透明人間になって女子更衣室を覗きに行ったら、校内1の美少女と付き合うことになりました。
なんかノリと勢いで書いた作品なんですけど……
もしよかったら最後までお読みくださると嬉しいです
「六村くん、私とお付き合いをしてくれませんか?」
思考停止中……
現在、本作の主人公的存在である六村浩平は、本作のヒロイン的存在である甘美静香に告白をされていた。
え……今どんな状況なんだ。
思考が停止したその一瞬で、走馬灯のように今までの経緯を思い浮かべた。
【回想中】
俺はある日、雷に撃たれた。
気づけば病院のベッドの上。
看護師さんのパツパツとした服装を見てムラっとした俺はトイレへといった。
個室へ入り、数発発射すると玉切れとなった。
補填完了まで約三日間。
勿論鏡の前で手を洗う。
そんな時ふとこう思った。
【透明人間になれれば更衣室だって覗き放題じゃないか】
瞬間、鏡から”姿”が消えた。影も見えず服装すら見えない。
本物の透明人間となったのだ。
これが、俺の透明人間&犯罪者予備軍デビューだった。
それから先ほどの看護師の着替える更衣室へと向かった。
パツパツの下に埋もれる大きな桃は、桃太郎よりも大きく偉大だった。
あれが、人類の母なんだとそう思った。
それからしばらくは透明人間の特徴について色々試用期間を設けた。
分かったことは、時間は無制限、解除も思うがまま。
本当に高スペックな能力だったのた。
奇跡的に能力を手に入れ、無事に助かった俺は退院後直ぐ高校へと行った。
それが今日のこと。
医者には様子見で自宅療養がいるんじゃないかと勧められたがそんなもの俺には必要なかった。
なんたって学校に行けば目の保養がいっぱいあるのだから。
そして、今回のターゲットは全校屈指の美貌、才色兼備、容姿端麗、そう言われる三年生の甘美静香先輩、この学校のスクールカースト上位にして現生徒会長である。
部活は弓道部に入っており、その実力は全国でも五本の指に入るのだとか。
あの豊満のぱいおつには俺の手が五本とも埋まりそうだ。
そんなことを考えつつも最後まで俺は更衣室へと残っていた。
何故かって?
それは最後まで着替えていたのが静香さんだったからだ。
そして、何よりも脱ぎ方着方がエロかった。
ここはアニマルビデオの中なのだろうかと錯覚させられるほどに。
なんなんだこの脱ぎ方は。
ズボンを下す瞬間、普通に脱げばいいものをお尻を突き出しながら脱いでくる。
しかも、偶然なんだろうが俺の顔面がある方向に。
やっと着替え終わったのか、次の瞬間、目が合った。
心臓ははりさけんばかりにバクバクとなり、酸素は体に入り込まず息苦しくなった。
ばれてはないんだろうが、人生が終わったかのように錯覚させられた。
けれど、彼女は俺を見ていたのだった。
そして、俺のそばまで近づいてきて彼女はこう言った。
【六村くん、私とお付き合いをしてくれませんか?】
回想終わり。
「え……」
先ほどの緊張感が嘘のように吹っ飛んだ。
人生に王手をかけられたと思った瞬間、手のひら返し。
天使が頭上に舞い降りた。
俺はクモの糸でも上ってきたのだろうか。
「あの自分がいうのもあれですが、先輩頭大丈夫ですか?」
「大丈夫に決まってるじゃない。ほかに質問は?」
「第一になんで俺のこと知ってて、俺のこと見えたんですか? 他にも急に付き合ってくれなんていったり……」
頭が混乱しすぎて一周して冷静になってしまっていた。
「質問が多いな~。まず第一になんで私が六村くんのことを知ってるかって? それはムッツリ浩平、イケメンの無駄遣い、そう呼ばれているからよ」
「え……俺イケメンだったの?」
「……気づいてなかったの?」
「はい……だってみんな俺のこと、変態だのスケベだの言うからブスなのかと。イケメンってやっぱ変態な発言しても許されるもんなんじゃないですか?」
「六村君のは度を過ぎてるから無理もないわよ」
そーか。俺ってイケメンだったんだ。
そっか、イケメン。
いけめんかぁ。
「よし、男優になろう」
「ってアホか!」
ドキッ!
