有りがたいけど。
弓とバックラーも、獲得してるな。
本当に凄いな、習得チートだ。ラーニングだ。
魔術は、最初から3つか。
ボールとカッター、基本だな。エンチャント、これは習ったやつだな。
近接戦闘職なら、使えると便利と教えてもらった魔術。
戦闘付与術士に成れるな。
なぜ、戦闘を付けたか。
それは、生産系の付与術士が居るからさ。
一時的に付与する、特に上級冒険者以上に人気の魔術だ。
戦闘付与術士は、寄生職とか、駆け出しや下級には邪険にされやすいが、上位の冒険者ほど、重要視する。
ゲームでも、序盤の支援魔法は大したこと無いが、終盤は凄く役立つ、みたいな仕組みだ。
俺が習った相手は、腰掛けで習得してたが、それでも役に立つと言っていた。
俺も、そう思う。
生産系のエンチャンターは、少しレアらしい。物に、永続付与出来る作成者系統は人気らしい。
もう1つも、完全に支援魔法だな。支援系を特に練習してたからか。
これも、有りがたい魔術だな。
戦闘中に維持したり、新しく詠唱するのは大変だ。特に近接戦闘では。
だがしかし! エルさんに任せればだいじょーぶ!
100人殺しても、だいじょーぶ!
<薬剤生成>か、あれも形になったか。
ポーションも、より作れるようになった。
ミソロジースキルのこれ<とある神与の迷宮創造>、実は生産系のスキルでも有るんだけどね。
さっぱり出てこねぇ。もう1つのミソロジースキルは、それはもう大活躍なのだが。
さて、そのミソロジースキルを成長させる為にも、冒険者ギルドで、冒険者らしく依頼を受けますかね。
───────────
よし、ロンドは居ない……が、筋肉大男居るじゃん。
また受付してるよ。
仕方ない、次善策のミーシャだな。毎日居るけど、勤務形態どうなってんだ?
「おはようございます。今日は依頼を受けようと思いまして」
「おはようございます。依頼は、依頼表をご覧ください。
とはいえ、ラッシュを過ぎてしまってるので、割りの良い依頼は既に受理されているとおもいますよ?」
うん、ラッシュ避けてきたからね。
常設依頼を受ける。
これは、別に手続きは必要ではないのだが、敢えて手続きをしておくことで、後々良い結果になるのだ。
なので。
「成る程、周辺のモンスター討伐。主にゴブリン討伐ですか……」
「はい。荷物にもなりませんし、きちんとポーションや装備の調整もしています」
「うーん、レッドさんのスキルはお聞きしていますが……、ソロというのはやはり」
くっ、心配性め! ストーカーの筋肉を心配しておけ!
「ミーシャ、そいつなら大丈夫だろうよ」
「え……、ライドウさん。そういえば、昨日の新人研修でレッドさんの担当を……」
ギッ、ギルマス! 注目を少し集めてるが、ナイスアシストだ!
昨日、種を蒔いておいて正解だったか!
「そいつは、この辺の森で遅れを取るような奴じゃねぇ。相当しっかりとマージン取るしな。
相当奥に入るならともかく、そんなこたぁしねぇんだろ?」
「はい、日帰り予定ですし。危ないことをする予定は有りません」
「では、手続きをしておきます。でも、気を付けてくださいね」
「ええ、勿論ですよ」
ギルマスが役に立ったな。だが、ギルマスにめっちゃ視られてる。
有望な新人過ぎたか!?
「必要ねぇだろうが、何があるか分からねぇのがこの世だ。きちんと警戒しておきな」
「はい、気を付けます。では行ってきますね」
テメェ、役には立ったが、フラグも立てやがったな!
──────────
門を抜け、外へ。
あの時の門番は居なかったな。
北門から、森へと向かう。
そろそろ町から見えなくなる頃か。
んじゃ、行くか。
<氣力活性><体術><念動力><速力強化:風>
<神の残せしブーツ>に力を込めて、加速!
さあ、森へ!
wind・velocity
=風の速力




