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August 8th... (八月八日・・・)
「・・・仕事がない」
目が覚めた俺は、そうつぶやく。無論、聞いているやつは俺以外いないが。
「・・・」
手元のケータイを開き、着信履歴をみるが・・・3日前を境に一度もかかってこない。メールのほうがまだマシだ。昨日から一通も届いていない。
「・・・俺のブームも、・・・去ったってか・・・」
いや、まだ俺のブームが来ていないだけ。始まってすらいない。俺みたいな未熟者にバンバン仕事が入るわけないか。
「・・・退屈だッ・・・」
息が詰まりそうになり、とりあえず茂に電話。
・・・ワンコール・・・ツーコール・・・スリーコール。
『おかけになった電話は、電波の届かない場所か電源を・・・』
最後までその言葉を聞かずに、俺は『切』を押す。電話はそこで切れた。
「そっか。・・・病院内は携帯使っちゃだめだっけか・・・」
で、蒼真にも電話。・・・早朝だからか、こちらもなしのつぶて。光兄貴もこの時間帯は出勤中だから、電話するわけにはいかない。亜麻弥ねーちゃんは・・・そういえばケータイ買いかえたんだっけ。番号変えたらしいし、新しいの訊いとかなきゃな。
「で、結局俺は誰と話せばいいんだよ・・・?」
仕方なく、テレビをつける。テレビでは、今やってる戦隊モノの前番組をやっていた。俺はこういうものには興味がないから、すぐにチャンネルを変える。ちなみに俺は国営放送は好きじゃない。基本的に大晦日以外は見ない。で、朝のニュースでどれをみようかと指をリモコンの上で踊らす。
「・・・最近の話題はこればっかりだな・・・いい加減飽きたぜ」
映っているのは、芳養房邸。家自体はそれほど大きくはないが、庭はなかなか広い。ちなみに家の裏にも庭はある。裏庭は、結構小さいが、朝、日が当たるととてもきれいだ。・・・写真を見ただけで、実物を見たわけではないが。そして、今はリフォーム(というかほぼ修理)中だが、映像の中の芳養房邸は、壁やら屋根に大穴があいて、見るも無惨な姿になっている。
で、話題に上がるのは、あのでっかい蛾やら飛竜。俺はその話を茂の口から直接聞いたから、もう興味はない。蛾の方は現在調べているが、飛竜のほうは見間違えじゃないかと映像の正否を調査中らしい。
で、次の話題は殺人事件についてだった。そういえば少し前に3人が連続して殺された事件があったらしい。ただ殺されるだけならば、はいそうですか、と流していた。だが、この事件に視聴者が食いつく理由が、魔法陣だ。遺体が見つかるたびに、遺体を中心に被害者の血で、魔法陣のようなものが描かれているらしい。ちなみに、被害者の3人に接点はなく、事件はほぼ迷宮入りだったらしいな。・・・で、今回は恐れていた、4人目の遺体が見つかった。今回もやはり、その遺体を中心に、・・・魔法陣が。
「・・・とりあえず、何か腹に収めるとするか。・・・腹減ったし」
で、流し台の上の扉を開ける。そこには多種多様のインスタント食品が、
「あるはずなんだがなぁ・・・。何でないんだーッ!!」
そういえばこの間、ここでホームパーティー(に近いが、ただ馬鹿騒ぎして食って寝ただけ)のときに、この食料庫の中身を全て・・・。
「だーーーッ! 俺の大馬鹿野郎がぁあああっ!!!」
で、次に開けたのは冷蔵庫。・・・牛乳は昨日でご臨終。はやく捨てよう、おなか壊したらまずいし。卵はまだ辛うじて生き延びている。余命あと2日。生食は危険だから適当に火を通しておけば食べれるだろう。・・・うちはIHだけど。
「野菜室は・・・この萎びた緑色のやつは何だ? ネギか? それともニラか?! どっちも似てて紛らわしいんだよッ!!」
他の野菜は、まだ生き生きとしている。仕方なく、ネギ・・・いや、ニラか? 分からないから間をとってネラを捨てることにする。そして冷凍庫もオープン。無論、こちらにはミンチとか山菜とかエビぐらいしかない。