初めて話した先輩なのに見事な手刀。
「先輩、僕とお付き合いしましょう」
「え……あ、はい」
そんな流れで付き合うことに。
ガチャリ。
更衣室の扉が開いた。
しまった、見られる。次こそ詰んだ。
けれど、
「あ~静香、まだ着替えての? 早くいかないと集合が遅いって先生に怒られちゃうよー」
「ええ、すぐいくわ」
「本当に先輩以外に今の俺って見えてないんだ」
「ふふ、じゃあこの話の続きは放課後ね。今日は部活ないから一緒に帰りましょう、校門前でまっててね」
「一緒に帰ってくれるんですか?」
「当然じゃない、だって私は六村君の”彼女”なんだから、じゃあ、またあとでね」
先輩はそういい部屋から出ていった。
彼女……
彼女かあ。
なんて言い響きなんだ。
俺は、先輩の服装をいっぱい匂い部屋を後にした。
勿論、その日の授業は頭に入らず。
時間は放課後。
先輩との帰宅である。
「あ、六村君まった?」
「いえ、今きたところです」
「なんてやり取りをしてるんだろうな~俺最速ででてきたし」
そして、校門の角を曲がった次の瞬間。
「あ、先輩まちました?」
「うんうん、今きた所だから大丈夫よ、どうかした?」
「い……いえ、何でもないです」
かっこいい彼氏を演じようとしたがことごとく失敗してしまった。
そして、談笑をしながら下校する。
「ねえ、六村君、手!」
「て? がどうかしたんですか? あ、はい」
勿論恋人つなぎ。
「しあわせ」
「今、幸せっていったの? 私と手をつなげれて幸せっていったの?」
「最後までは言ってないですけど、そういうことです」
「そ……そっか」
なんとなく、甘酸っぱい雰囲気が俺と先輩の制空権を包んだ。
「えと、それじゃあどっか行きましょうか」
「そうね、なら公園にしましょう」
「公園ですか」
「そう、公園よ」
公園デートかぁ。
公園デートっていえば、青姦だよな。
「先輩、今から青姦すか?」
「なに、言ってるの。今は昼間よ、時間を考えなさい! 六村君」
あ、先輩って……
「俺と同類……」
「あ、今さら?」
そう微笑む彼女が凄く愛おしくなり、人目を気にせずギュッとハグをしていた。すると、俺の体に吸い付いてくるように大きな物体がふにゃりと縮む。
ほのかな香りと先輩の体育でにじみ出てきた汗で頭がぼんやりとする。
「先輩、この先に人が来にくい公園があるんですけど行きませんか?」
「うん」
先輩のこの火照った顔、とろんとした瞳、もう俺の息子は耐えれそうになかった。17年間生きてきて、遂に、遂に! 六村浩平の六村浩平を使う機会を迎えた。
そして、ご起立した俺と、粘着質な先輩は一緒に手を繋ぎながらたまに我慢できずキスをしながら公園へと向かった。
「どこでする気なの六村くん」
「そりゃ勿論多目的トイレですよ先輩、まだ昼間ですから(笑)」
「そうね、昼間だものね、流石に物陰に隠れてなんてしないわよね」
「そうですよ先輩、それはまた夜中に来ましょう」
「えぇ、そうね」
スーっと多目的のドアをあけたらそこは未知の世界だった。
憧れの先輩と個室で2人きり。
こんな使い方を普通ならしては行けないのだろうが、如何せん貧乏なもので。
今日くらいは許してもらおう。
「ねぇ、六村くんちゅーしよ?」
「はい……」
唇と唇を重ね合わせる。
今日が人生で初のキスとなった。
先輩の唇は豆腐のように柔らかかった。
初めてのキスの感想は
「唇って思ったより柔らかいんだ」だった。
口の中は俺と先輩の唾液でいっぱいとなった。
「キスってこんなに気持ちいいんですね」
「そりゃ、私が上手いからね」
「そうですね、先輩の舌とっても気持ちよかったです。もう1回いいですか?」
「うん、いっぱいしよ? おいで?」
あ、やべ。ご起立がさらにご起立状態に……
もう理性を保てそうにはなかった。
この先輩を抱きたい。
その気持ちが益々強くなった。
ハグをしながらキスをしながら俺は先輩を強く愛した。
そして、ムードは絶頂にいたり最後まで先輩と愛しあったのだった。
そして、何故か息子を包む伸びる物は先輩が持っていたのだった。
ひと時の賢者タイム突入。
先輩ってすげぇ。
これが年上の女の人なのか。
たまらねぇわ。
「あ、まだ元気そうね、もっかいしとく?」
「あ、はい」
