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片翼のメイド天使  作者: ウシメキシロ
第一章 自称メイド天使との出会い
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第一話 メイド天使はいかがですか

-世の中は理不尽である。真面目に生きたとてその行き着く先が必ずしも良いものとは限らない。自分が何も悪いことをしていないのに周囲から非難されることもある。頑張ったからといって結果が出るわけでもない。何を頑張っても何をやっても上手くいかない。そんな時、人は光を求める。天使はそのような人を救う存在である。天使よ光たれ。そう、教わっていたのに-












ここは日本、真面目で勤勉なサラリーマンが集まる国である。


深夜2時、世間が静まり返る中、独り帰路につくサラリーマンの姿があった。

彼の名は天宮(あまみや) 廻琉(めぐる)。新卒1年目の22歳だ。大学時代様々なことに挑戦してきたが、全てうまく行かず、就活に失敗し、大学卒業後ブラック企業に就職。激務の日々や上司からの理不尽な命令により、精神的に追い込まれていた。


「いったいなんでこうなったんだ」


帰っては即就寝。起床後すぐ出社。休みも少なく、給料も少ない。遊ぶ時間はないため貯金はあるが額は少ない。友人はいるが話す時間などない。

また、彼女もいない。

仕事ではミスばかりで、何やってもうまくいかない。


「もう、死んでしまおうか」


楽しみの少ない毎日。そう考えるのも無理はない。

だが、そんなことをする勇気もなかった。


「はぁ、とりあえず帰って寝よう」


そう独り言を呟きつつ、帰宅し、寝る準備をしていた。

さんな廻琉(めぐる)に一通のメールが





————————————————————————










      「メイド天使はいかがですか」

         「YES」「NO」










————————————————————————




とのことであった。

「なんだこれ、新手のデリヘルかなんかか?誰が申し込むかよ!」


明らかに怪しい。怪しすぎる。普通なら絶対に見向きもしない話である。

だが、激務のため部屋は汚く、癒しの時間もない。何をやってもうまくいかず、特に楽しみもない毎日。そんな廻琉(めぐる)に舞い降りた一筋の光。


「メイドか、、、いいな。」


そんな彼が「メイド」という単語に惹かれてしまうのは致し方のないことであった。または、疲れにより判断力が低下していたのであろうか。

気がつけば彼の手は「YES」を押していた、、、


その直後、

ピンポーーン!とチャイムがなった。

深夜2時過ぎだ。おかしい。おかしすぎる。

それにデリヘルにしては早すぎる。

もしかして新手の犯罪集団か?

そんなことを考えつつ恐る恐るドアを開けた。


「はい、、、どちらさまでしょうk」


ドアの向こうには月夜に照らされた黒髪の似合うメイド姿の美しい女性が立っていた。月の光に照らされた彼女はとても美しく、「天使」というのも納得できる。風が吹き、髪がなびく、そんな髪に光が反射し、廻琉(めぐる)が目を奪われるには十分であった。


そんな彼女の美しさに惚けていると、


「はじめまして!私はメイド天使の下水流(しもずる) 志保(しほ)といいます!メイド天使サービスにお申し込みいただきありがとうございます!早速ですが、メイドとして、奉仕をさせていただきたく思い参りました!」


「、、、はい?」


元気な挨拶だった。近所迷惑にもなりかねないぐらい、今を朝かと錯覚するくらい元気だった。

だが奉仕という聞きなれない単語、そもそもデリヘルとしか思えないサービス名、そんな言葉が並んでいた。意味がわからず呆気に取られていると、


「早速ですが、お邪魔しますね!」


「え?」


ずかずかと部屋に入ってくる彼女に戸惑いつつも疲れからか、そんな彼女の行動に反応することができずにいた。


「それでは、サービスの内容について説明させていただきますね!」


そうだった。そもそも、サービスの内容すら知らない。自分の浅はかな行動を反省する廻琉(めぐる)だったが、そんなことをフル無視で彼女は話を続けた。


「サービス名の通り、私は天使です!」


「???」


困惑しつつもそういう設定か、と流した。いや、流してはいけないのだが。


「私はあなたのどんな願いでも叶えることができま す。叶えてみせますよ!」


-やばい奴が来てしまった。願いを叶える?そんなことできるわけない。阿呆か?早く帰らせないと。そうだ、適当な願い言って帰らせよう。どうせ、願いなんて叶えられないんだし


「そうかい。じゃあ、早く叶えて見せてよ。そうだな。今すぐに僕を快眠させてくれ。最近眠れないんだよね。」


早く寝たいという気持ちと面倒くさいという気持ちから彼の態度はだんだんと雑になっていった。


「わかりました!ですが、その前に報酬の件について相談を、、、」


「いやいいよ。ほら早く。どうせできないんだから。できなかったら帰ってよね。」


「で、でも。」


「ほらぁ、はやくー」


すごく投げやりな態度で接していた。どうせできないなら早く済ましてほしいと考えていた。しかし、、、


「わ、わかりました。では、いきますよ!」


「ふんっ、どうせできるわけなZZZ」


うん、寝た。秒で寝たね。


-つづく-

初めまして!ウシメキシロといいます!

第一話読んでいただきありがとうございます!初めて小説を書きました!拙い言葉と誤った言葉遣いをするかもですがその時はご指摘いただければと思います!これから趣味として作品を書いていきたいと思います!よろしくお願いします!

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