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第129話:外伝:とっちゃんのアウトな日々──7話

 

 視点:グーパンチしてないアウト



 なんか色々否定されたような……。


 それは置いといて、視線の先には2人の人外が居るっス。


 1人はリチャードさん。

 この前の大きなイベント、セイレル鉱山でアニキが無理やり仲間にした新入りさんっス。


 元々は人間で、身に付けてた呪いの武器(カースド・ウェポン)の鎖の効果により、殆どの魂と記憶・感情を引き継いだままアンデッド化した、元英雄さんらしいっス。



 確か、エル様が配下の魔物達のステータスをファイル別に整理していて、閲覧した記憶が有るっス。


 ちなみに貢献度によってアクセス権限が変わる仕組みらしいっス。

 オイラは上から3つ目、ほぼ全てにアクセス出来るっス。

 ちなみにちなみに、アニキがトップ。エル様が2つ目。

 実質オイラはMAXレベルのアクセス権限っス。


 ……まぁ、アクセス権限だけでなく、それに耐えられるかという問題も有るんスけどねぇ。

 平ゴブリンに羨ましがられても、いやいやアクセスしたら脳が溶けるっスよ? という話っス。


 そんで、どん。


【ステータス】


 個体名:リチャード・セイズ

 性別:男

 種族:キリング・アンデッド・ソードマスター(アンデッド種)

 レベル:5

 ランク:8



 そう、ランク8なんス。

 仲間にした時点でランク7のレベル100だったらしいんスけど、アニキの配下になったらランクアップしたらしいっス。


 それでも英雄の時のような力は取り戻していないという恐ろしさ。

 技量は変わっていないらしいっス。ステータスの話っスね。


 爽やかなイケメンなんスけど、中身は鍛練バカな上に現在は憤怒が秘めるという、色々属性てんこ盛りっス。



 もう1人の人外は、我等がアニキ……。



「────ではロード。私は先に準備しておきます」


『おう。宜しくな。

 おっ、アウトにトウゾか』


「ハッ」「どうもっス」


「すまないね。()()()()()

 私はこれから仕事が有るんだ」


「いえ。リチャードの旦那。

 大将の用事が優先なのは当然です」


「ロードって呼ぶことにしたんスねぇ。

 似合ってはいるっス」


 言葉使いは綺麗だし、ロードという呼び名は違和感ないっス。

 多分エル様が幾つか候補を出して選んだんでしょうね。


 綺麗な所作で、去っていくっス。

 あっちは確か、建築中のエリアだった筈。


「それでアニキは……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」


「!? 人形?」


『おっ、アウトには見破られたか。

 他の魔物には通じたんだが、お前にゃあ通じねぇか。

 トウゾも気にしなくて良いぞ。

 おかしいのはアウトだからな』


「ハッ!」


「でも凄い精密っスねぇ。

 姿形は同じ。発声も殆ど変わらない。

 擬態能力は人形でも変わんないみたいっスね」


『それを見抜けるお前も異常だよ。

 どこで分かったんだ?』


「勘っス」


『やっぱり』


 あっ、トウゾさんがビックリしてるっス。

 正しくは、勘というよりも、言語化出来ない何かっス。

 勘という表現が近いだけのことっスよ。

 違和感を感じた(二重表現)だけっス。


『まぁ、アウトにゃあ予想つくだろうが、セイレル鉱山での経験が大きくてな。

 出来ることとやれることが増えたし、<レッドの腕輪>の機能もアップデートしたんだ。


 意識をこの器……そうだな、赤之化身(アヴァタール)とでも呼ぶか。

 アヴァタールに並列思考の1つを宿らせて、動かせるようになったんだ』


「アバター……ん? ハ行じゃなくて、ウに点々っスか?」


『ざっつらいと』


「なんでそっちは発音ひらがななんスか」


 あっ、トウゾさんが空気っス。

 いつの間にかサングラスを半仮面に変えて、こっそりしてるっスね。

 オイラ達の会話についてこれないんでしょう。

 アホな会話っスからねー。


 そもそもアニキに気軽に話し掛ける魔物はオイラとフォルトゥーナさん位ですし。おすし。 (食べたい……)


『まだまだ改良途中だがな。

 戦闘能力はからっきし。殆どの魔術は不可。

<レッドの腕輪>内でしか存在を確立できねぇから外には出せない。


 まぁ、良いスキルの練習台にはなるがな』


「じゃあ、その身体だと何が出来るんスか?