そうして、生産されたものを最後まで消費しきった。
先輩と俺はやることをやった後は公園のベンチに座った。
俺が下で先輩が上に座る。
「なんかこれ、騎〇位みたいね」
「思ってても言わないでくださいよ、そーゆー所好きですけど」
「あら、それはよかったわ。私もあんな顔する六村くん好きよ、先端弱いのね」
「ちょっとそこももっとオブラートに……そういえば、まだ聞けて無かったんですけど、俺の姿が見えたのと告白した理由ってなんなんですか?」
ついうっかり大切なことを聞き忘れていた。
最近は物忘れもよくあってこのままじゃあ、若年性認知症まっしぐらだ。
先輩はと言うと、そんな話もあったわねと話だしてくれた。
「まずね、君の透明人間が見えたってのだけど実は私も能力者なの」
「あ、やっぱり、そりゃそうですよね」
「意外と驚かないのね」
「それはまぁ、じゃないと説明が付きにくいですから。先輩の能力ってどんなのなんですか?」
「万物を見通す能力よ」
「いや、カッコよすぎかて」
すんなりツッコミがでてきた。
「にしても、その能力どんなことに使ってるんですか?」
「それはまぁ、カンニングしたり男の人のち〇こみたりよ」
「とんでもねぇな、それで俺の正体が分かったってことですね」
「そーゆーことよ、因みにだけど告白した理由って分かる?」
そう聞かれても分かるはずもない。
そう言えば、俺はイケメンだと言っていたような。
「俺がイケメンだから?」
「自惚れすぎ……たしかにイケメンだけど……」
「なんか最後の方聞き取れなかったんですけど、何かいいました?」
「何も言ってないわよ」
「そうですか、やっぱイケメンなんですね、あざす」
「ちょ、聞こえたんなら聞こえたっていってよ」
先輩は恥ずかしそうに顔を埋めた。
「ってそこ、俺の股間だし」
「あ、つい、ごめんなさい」
ほんとこの先輩はどこまで変態でエロかわいいんだ。
「私が六村くんのことを好きになったのはね……」
ゴクリ、生唾を飲み込む。
「変態だったからよ、噂でも流れてくるくらいにね」
「あ、そういう理由だったんですね、それだと納得です。先輩も変態ですしね、今日知りましたけど」
「まぁ、実を言うとまだあるんだけどね、それは秘密」
秘密と言われたら余計に気になるけど、そこは聞かないでおこう。
「そうですか、分かりました。じゃあいつか教えてください」
「うん、ってかもしかしたら思い出すかも知れないけどね」
「思い出す?」
「うん!あ、ってもうこんな時間私そろそろ帰らないと」
「じゃあ、俺が送りますよ。こんな可愛い彼女俺以外に襲われたら嫌ですから」
「え……ありがとう。私の彼氏は私を犯しまくりたいくらい変態ってことね」
「否定はしません」
そして俺と先輩は笑いあった。
勿論帰りも手を繋ぐ。
「夜道は危ないですから」
そして先輩の家に到着してしまった。
意外と早いものだ。
「じゃあ、またね」
「はい、じゃあまた明日。ん?」
先輩が両手を広げてハグをしてと言わんばかりの様子でこっちをみる。
そして俺は先輩にふわっとハグをした。
季節は冬というのもあり先輩の顔は冷たくなっていた。
「あ、そうそう、連絡先交換しよ?」
「あ、そうですね。交換しましょう」
トゥリリリン。
(静香が友達に追加されました)
SNSアプリ、RAINのメッセージがきた。
先輩と体でも電波でも繋がれた。
今日は最高の1日になった。
「じゃあ、今度こそ先輩また明日」
「えぇ、またね六村くん」
後ろを振り返り帰ろとするが……
「あ、もっかいだけ先輩しときましょう」
そしてやっと帰路についた。
トゥリリリン
(静香からメーッセージが届きました)
あ、先輩から。
『今日は楽しかった、ありがとね』
あ、もう俺の彼女世界一可愛いわ。
律儀な所もあるんだなぁ、余計好きになりそう。
カチャ。
やっと家までついた。
「あ、おかえり。浩兄」
「あぁ、ただいま」
何故かいつもは寄り付かない妹が俺の方へと擦り寄ってくる。
「ママー大変!! 遂に浩兄が犯罪を冒したーーーーー!!!!」
いや、え……。
何故か家族会議が開かれる。
「あんた、犯罪を冒したってほんと?」
「いや、そんなことしてない(なんでだ、もしかして先輩がバラしたとか……うそだろ)、飛鳥もなんで俺が犯罪を冒したとか嘘を言うんだよ」
