とある人に捧げる百篇の詩

彼女と夢

誰しも夢はあるけれど

彼女は夢を見ていない

いつも前を見据えていて

余所見なんてしなかった

誰しも夢はあるけれど

彼女は夢を棄てている

いつも現実を見つめていて

理想なんて持っていない

そんな彼女はリアリスト

今を一心に生きている

そんな彼女はペシミスト

今しかないと思っている

とにかく彼女は生きづらい

もっとロマンチストになればいいのに

とにかく彼女は住みづらい

もっとポジティブになればいいのに

誰しも夢はあるけれど

彼女は夢を否定する

いつも自分を俯瞰していて

幸運なんて持っていない