35.光と影の輪舞曲
イベントが始まりました。
今回のイベント名は『光と影の輪舞曲』です。
『イベントに参加する』コマンドを選択して、私たちはイベントマップに移動しました。
イベントマップの街は夜でした。
さて、今回はどんなイベントでしょうか?
「よし、早速行こう、バタフー、ノドカ」
「ええ。早々と終わらせましょう」
「くふふ、今の私たちなら楽勝でしょ」
散々、山岳地帯でレベリングしましたからね。
まだ山岳地帯の中心部には到達していませんが、その過程で得たものは大きかったのです。
そんな私たちの今のステータスは?
《バタフー 暗殺者Lv70/武士Lv50/アルジミーリッヒの開放者
種族 蜥人族 性別 女
筋力 9 器用 28 敏捷 29+ 感知 28
知力 10 精神 8 魔力 8 幸運 29
スキル
【二刀流】〈索敵〉30〈発見〉30〈解錠〉30〈隠密〉30〈バックスタブ〉30〈縮地〉30〈ツインフェンサー〉20〈インベナム〉20〈アクセルヒット〉20〈パリィ〉20〈オートガード〉20〈刀魂〉10〈二天一流〉10〈壱の太刀〉10〈修羅〉10〈居合い〉10〈納刀術〉10
スキルポイント9》
《ミナト 白騎士Lv70/騎手Lv50/アルジミーリッヒの開放者
種族 人間族 性別 女
筋力 81 器用 12 敏捷 10 感知 10
知力 8 精神 10 魔力 8 幸運 10
スキル
【両手剣習熟Ⅷ】【金属鎧習熟Ⅷ】【剛力Ⅷ】〈ウォークライ〉30〈挑発〉30〈パリィ〉30〈オートガード〉30〈シールドバッシュ〉30〈ストームアタック〉20〈自動反撃〉20〈ヒール〉10〈リジェネレイト〉10〈ホーリーセットアップ〉20〈ホーリーウェポン〉20〈ホーリーアーマー〉20〈騎獣強化〉10〈人馬一体〉10〈アタックライディング〉10〈ガードライディング〉10〈曲芸飛行〉10〈チャージ〉10
スキルポイント6》
《ノドカ 聖騎士Lv70/召喚術師Lv50/アルジミーリッヒの開放者
種族 森人族 性別 女
筋力 10- 器用 26 敏捷 10 感知 10
知力 22+ 精神 22+ 魔力 26 幸運 10
スキル
【弓習熟Ⅷ】【魔術習熟Ⅷ】〈ヒール〉30〈キュア・ポイズン〉10〈キュア・パラライズ〉10〈キュア・ブラインドネス〉10〈キュア・ストーン〉30〈キュア・カース〉10〈ホーリーウェポン〉30〈ホーリーアーマー〉30〈ホーリーセットアップ〉20〈シャインストライク〉20〈ライト〉20〈ファイア・ボール〉20〈ウォーター・スピア〉20〈ウィンド・カッター〉20〈サモン・シルフ〉10〈パクト・シルフ〉10〈サモナーズ・キャスト〉10
スキルポイント34》
私とミナトはメインクラスのスキルレベルを軒並み上げてスキルポイントを殆ど使い切っています。
ノドカは〈キュア・ストーン〉のレベルを30にした以外はあまり成長させるところがないので、ポイントを余らせていますね。
なお〈キュアストーン〉をかけると、360秒もの予防効果が得られるため、山岳地帯では必須です。
というか、サブクラスのレベル60が見えてきたので、召喚術師のためにポイントを貯めていると見るべきでしょう。
さてイベントですが、夜に映える光の影と、夜に紛れる闇の影を倒して、光の欠片と闇の欠片を集めるのが趣旨のようです。
光の影が〈発光〉というスキルでこちらを盲目状態にしてきたり、闇の影が〈隠密〉で消えて攻撃してくるという嫌らしい構成ですね。
ひとまず私たちはノドカの〈ライト〉で闇の影の〈隠密〉を防ぐことにしました。
〈光の影〉の〈発光〉による盲目はそう連打されないため、無視して攻撃を強行します。
慣れたところでミナトのドラゴンに乗って、マップの端まで行って高レベルの影を狩ることにしました。
《光の影 レベル50》
《闇の影 レベル50》
うーん、弱い。
いや盲目攻撃は厄介なんですけど、それ以外には特筆すべき部分はありません。
私やノドカの攻撃で一撃で倒せてしまう辺り、新規プレイヤーも見据えたイベントなのでしょう。
周囲を見ても、トッププレイヤーたちは楽勝気味に狩っています。
これはランキング争いが熾烈そうですね。
アイテムの交換をしたら、山岳地帯に戻ってもいいかもしれません。
私たちは時間ギリギリまで狩ると、最寄りの街までノドカのドラゴンでひとっ飛びして交換所を覗きます。
案の定というか、盲目状態を無効化するサングラスが交換の景品でした。
ていうか、ガスマスクにサングラスって……凄い絵面になるんですが。
運営はイベントの報酬をもう少し考えた方がいいですよ……。
とりあえず盲目になって困るノドカを優先してサングラスを交換します。
もうひとつ交換できたので、それはミナトに。
私が盲目状態になった場合は、ノドカに〈キュア・ブラインドネス〉をかけてもらいます。
私の分のサングラスを交換したら山岳地帯へ戻ろうか、という話を三人でしました。
「とりあえずサングラスが手に入ればいいでしょ?」
「ていうかふたりとも絵面が最高に悪いですよ」
「バタフーがサングラスにガスマスクになるのが今から楽しみだよ」
蜥人族の悪相が更に凶悪になるに違いありません。
ミナトとノドカという東京の女子高生たちは既に原型を留めていない顔つきですし、私なんかきっと凶悪なモンスターみたいになるんだろうなあ。
さて深夜にさしかかる前に私たちは解散して、明日のイベントに備えます。
交換アイテムを揃えるため、明日もイベントには参加しましょう。
その後は山岳地帯で地獄のバトルです。
今から楽しみですね!




