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黄昏の剣と盾  作者: イ尹口欠


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6.湖での戦闘

 ミナトと私の戦い方は対極的でした。


 ミナトが攻撃を正面から叩きつけて倒すのに対して、私はこそこそ背後に回ってちびちび斬りつけます。

 ミナトがモンスターの攻撃を鎧で受け止めるのに対して、私はそもそも回避して当たることを許しません。


 ていうか戦士(ファイター)、楽そうですね……。

 この脳筋と同じ扱いを受けるのはちと業腹です。


「〈ウォークライ〉して〈挑発〉してドカーン? ミナト、あなた完全に化け物じゃない」


「え、いつの間にか背後とってバッサリいくバタフーの方が変態じゃない」


「いやお前ら同レベルで脳筋だから」


「「納得いかねー!!」」


「しかしバタフーにヒール要らないね。ミナトも被ダメ少ないし。もっと奥に行けるよこれ」


 ノドカの言う通り。

 まだまだ三人の戦力は有り余っています。

 というか一撃で半分以上ももっていけるミナトを基準に狩場を決めるべきでしょう。


「せめてミナトが三発かかる狩場がいいよね」


「じゃあもっと上流行こう」


「バタフーの火力は大丈夫なの?」


 私の火力はオマケでいいんですよ、ノドカ。

 というかミナトの火力を活かすべきで、私はここら辺から索敵とかそっちに振って行かないと……。

 ソロ前提のスキル振りになっていますからね、今。



 川を上流に登っていくと、グレアリーハーフェン南の湖に到着しました。

 ここまで来ると、グリーングミが見当たらなくなります。


《ブルーグミ レベル10》


《ギルマン レベル14》


《サハギン レベル15》


 代わりに登場したのが、色違いのブルーグミです。

 何か違うのかな?


「うわっ! 水鉄砲!?」


「酸を吐くようになったようですね」


「ミナト、ちゃんと避けて~」


 しかしミナトは重さを軽減していてもなお動きづらい金属鎧。

 ブルーグミの吐く酸を完全に回避することはできません。


「久々に役に立った〈ヒール〉!」


 ノドカの回復魔法でミナトがキラキラと輝き、HPバーがググっと回復しました。

 ノドカの消耗次第ですが、この狩場が適正でしょうか。


 私はこっそり背後に回ってブルーグミを斬りつけます。

 ううん、四~五発は必要になりそうですね。

 これは硬い。


 しかしミナトならば、ブルーグミのHPバーの三分の一以上を消し飛ばせます。

 私とミナトが協力すればあっという間にブルーグミも葬り去ることができました。


「以後、ブルーグミを見かけたら最優先で倒そうね」


「ミナトのHPがもたないですからね」


「ミナトが避けられればいいんだけど無理そうだね」


「だってこの鎧、すごく動きづらいんだよ!!」


 そりゃそうだ、とノドカとふたりで笑いながら新たなブルーグミを探す私。

 あ、居ますね普通に。


「ミナト、そっちにブルーグミ」


「わ?! バタフー、背後に回って早く!!」


「グミ一匹にひどい騒ぎだなぁ……」


 まったくです。

 極端なビルドなだけに弱点も分かりやすいですね。


 おっとギルマンもこっちに来ました。

 うわ、結構速い!?


 ギルマンの槍さばきに私はなかなか背後に回ることができません。


「〈挑発〉! 来いよサカナ野郎!」


 ナイスですミナト!

 ギルマンの槍はミナトの鎧に阻まれ、チビチビとしかHPを削れません。


 ありがたく背後に回って〈バックスタブ〉。

 ううむ、私の弱点もハッキリしてしまいましたね。

 精進せねば……。

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