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第一章「事件だ!」




「死者がでたぞー!」


死者?またか。今年に入って何度目だよ。


「ライトー!また死者だ!現場に行くぞ!」


カフェのドアを壊すくらいの勢いでキリが入ってきた。


「分かってるよ。…キリ、大丈夫?」


コーヒーを飲み終わり会計を済ませようとしていた僕は、足をくじいたらしいキリをみて、呆れた表情をした。


「あ、うん。大丈夫。気にしないで。」

「いや、全然大丈夫じゃないだろ。何が気にしないで、だ。」


明らかに捻挫でもしているであろうキリを睨みつける。


「いや、大丈夫…だと思いたい。」

「それ、願いじゃんか!!」


はぁ、コイツはなんでこんな性格なんだ…。バカっていうか、ドジっていうか…。


「もう、とにかく行くぞ。…歩けんの?」


肩掛けの鞄を下げ、またキリを睨みつける。


「う、うん。大丈夫。行こう。」


カランカランとカフェのドアを開け、外に出た。風が気持ちいい。


「で、どこ?現場。」


キリの顔を見ると、キリは「よく聞いてくれた!」という顔で僕を見てきた。

正直、うざい。


「ここを曲がって、ちょっと行った先の公園!」

「公園か…。その人、どうして亡くなったの?」

「え?あ、なんか、心臓発作?とかなんとかって。」

「心臓発作ね…。ん?心臓発作?」

「ライト、どうかした?」


キリが、さっきまでとは全く違う、本当に心配そうな顔で聞いてきた。


「え?あ、いや…。なぁ、キリ?今まで亡くなった人達って、皆心臓発作だったよな?」

「え?あ…確かに。」


やっぱりおかしい。

最近僕達の住んでいる村はおかしいのだ。

今まで「健康な村」と言われ、亡くなる人は全くと言っていいほどいなかったのに。今年に入っていきなり死者が毎日と言っていいほど出るようになった。

しかも、皆心臓発作で。

その他の事は誰にも分からない。

でも僕はなんとなく分かっている…というか、察している。


その1人目の死者が出る前日に、ニュースで「昔の本の解読に成功!雲の上のサーカス団⁉︎」というのをやっていたからだ。

どう関係しているのかまでは分からないが、なんか怪しい。


でも、そんなサーカス団なんて、本当にいるのだろうか。


「あ!あそこ!」


キリが指したほうを見る。警察が遺体を運んでいた。


「あ!ちょっと待って下さーい!」

「遺体を…。」


僕とキリは、警察にお願いをして、遺体を見せてもらった。

今回は、50代前後の女性だった。

やはり外傷は見当たらず、心臓発作で間違いないと思われた。


「やっぱりいつもと同じだな…。」

「うん、そうだね…。ん?ねぇ!ライトこれ見て!」


キリに腕をゆっさゆっさと激しく振られて、僕は反射的にキリが指差しているほうを見た。


「…!な、なんだこれ…!!」








キリが指差した、女性のジャケットのポケットには、

「雲の上のサーカス団」

と書かれた紙が、きれいに半分に折られて入っていた。

見やすくするために「」の前後を一行ずつあけました。

そのため、かなり改行しています。


見辛かったらすいません。


見辛かったら、報告…コメントをよろしくお願いします。

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