「くそぉ、せめてパンでも買ってくればよかったぜ・・・」
俺は自分に対してそう毒づき、仕方なく買い物へ行くことにした。
「これが安いか? いや、これは・・・。あれ? いつも買ってるやつがない・・・」
そんな感じで迷っている。で、俺は目的のパンを見つけると、レジへ向かう。
「はい・・・ふわぁ・・・」
恐らくアルバイトだろうか、彼女はあくびをしながら商品をレジに通す。店長がみてたら絶対注意されるか減給だな。・・・いや、このご時世、首を切られる可能性がないこともない。だから、俺は少し目を瞑る。
「320円です」
俺は財布から、100円玉・・・がなかったから、500円玉を出し、10円を2枚置く。
「520円お預かりします。200円からお返しします、ありがとうございました・・・」
消えゆくような声で彼女は言い、俺にレシートと200円を渡す。そして、俺はレジから離れ、買った物をビニール袋にいれてスーパーを出ようとする。と、
「ちょっと、待ちなさいよッ!!」
そう声がして、俺は振り向く。と、慌てた様子の男が俺にぶつかってよろめく。その男は後ろから来た女性に捕まった。
「いだだだっ、す、すみませんでしたぁッ!」
「すみませんですんだら警察なんて要らないわよッ!!」
女性はそうまくし立てる。そしてその騒ぎに気付いた店長が、男と彼女と、なぜか目撃者的な感じで俺を店内の一室へ連れて行く。
「やったって、認めるわね?」
「は、はい、でも、100円ちょっとじゃないですか、大目に見てください、お金は今から払いますから」
「馬鹿言ってんじゃないわよッ! 万引きってのはれっきとした犯罪行為よッ!! 刑法第二編 第三十六章 窃盗及び強盗の罪、第二百三十五条! 『他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する』!!」
「(よく知ってるなぁ・・・)」
俺はそう思いながら、その女性の顔をみる。・・・あれ? この顔、どこかで見たような気が・・・。
「あっ、もしかしてこの前の・・・」
「ちょっと黙っててください!」
彼女はそういって俺の言葉を遮る。まぁ、場の空気が険悪だからなぁ・・・。
「で、あなたはつまり、窃盗罪を犯したってわけ。・・・あ、でも私が裁くわけじゃないけどね。だって私はただの、スーパーの店員だから。・・・ねぇ、あなたは、家族いる?」
「子供が、2人。・・・妻は、出て行きました」
「ふぅん。あなたの両親は? 両方とも健在?」
「えぇ。で、でも電話だけはしないで下さいっ! 親父もお袋も、心臓が悪いんです・・・」
「だったら、・・・だったら何でこんなことしたのよッ!! 親を心配させるようなことしてっ、恥ずかしくないのッ!? 仕事はっ、仕事はどうしたのよ!!」
「先月・・・、解雇されました・・・、それで、まだどこも見つからないんですっ・・・!」
俺は、早くこの部屋から出て行きたくなった。だけど、・・・この場の空気を壊すわけにもいかず、仕方なくとどまることにした。
「・・・警察にも、家族の人にも、連絡させてもらうわよ」
「そ、そんなッ・・・?! りょ、両親だけには・・・!!」
「だめ。罪はね、償わなきゃいけないの。分かる? そうしないと息子さん・・・娘さんかも分からないけど、顔、合わせられないわよ? だって、あなたの目・・・犯罪者の目だもの」
「は、・・・はい・・・ほんとに・・・ぐぅ・・・すみまぜん・・・」
涙をボロボロと流しながらその男は謝る。そして、その場の空気は色を取り戻す。・・・そこへ、通報を受けてきた警察の人が、彼を連行した。
「ふぅ・・・やれやれっと・・・」
彼女は、こっちを見て驚く。
「わっ! い、いたんですか?!」
いたんですかって・・・。最初からいたんだが、まさか、最初から気付いてなかった・・・いや、眼中になかったのか?
