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第127話:外伝:とっちゃんのアウトな日々──5話

 

 視点:アウト



 はーい、こちら現場っス。

 こちらリポーターのアウトっス。


 ……はい、通じてるっスよー。

 なになに? 口調がリポーターらしくない?


 マイクまで持たせて何言ってるんスかもー。

 口調直したらオイラの個性死んじゃうっスよー。


 あとこのマイク……あっ、きちんと拡声機能ついてる。

 風属性っスかね?

 なんで作ったんでしょう?


 ……ノリで作ったと言われても納得っスけど。

 アニキは全てが全て、目的に合わせて作るわけでもないスからねー。


 こんなこともあろうかと、みたいに色々と作っておくこともあるけれど。


 それ以上に、辻褄合わせとか、手持ちの材料を組み合わせて取り繕う能力も有るっスからねー。

 このマイクも何かの伏線かもしれないっスね。


 この世界:イリガルドは、創造神様が創造神様なので、いわゆるフラグが立ちやすく、お約束が成就しやすいらしいっスし。



 おっと、現場が見えてきたっスよー。


 まずは広場っス。


 外の世界と繋がるメインの場所っスね。

 前から特に変わってないっス。


 変わったのは大きさかな?


 軍隊が待機できるように、広がっているくらい。

 特段変化はないっスねー。



 次は居住スペースっス。


【亜人街】と適当に名付けられた、亜人系魔物の家屋が並ぶ場所っス。

 実は音的に、あっ、人外、と読めなくもないっス。

 ここでは人外は誉め言葉っスけど、お友達には言わないように。

 特定の人以外には、間違いなく侮辱の言葉っスから。


 まず亜人系の数が大きく増えていること。

 種類も増えたこと。


 そして大きさがバラバラな上に、好みもバラバラっス。

 最初はアニキがプリセットを置いて居たんスけど、今はそれぞれがカスタマイズしてるっスね。


 前にオークの集落を潰した時に、オーク・建築家(アーキテクト)という、建築系の上位種が居たんスよ。


 それで、アニキ配下の魔物達のうち、建築に興味・適性の有るヒト達がアニキの<教導>スキル……というかエル様の指導のもと、ガンガン建設してるっス。


 建設、建築で経験値が入るっスからねー。


 色んな建物作ってるっスよ。

 建築は順番待ちで、アニキが作った家以外は、貢献度順に作られているっス。


 貢献度はエル様による、公正公平な判断で決められているっス。

 裏方にもポイントが入る……というか重要度が高い役割には高いポイントっス。


 ニホンの企業の仕組みっておかしくないっスかね?

 なんで責任と報酬が合わないんでしょう?



