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とある人に捧げる百篇の詩  作者: 橋本洋一


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秋の月

貴女の艶やかな黒髪

秋の夜に揺れている

雲一つない空に

月が一人佇んでいる


貴女の虹彩の煌く瞳

秋の夜に浮かんでる

雲一つない空に

月が一人留まってる


貴女のしなやかな腕

秋の夜に舞っている

雲一つない空に

月が一人立っている


十五夜の日

あのとき言えば良かった

貴女が好きだと

あのとき言えば良かった

貴女が愛しいと


だけどもう遅い

貴女は居なくなった

貴女は去ってしまった

そして僕は一人になる


貴女の輝いている心

秋の夜に映えている

雲一つない空に

月が一人羨んでいる

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