「あの、あなた、もしかしてこの間の・・・」
「あ、はい。そうですけど・・・覚えててくれたんですね」
「え、えぇ。あ、・・・コーヒー、いりますか?」
今さっきまでの覇気はどこへ消えてしまったのだろうか? そう思いながらも俺はその厚意に甘えた。
「砂糖はどれくらいでしょうか? あと、ミルクの方も・・・」
「砂糖は多めで。あ、ミルクは結構です」
「は、はい」
ここまで来ると少し申し訳なさを感じる。・・・部屋の中にコーヒーの香りが広がった。俺はコーヒーには疎い。つーか付き合いで飲むのは構わないが、個人的には好きではない。どちらかといえば・・・清涼飲料水?
「どうぞ。・・・あ、熱いから気をつけてくださいね」
コーヒーの入った紙コップを机に置いた。・・・飲もうとすると、予想以上に熱かった。
「あ、あちちち・・・」
「だ、大丈夫ですか? あわてて飲むとやけどしますよ」
亜麻弥ねーちゃんみたいに姐御肌が強いタイプの人も好きだけど、こういう献身的な女性も・・・。・・・?
「あれ・・・・・・」
おい、今さっき、俺は・・・何を考えた? 俺、今さっき何を考えたんだ? おい、・・・俺は、今さっき、この人のことを・・・?
「? ・・・どうしました? ・・・もしもし、何かあったんですか?」
「―――ッ!!」
目前に迫ってくる。おい、これ以上近づかないでくれ、そうしないと、俺は・・・。
「椿さーん、交代の時間よ?」
「あ、はーい! ってわけでごめんなさい。また会いましょうね」
「――――――」
彼女がドアをあけて出て行くのを目で追う。・・・俺は、残りのコーヒーを飲み干した。
「あちっ!!!」
*
とりあえず、牛乳を冷蔵庫に入れた。時計を見ると、もう9時を過ぎている。
「つーことは2時間ぐらいはあそこにいたってわけか・・・」
フライパンに油を敷き、そこにとき卵を落とした。そして、炒りながらそこにコーンをいれ、コショウを振る。これで完成。・・・俺のカアサンの母親がこの料理を作っていたらしい。
・・・俺のカアサンの父親は義富 貞治郎、義富グループの総帥だ。なお、義富グループとは、義富造船、義富建設、YG銀行、義富フーズなどの総称である。
話題を戻すが、彼は一世代でその富と名声を築いた。彼は戦後、焼け野原になったこの日本に光をと願い、世間に、市に、県全体、全国、そして世界に呼びかけた。たくさんのコネを手に入れ、そのカリスマ性、即決力、運の良さ、社員1人1人のために自分を犠牲にし続けた結果、・・・全てを手に入れた。次は政界進出とも噂されたが、それを否定した。その時、彼はまだ三十歳だった。まだ、彼は若かった。
彼は、成績はよくもなく悪くもなくで、体力も平均的だった。素行はよかったが、その献身的な態度が仇となり、他人のために自分が罪をかぶり教師に殴られることも少なくなかった。だけど、彼は慕われていた。彼の紡ぐ言葉はユーモアにあふれ、同級生たちに笑顔を与えた。・・・二、三度『地獄の鬼』と呼ばれた教師すら笑わせたらしい。彼曰く、鬼も笑ったら仏さんのようににっこりとしていたとさ。
・・・そして、彼にも妻ができた。彼女は、4人の娘、そして最後に息子を産むと、病気で亡くなってしまった。彼は、大変悲しんだ。でも、その5人の娘、息子たちに支えられ、生きてきた。
そして、4人の娘たちは、それぞれ男性と結婚した。
長女、義富 鈴は、・・・ぶっちゃけ俺のカアサンは、俺のトウサン、盛邦 朱楽と結婚して、・・・俺が生まれた。
二女、義富 流恵は、芳養房 彰蒼と結婚し、亜麻弥ねーちゃん、そして茂と蒼真を産んだ。