 あっ、オイラの家も有るっスよ。


 ……殆ど帰ることも出来ない家っスけどね。

 社畜じゃないっス。どっちかといえば鬼畜っス。ゴブリンですし。



 あと亜人街には、飲食店も出来たっス。

<料理>スキルの為っスね。

 わりと人気っス。訓練終えた後の一杯とかやるゴブリンも居るっス。


 身体と精神の十全は、パフォーマンスを跳ね上げるんス。

 オイラ達は飲食不要でも、食べた方が良いっスからねー。


 アニキは厳しいっスけど、とっても優しいアニキっス。

 ホワイトっスよー。福利厚生しっかりっス。


 ……死ぬこと前提の、ね。赤みがかったホワイトっス。



 亜人街には、今工房が建設予定っスね。

 アニキがきちんと<鍛冶>スキルを使えるようになったら稼働するらしいっス。


 鍛冶ではなく、他の生産系・工作系は稼働してるっス。

 素材は徐々に貯まっていくので、出来ることも多いんスよ。



 次はフォルトゥーナ農園っス。


 フォルトゥーナさんがウサウサ頑張る農園で、色んな作物が育てられてるっス。

 米、麦、玉蜀黍等の穀物は勿論のこと、野菜や果物も育てられてるっス。


 品種改良は当たり前、遺伝子組み換え上等。

 そもそも魔物の植物も居るし。


<レッドの腕輪>内は、魔素の濃い空間なんで生育が早いっス。

 外界よりも、時間加速されてる上で更に早いんで、結構貯まっていくっスよ。


 他にも、錬金術や薬の素材とかも育てられていたり、蜜蜂さんの養蜂所も有るっス。

 甘いっスよねー、ハチミツ。


 他には、魔牛、というか乳牛の搾乳施設も作られているっス。

 機械はまだ無理なんで、ゴーレムがやってたり、亜人系の飼育委員が行っているっス。


 ……あれ? ゴーレムだけで機械並みに使えてるような……。


 養鶏所も有るっスよ。


 鶏のデータは、普通に屋台や宿で出てくる鶏から取れたらしいっス。

 実は食肉でも有るんスけど、苦労したらしいっスよー。

 だって、デフォルトで知能高いんで、流石に心が痛むらしいっス。<精神耐性>有るのに。


 今は、通常レベルの知能である魔鶏が育ってるっス。

 卵用と、食肉用。ブロイラーは不味いから嫌だそうっス。


 他には、トレントの果樹園とも、一部繋がってるっスよ。


 その現場がこちらっス。


 主に可食出来る実や、葉を作り出せるトレントが居るっス。

 その代わり戦闘力が低くなりがちっスけど、誰も気にしないっスね。


 更に奥に行くと、トレントの森になるっス。


 ここには、小動物や、大きな動物、もう一括りに動物系の魔物が住んでるっス。

 中央には、トレントのネームド、ワルドさんが時折うねうねしてるっス。


 そういや言ってなかったっスかね?


 疑似太陽が有るんで、その光を他のトレントにも当てられるように、枝をうねうねさせてるんス。


 あんまり関係ないっスけどねー。


 ワルドさんも大きくなったっスねー。

 日に日に大きくなるんで、分かりにくいスけど、分かりやすく比較出来れば、凄く大きくなっていることが分かるっス。


 亜人街の建物のうち、木製の家屋はトレントから取られてるっス。


 長さや質を指定し、斬撃耐性を上げさせて、回復させてみたり。

 色々と兼ねて、トレント材を使っているようっス。


 森には川も流れてて、お魚さんも居るっスよ。

 お水も美味しいっス。飲まなくても生きられるっスけど。



 更に上流に行くと、鉱山エリアっス。


 セイレル鉱山を元に作り出した、鉱石の取れる山っスね。

 色々と制限は有るんスけど、魔素で素材の回復するゲームみたいな鉱山っス。


 もぐらさん達が住んでるっスよ。


 また別の場所には、殆ど稼働していない【死霊の墓場】という、アンデッドの住み処が有るっス。


 あそこ、空気が淀んでるんであんまり行きたくないっス。

 アンデッドには居心地良いらしいっスけどねー。


 空気が悪いというより、雰囲気が合わないのかな。


 今も少し煙いような……って。


「よおアウト。何してんだ?」


「あれ。トウゾさんじゃないスか?

 気配消すの止めてくださいよ。ビックリするっスよ」


「癖になっちまっててな。つーかお前は驚いても隙出来ねぇじゃねぇの」


 近くの木の上には。



 ──黒いサングラスを着けて、煙草を燻らせるトウゾさんが枝に腰かけてっス。




 アニキ……何ハードボイルド風味に改造してんスか……ッ!






4/2

撮り貯めしてた、デスマを一気に視聴しました。

Webとは違うんですねー、ゼナさんめっちゃ出てる。

書籍準拠でしたっけ。

ああ、書籍買いたい欲がふつふつと。


そして1つ。


スキル・称号が読めねぇ。

良い子はメガネ・コンタクトを装備しよう。

悪い子はテレビを近くで見よう。


マジで見えねぇ。ビックリだぜ。


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