 実際に、このアニキの箱庭世界をアヴァタールで歩けるってのは分かるんスけど」


『このアヴァタールを動かす機構に、<呪術>使ってるから、<呪術>は少し使える。


 こんな感じだ。ほれっ!』


「わぷっ」


 アニキから変な粉が投げ付けられた!


 って、なんだろうこのこn──ぶぇっくし!


「まさぐし! これ花粉じゃひゃくしょい!

 オイラ花粉症じゃなぶひゃっくしょん!」


『おー。効いてるな』


「どめでぐだざいっズ」


『すまんすまん。解除っと』


 あっ、トウゾさんが即刻逃げてる。

 挨拶だけはして逃げるとは。

 くっ、やられたら1回は受けてみるこの芸人体質が辛いっス!


 あと花粉症めっちゃ辛かったっス。


 スっスっスー!


 ふぅ、落ち着いた。


 花粉症の人って、こんな辛い状態異常が毎年来るんスか?

 国民病らしいっスけど、どうにかしないんスかね?


『どうにも出来んらしいぞ。

 対症療法はたっぷりとあるが、根治治療や花粉そのものへの対策はさっぱり進んでねぇ。


 あと毎年毎年、花粉の量増えてるみたいな報道はなんなんだろうな?』


 知らないっスよ。

 花粉は樹木のストレスで増えるとか位しか知らないっス。

 あとアニキは身体を改造してるから花粉症じゃないじゃないっスか……。


 あれ?


『そう。<呪術>だ。

 相手の抵抗力下げるのと、ヒスタミンを増やすという地獄のコンボだ。


 難易度が低いわりに、効果が半端ないという俺もビックリの仕様になった』


「うっわ、えっぐいっスねぇ

 でも花粉は必要なんスよね?」


『そりゃあな。元々は、植物の花粉持ちに適性が有る技だし、相手も選ぶ。

 花粉症になる相手じゃないといけないし』


 呼吸しないアンデッドや、ゴーレムじゃ無駄でしょうねぇ。

 そもそも相手が植物でも効果ないだろうし。


『だが効けば凄まじい効果だぞ。

 花粉症じゃない人間には通じにくいが、擬似的な花粉症の状態異常付与だ。


 戦闘中の花粉症は……辛いぞ』


「相変わらず斜めな使い方っスけど、本当にエグい技っスよね」


『これから植物系とか、特に花粉持ってるトレント達に教えに行くつもりだ。


 まあその前に先約、リチャードのが有るがな』


「あっ、花粉症ショックで忘れてたっス。

 リチャードさんと何かするんスか?」


 ────!


 今! オイラは感じた!


 そしてアニキのアヴァタールの口の端が上がり、ニヤリとしたのも確認した。


 言語化出来ない何か!


 オイラは逃げるコマンドを選んだ!


『<アレルギー付与><花粉散布>』


「ぶぇぇぇっくし!」


 しかし花粉症を付与された!


 アウトは逃げらなかったっス!


『じゃあ、一緒に逝くぞ?』



 あああ!


 なまじ漢字が違うことを感じてしまうのが辛い!


 あと花粉症が辛い!


 アニキ早くといtぶひゃっくしょん!


 涙が止まらないっスー!




レッド君のアヴァタールが『』なのは仕様です。

違いを出すためだけなので、特に意味は有りますん。


そしてアウトよ……八つ当たりである。

なんと恐ろしい<呪術>を産み出してしまったんだ。



4/4

作者:オーバーロードⅡ終わっちゃった……。

ジルクニフさん、櫻井さん合いすぎやで。


ん? 特報?

ょぅじょせんきかな。

あれ違う。また映画化……うぇーーーーい!!!!!

ヾ(@゜▽゜@)ノ


オーバーロードⅢだとぉぉぉぉぉ!!!!!


ハッ(゜ロ゜;待てよ。


原作通りに行くと考えると……。


((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル


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