「だ、だって浩兄から女の人の匂いがする」
「たしかに、それは犯罪をお貸してしまったようね。一緒に自首しに行きましょう浩平、お母さんも一緒だからね、ね?」
たしかに犯罪を冒していることは間違いない。
ただ……それに関しては
「実は俺、彼女ができたんだ」
女性陣が、え? と頭上にクエッションマークを浮かべる。
「やっぱ病院に行くべきかしら、飛鳥どう思う?」
「そうね、病院に行くべきだと思う」
この家族ときたら……
「第1、浩兄の彼女って誰なの? うち中間一貫校だからもしかしたら私分かるよね、だれ?」
……
「甘美静香先輩」
「あ、ママこれ嘘ついてるよ。やっぱ病院行くべきだよ」
「嘘はついてないぞ」
「そんなわけないじゃん、浩兄と甘美先輩が付き合うわけないじゃんか」
「ホントだよ、ほらこれRAINの連絡先」
「え! ほんとに?誰かの名前を甘美先輩の名前にして、そーゆー気分に浸ってるだけじゃないの?」
「ほんとだって」
俺は甘美先輩に明日一緒に登校できないかと聞いてみた。
そしたらokとの事だった。
待ち合わせは近くのコンビニだ。
飛鳥が疑うものだから、一緒でもいいかと言うと喜んでと言うことだった。
「まぁ、こーゆー事だからお前も明日一緒に登校な」
「分かった。浩兄が嘘ついてないか確かめるために私も一緒に行くよ」
「んじゃご飯にするか、いただきます」
そして、お腹いっぱいになった俺はお風呂に浸かり自室へと行く。
本来ならここで寝るのだろうがさっき先輩から通話の誘いを頂いた。
そして、繋げる。
これがもう楽しいのなんので結局寝たのは夜中。
しかも寝落ち通話。
先に寝たのは先輩だった。
ゴゴゴゴゴ。
先輩でもいびきってするんだ。
やば、可愛すぎ。
好きな人のいびきってこんなにも心地いんだ。
「先輩愛してる」
「私も浩くんのこと好き……」
そうやって先輩は寝言で返してくれた。
なんなんだこの彼女、可愛すぎどころかもはやは天使では?
しかも、浩くん、浩くんだって!
もう無理……
俺は枕に顔を埋め照れまくっていた。
気づけば朝を迎える。
ご飯も食べ、準備もして準備完了。
いざ出陣。
「よし、飛鳥行くか」
「うん! もうちょっとで準備終わるからまってて」
「はいよ〜」
そして兄弟仲良く約束のコンビニへと向かった。
「あ、先輩もう来てたんですね」
「え〜私の方が家から近いからね、遅れるわけにはいかないでしょ」
「そーゆー所大好きですよ先輩」
「ありがとね、六村くん。私も大好きよ」
この2人の間には誰も立ち込めない空間が成立していた。
飛鳥はというと、兄と先輩の甘々な雰囲気に口をガクガクとさせていた。
勿論、先輩に夢中な浩平が気づくわけが無い。
「まぁ、こーゆー事だ。わかったか飛鳥? って飛鳥?」
心ここにあらず。
そんな表情をしていた。
そして、次に発した第一声。
「ほんとだったんだ」
「当たり前だ。俺が嘘を言うわけないだろ」
そうすると先輩が耳元でささやく。
「覗きはするけどね」
ほんとこの人には叶いそうにない。
「って先輩も人の股間とか覗き見てるんでしょーが」
「あら、そんなこといったかしら?」
コソコソと話す2人を見かねて嫌気が指した飛鳥はため息をついた。
ほんとに2人とも愛し合っているんだなと思ったから。
もしホントだっても兄の浩平を誑かしてるんだったら絶対許さないとも思っていたからだ。
飛鳥は兄弟として浩平の事が大好きだった。
「じゃあ、ここまでね。またね飛鳥ちゃん」
「はい、また。さようなら」
高校と中学では建物が違うため校門で別れることとなる。
「ほんと礼儀正しい子ね、流石は六村くんの妹さんね」
「それはもう、自慢の妹ですから」
これは本心から出た言葉だ。
するとヤキモチを焼いたのか静香がいった。
「ねぇ、私は?」
「それはもう、自慢の世界一可愛い変態な彼女に決まってるじゃないですか」
「変態は余計だし……でも、そう言ってくれてありがと。じゃあまた後でね」
はぁ、先輩と同じ学年だったらすぐに会いに行けるのに。
年の壁はでかいなぁ。
勿論クラスに入ると俺の話題で持ち切りだ。
ムッツリ浩平に彼女、しかも相手は学校随一の美女、甘美静香!!
