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世界の終末
世界の異常が始まるとき
彼女はそれを受け入れた
それが世界の選択だから
そう言って力なく笑った
僕は悲しくなる
世界を愛していたから
終わってほしくなかった
だから足掻いてみせる
世界の日常が終わるとき
彼女はそれを迎えいれた
それが世界の限界だから
そう言って静かに泣いた
僕は嬉しくなる
彼女を愛していたから
一緒の気持ちだと分かった
だから抵抗してみせる
僕は彼女となら
生きていけると思った
たとえ世界が終わっても
たとえ世界が見放しても