三女、義富 美菜は、八月一日 弥曽輔と結婚し、銀を産んだ。・・・そういえば最近会ってないな。・・・久しぶりに顔を見たくなってきた。
四女、義富 来夢は、鷹宮 雲雀と結婚、光兄貴を出産した。
・・・で、長男の武郎はまだ結婚していない。だから、現在婚活中とか。・・・ちなみに彼は次期社長でもある。・・・物事をその真髄まで見通すことができ、成績もよかったとか(流恵<<<美菜<鈴<<来夢<<武郎。だがその代わり、運動能力は姉弟の中で一番ない(武郎<<<鈴<来夢<<美菜<流恵)。そのうえ・・・失礼は承知のうえだが、口下手だ。・・・時々会って話すことがあるが、結構笑える話をしてくれる。・・・苦笑いとかすべり笑いとか失笑とかだが。
―――おっと。トースターからパンが飛び出した。運悪く、飛び出しすぎて床に落ちてしまったが。
「おいおい、・・・3秒経ってないからセーフだよな、っと」
俺は冷蔵庫からバター・・・この前亜麻弥ねーちゃんにマーガリンと言われた・・・を取り出す。基本的にパンにはバター・・・だけどこれはマーガリン・・・しか塗らない。そういや茂はマーマレードを塗ってたな。・・・他人の好きなものにはどうこう言わないが。
「よし、準備完了っと」
ようやく俺は、朝食にありつくことができた。思い返せばスーパーでのあの出来事が全ての原因だ。別に悪く言っているわけじゃないけど、・・・というか・・・俺、・・・あの人のこと、どう思ってるんだろうか。・・・自分のことなのに、・・・自分のことのはずなのに・・・分からない。どうなんだろうか、俺。俺は・・・あの人のことが・・・。
・・・けたたましく鳴り響く音楽。
「――――ん」
携帯が震えながら、俺の応答を待っていた。食事中だが仕方ない。仕事に関する電話かメールかもしれないからな。
「えーと、・・・メールか。茂からか・・・」
【退院した。ギプスはまだ取れていないし、しばらくは通院しなければならないがな。医者も激しく驚いていた。まあ無理はない。常人に比べてどう考えても骨がくっつくスピードが速すぎるからな。ところで何かそっちに変化はないか? 少し気をつけたほうがいい。じゃあまた今度。END】
「・・・気をつけろって・・・何にだよ?」
そう思いながら俺は携帯を閉じ、パンを再びかじる。
◇
「あら、掃除なんてしなくていいのよ? ここは私とあの人の家だから私たちがするわよ」
「いえ、だいぶお世話になってしまいましたし、もうすぐ家の改修工事も終わりますから」
書斎は思った以上に大きかった。うちの本棚が何個置けるかな・・・。
「・・・? これは・・・アルバムでしょうか?」
私はその本を棚から取る。少し表紙がセピア色になって、時代を感じさせられる。
「あぁ、それは亜麻弥とか茂や蒼真の写真が入ってるわよ。見る?」
気になったので私は縦に首を振り、表紙をめくる。・・・そこには子供の写真がたくさん載っていた。
「こっちが茂だっけ。それともこっち?」
「ふふ、私も今はどっちが茂でどっちが蒼真か分からないのよね。本人に聞いてもどっちか分からないみたいだし・・・それぐらい昔は二人ともよく似てたのよ」
その言葉は、今はだいぶ変わってしまったという少し悲しみを帯びた印象を纏っている。
「あ、この子がもしかして篤史さんですか? それから、この子は・・・光さんで、・・・あれ?」
写真の中で一つ見つけた茂と蒼真の従兄弟が集まった写真。その写真には左から、篤史、蒼真、茂、光と並んでいる。・・・だけど、光の胸の辺りにピースをした手が見える。その手は写真の外・・・いや、正確には、『写真の切られたスペース』からのびている。