掲示板に校内新聞まで貼られる始末。
嬉しいが恥ずかしい。
こそばゆい感じだ。
それほどまでに今回の出来事は異常なのだ。
校内1のイケメンと名高い池面先輩の告白すら断るくらいなのだから。
ほんと皆には言えない。
向こうから好きって言われたなんて。
俺は友達に俺ってイケメンなのかと聞くと
「あ、今更?」
みたいな顔をされた。どうやらほんとらしい。
けれども、変態すぎてキモイとこまでいってると言われたのだ。
たしかに、漫画の世界のように女子の更衣を同等と覗きに行ったことで制裁を加えられたこともある。
うーん、そーいや先輩が言ってた思い出すってなんの事なんだろうか。
まぁいつか分かるか。
時間はたんたんと進んでいって遂に今日も放課後を迎えた。
今日は一体何をするんだろうか。
因みにお弁当はまだ誘えていない。今度誘おう。
今日こそはと急いで校門前に行ったがどうやら今日も到着していたらしい。
「なんでそんなに早いんですか?」
「愛、かしら?」
もうこの先輩なんでもありだな。
それが素直な感想だ。
だが、そう言われて照れてしまう俺も俺だ。
「愛って素敵ですね」
「そうね素敵ね」
「今日はどこか行きたい所とかあるんですか?」
「うーんそうね、じゃあ本屋さんに行かない?」
「いいですね、行きましょう」
先輩って一体どんな本を読むんだろうか。
「先輩ってどんな本を読むんですか?」
「そうねぇ、夕暮れ館の殺人事件とか、古小屋の幽霊とか、愛の価値とかかしら?」
なんかすげぇ難しそうな本を読んでいた。
そこは予想通りみたいだ。
「あ、ここの本屋にしまょ」
「あ、ここって」
俺はある事件を思い出していた。
「どうかしたの?」
何となく先輩の口角が上がっている気がする。
「実は、1回ここで無理やりナンパをしてる男の人達数人から女の子を助けたことがあったんです。中一の頃だったとは思うんですけど。同じ制服の子だったんですけど全然顔は見えなくて」
先輩が余計に嬉しそうな顔をする。
なんでだろうか。
俺はん?と眉をひそめた。
すると先輩が袖をギュッと握りしめる。
「もしさ、その女の子が私で、その男の子に恋をしたって言ったら信じる?」
え?
思考がフラッシュする。
頭の中は真っ白だ。
「ほんとに、先輩だったんですか! でも今とは雰囲気も違うような。たしかあの子ツインテールでしたよ?」
「一時期ツインテールにしてたのよ。黙っててごめんね。だから言ったじゃない、思い出すかもねって」
俺は運命を感じた。
ほんとにそんなことあるんだなと。
その時から3年間俺の事を思ってたってことを思うと、ほんとに嬉しくなった。
「そうだったんだ、あの時助けた女の子が甘美先輩で、そして今付き合ってるんだ。俺今まで生きてて1番嬉しかったかも」
「もう、そんな泣きそうな顔しないでよ」
嬉しすぎて嬉し泣きと言うやつだ。
もう絶対にこの人を離したくない。
離れたくない。
そう思えた。
「あとさ、敬語とかそんなの無しでいいから。だからさ下の名前で呼んで欲しいな浩くん」
いつにもまして照れたように先輩がそう言ってきた。
少し照れくさい俺は、はぐらかそうとしたが大好きな先輩の前ではそんなことは到底無理だった。
「分かったよ、静香」
「うん、浩くん好き!」
2人は孤立世界の中、過去一重いハグをした。
「俺も大好き、愛してる。世界一愛してる」
「ちょ、流石に恥ずかしいからこんな所で」
「あ、すまん」
嬉しすぎて我を失うというか周りが見えなくると言うか。
本当にこんな俺が彼氏でいいんだろうか。
変態でどうしようもない俺が。
とか思っていたら、卒業後すぐに結婚しました。
〜END〜
現在、新作ローファンタジー執筆中です。
なかなかない設定なども盛り込み、皆さんの興味をひけるような作品になっていると思います。
お手数ですが、もし! もし! もし! 気になると言う人がいましたらお気に入りユーザー登録お願い致します。m(*_ _)m