表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SCARLET  作者: Knight Circle
1/7

#:0

この作品はフィクションです。実在する地名・団体などとは一切関係ありません。

この作品は第二部です。第一部『AZURE』を読んでいない方は、そちらからお読み下さい。

俺はただ、どこかも分からない場所を走っていた。だが、俺は急いでいた。がむしゃらに走っていた。

早く急がなければ。あいつが待ってる。急がなければ。だが、泥の沼のような地面に足をとられ、全く前に進めない。

早く行かなければ。あいつが先に行ってしまう。早くしなければ。

・・・・・・あれ。・・・あいつって、・・・誰だっけ?

不意に足の力が抜け、地面に倒れる。今さっきまで泥沼のような地面だったのに。それはコンクリートのように硬くなり、俺を思いっきり苛む。頭から温かい何かが流れる。

俺は足を止めてはいけない。そう感じると再び走り出す。頭をうって、周りの風景が鮮明になった。

そこは、どこかの洞窟のような場所。いや、もしかするとここは古城かもしれない。

・・・見たことがある風景。そうだ。ここに、俺は茂と蒼真、あと光の兄貴の5人で行った。

・・・・・・? ふと俺は足を止める。違う。おかしくないか? 俺と、茂と、蒼真、光の兄貴。

・・・・・・・・・足りない。・・・・・・『1人』足りないぞ?

疑問に思うも束の間、いきなり地面が揺れだす。何かと思案するまでもなく、後ろの道が消えていく。俺は必死で走りだす。そして、一つの部屋を見つけた。その部屋のドアを開け、飛び込んだ。

「はぁ・・・はぁ・・・。・・・助かった・・・みたいだぜ・・・」

・・・深くため息をつく。

『・・・ふふ・・・』

微かな笑い声。辺りを見わたすが、その部屋は、真ん中に椅子があるだけ。

・・・その椅子には誰も座っていない。空耳かと思い、外の様子を見ようとドアを開ける。

「・・・うおッ・・・」

外は、真っ暗で、足を踏み出せばきっと、奈落の底へ真っ逆さまだろう。

俺は再びドアを閉める。その時、

『・・・ふふふふ、ふふふふふふふふ・・・』

・・・聞こえた。

確かに、笑い声が、はっきりと聞こえた。そして、椅子を見ると、・・・いた。1人の少女が。

・・・記憶が鮮明に蘇る。・・・嘘だ。・・・ありえない。だって、この女の子は、こいつは、俺が


『・・・遊びましょ、・・・あつしクン・・・?』

背筋に寒気を感じる。それは、体中に染みわたる。

少女は立ち上がり、俺のほうへ歩み寄る。

『何年ぶりかな・・・まさか・・・会えるなんて・・・』

俺は後ずさりをする。彼女に近寄ってはならない。そう体と心が彼女を拒絶した。そして、ドアノブが手に触れる。俺はそれを捻り、ドアを押した。・・・開かない。

嘘だろ? おい、開けよ、開け、開け開け、開け開け開け開け開け開けッ・・・!!

そして、彼女の手が、俺の首筋にすっと触れる。そして、彼女は言った。


『・・・・・・ずぅっと・・・・・・いっしょって、・・・指切り・・・したよね・・・・・・?』

そして、俺は首を絞められるのを感じる。彼女にこんな力、あるわけがないのに、引き剥がせない。

『だからね・・・あつしクンのこと、・・・・・・むかえに来てあげたよ? だから、・・・ね?』

わたしといっしょに、・・・・・・遊ボウ? ・・・ふふふふふふふふふふふふふふふふふふ・・・。



「ぎゃぁッ?!!」

気付けば、そこはマンションの自室で、寝室のベッドの上。エアコンが切れている。そして、シーツは汗で水浸しになっていた。時計は、3時半を指している。

俺は、途中でこれは夢だと気付いていた。でも、最後まで見たくて、覚めないように願っていた。

そして、このザマだ。・・・そして、俺は夢の内容を反芻しようとするが、・・・思い出せない。それが、どんな夢だったか。一体、なぜ俺は悪夢にうなされていたか。・・・分からない。

・・・・・・服が体に張り付いて気持ち悪いが、俺は再び眠気に襲われる。俺は、リモコンをとった。そして、『冷房』とかかれたボタンを押し、目を閉じる。・・・心地よい風を感じ、俺は眠った。








                   S C A R L E T




はいはい、やっと第二部執筆スタートです。

皆さんほんと、待ってるかどうかは別ですが、お待たせしました。

なんとなく読み返してみて、一話一話が短いなぁということが分かりました。

何がわんこそば作家だよ、ちゃんと書けっての。・・・そう思われてそうですね(苦)

だからって手抜きをするつもりはありませんよ? 納得のいく風に仕上げます。


今回は少しホラーでしたね。でもこれはまだ序章。序の序の口!

ここからは少しありえない展開に・・・なるかなぁ?

まぁ今作は篤史の頑張り物語なんで、しっかりと活躍させるつもりです。

ちなみに好きなキャラは茂。骨折させるんじゃなかったよ・・・。


では、しばし待てッ! 上から目線でさよならです。

To All People

                From Knight Circle

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