「あぁ、現像に失敗したから切っちゃったんだって。撮ったのは茂よ」
「ふぅん・・・、誰といたんだろ? ・・・もしかして女の子?」
「茂は他の三人以外とは誰も撮ってないって言ってたわよ。・・・偶然入っちゃったのかしら」
気になるが、これ以上詮索する気はさらさらない。・・・だって、昔のことだもんね。
「・・・・・・あの、流恵さん。・・・流恵さんは、・・・茂の、茂の・・・」
「何が言いたいのかしら? はっきり言ってくれないと困るわよぉ・・・でも、分かるわ。あなたが何を言いたいのか」
私はアルバムを閉じて本棚に戻す。そして、流恵さんは口を開く。
「・・・ちょっとだけ、昔話聞いてくれるかしら?」
「え? あ、・・・はい」
「・・・私は二女だった。だから、いつもそこには鈴の姿がちらついて、・・・邪魔だった」
・・・私は鈴のことが好きだった。年子だから、1歳しか違わない。私にはもったいないくらい、いい姉だった。でも、その分私は姉と比べられることが多かった。だから、私は鈴のことを好きだと思った分、彼女のことを嫌った。・・・そんな自分が嫌になった。だから、その分をスポーツにぶつけた。・・・そして、いつの間にかオリンピックに出場していた。・・・これは、彼女のおかげ? 違う。これは私の実力。
鈴が家を出て1年がたったある日。一通のはがきが届いた。鈴からだった。好きな人ができた、と。もっと、鈴のことが嫌いになった。で、私は鈴が家に帰ってくると聞いて、メチャクチャに怒鳴り散らしてやると思った。でも、鈴は自分の彼と、・・・友達を1人、連れてきた。・・・私が、好きなタイプだった。目鼻立ちもすっきりしていて、澄んだ瞳を持っていた。・・・そして、私が彼氏にする最後の条件、普通の人と違う。・・・その条件も、彼はあっさりクリアした。・・・私は、鈴に謝った。でも、鈴は首をかしげた。・・・そっか。私、鈴とケンカしたことも、言い争ったことも、一度もなかった。
「・・・あ、・・・あのぉ・・・」
「分からなくて当然よ。・・・あなたはあなた。私は私。私は変わり者が好きだから彰蒼を愛した。あなたはあなたの思うとおりにあの子を愛して、あの子で幸せになればそれでいいの。・・・分かったかしら?」
「よ、・・・よく分かんないです、全部。・・・ほんと、・・・ごめんなさい」
「んー? おいおい、書斎で何を語らってたんだよ?」
「な、なんでもないッ! 茂はあっち行っててーっ!!」
私は本を投げつけた。
*
「・・・あ、・・・石鹸ないや。・・・またあのスーパーに行けって啓示か?」
自分に冗談を言いながら、俺は再びあのスーパーへ向かう。閉店時間まであと1時間だったから、商品が安くなっていた。・・・石鹸は安くなかったけど。
「・・・あった。よし、じゃあこれ買って帰るとするか」
もうがらがらのレジへ行くと、そこには椿と名乗る女性が偶然いた。
「あ、こんばんは。・・・何を買いに来たんですか?」
「みりゃわかるでしょうに。とりあえず早くしてくださいな」
「あ、あ、そうですね。えぇと、240円です」
俺は金を払うと、マイバッグに石鹸を放り込んだ。そして、俺は言った。
「・・・明日、・・・忙しいですか」
この時だ。苦しい思いをするようになったのは。
To be continued...
投稿がだいぶ遅れてしまいました。すみません。他の方の投稿の早さにはいささか驚かされます。忙しいじゃ言い訳にならないですもんね。
自分は努力します。だから、もっと高みを目指すつもりでいますから、・・・期待してください。
From Knight Circle