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黄昏の剣と盾  作者: イ尹口欠


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23.胡蝶の夢(2)

 死者の迷宮を攻略中に結構、レベルが上がっているのでステータスを確認しましょう。


《バタフー 暗殺者(アサシン)Lv38/戦士(ファイター)Lv18/アルジミーリッヒの開放者

 種族 蜥人族(リザードマン) 性別 女

 筋力  8 器用 20 敏捷 21+ 感知 21

 知力 10 精神  8 魔力  8 幸運 21

 スキル

 【二刀流】〈索敵〉20〈発見〉20〈解錠〉20〈隠密〉20〈バックスタブ〉20〈縮地〉10〈ツインフェンサー〉10〈アクセルヒット〉10〈パリィ〉10〈オートガード〉10

 スキルポイント17》


《ミナト 白騎士(ホワイトナイト)Lv38/戦士(ファイター)Lv18/アルジミーリッヒの開放者

 種族 人間族(ヒューマン) 性別 女

 筋力 49 器用 12 敏捷 10 感知 10

 知力  8 精神 10 魔力  8 幸運 10

 スキル

 【両手剣習熟Ⅴ】【金属鎧習熟Ⅴ】〈ウォークライ〉20〈挑発〉20〈パリィ〉20〈オートガード〉20〈ストームアタック〉10〈自動反撃〉10〈ヒール〉10〈リジェネレイト〉10〈ホーリーセットアップ〉10〈ホーリーウェポン〉10〈ホーリーアーマー〉10

 スキルポイント8》


《ノドカ 聖騎士(パラディン)Lv38/魔術師(メイジ)Lv18/アルジミーリッヒの開放者

 種族 森人族(エルフ) 性別 女

 筋力 10- 器用 20  敏捷 10 感知 10

 知力 16+ 精神 16+ 魔力 20 幸運 10

 スキル

 【弓習熟Ⅴ】【魔術習熟Ⅴ】〈ヒール〉20〈キュア・ポイズン〉10〈キュア・パラライズ〉10〈キュア・ブラインドネス〉10〈キュア・ストーン〉1〈キュア・カース〉10〈ホーリーウェポン〉20〈ホーリーアーマー〉20〈ホーリーセットアップ〉10〈シャインストライク〉10〈ライト〉10〈ファイア・ボール〉10〈ウォーター・スピア〉10

 スキルポイント7》


 私は下級職のスキルを軒並み20に上昇させて、ポイントを貯めることにしました。

 なんといってもサブクラスが上級職になったら、一気にポイントを使いたいですからね。


 ミナトも下級職のスキルを20にして、新たに〈ホーリーセットアップ〉や〈自動反撃〉などの上級職スキルを追加しています。

 〈ホーリーセットアップ〉はノドカの習得しているものと性能は変わりません。

 〈自動反撃〉は、攻撃を受けた際にモンスターが射程内にいると、勝手に身体が動いて攻撃するという脳筋なスキルです。

 何も考えなくても敵中に突っ込んでバフをかけ、殴りまくっていると勝手にガードしたり反撃したりと、……ほんと頭つかわねえなコイツって感じのスキルですね。


 ノドカは〈ライト〉を10にしたり、〈キュア~〉系を10にしたりと手堅いスキルの伸ばし方をしています。

 というのも聖騎士(パラディン)に弓にまつわるスキルが少ないため、あまり取得したいスキルがないのだとか。

 ちなみに〈キュア~〉のレベルを10まで上げると、120秒の予防効果がつくので、頻繁にステータス異常になる状況では頼りになります。

 実際、死者の迷宮では毒、麻痺、呪いにかかることが多いため、これらは役に立ってくれていました。

 回復に使うだけでなく、事前にかけておくことで予防効果を先に受けるという使い方もできて、なかなか便利なのです。



 さて適正レベル帯の胡蝶が出現するまで、私たちはひたすら街から遠ざかってマップを北上していきます。

 途中、〈発見〉で宝箱を見つけたり、休息ポイントを見つけたりしました。

 宝箱はともかく、休息ポイントはまだまだ必要ありません。

 休息ポイントはマップに自動で書き込まれるため、緊急的にログアウトしたいとき以外、使う理由はないでしょう。


 どんどん歩いていくと、〈発見〉で遠方に新しい街の影を見つけることが出来ました。


 街の観光をしていなかったので、丁度いいやという意見の一致をみた私たち三人は、ひとまず街の探索を行うことにしました。


 なお周辺の胡蝶のレベルはまだ20程度。


 毒鱗粉を使ってくるようになった程度の変化しかありません。


 街には胡蝶専用の解毒剤がお安く売られていました。

 ノドカの〈キュア・ポイズン〉があるため不要ですが、胡蝶専用の麻痺解除薬が売られていることから、鱗粉が凶悪化するのは確実なようです。


「これ毒と麻痺を同時に鱗粉で撒いてくるってことかな?」


「そういうことだよね。毒鱗粉と麻痺鱗粉の二種類があるかもしれないけど……」


「どっちみち喰らうから麻痺解除薬だけ幾つか買っておいた方がいいかもね」


 胡蝶の鱗粉は範囲攻撃であるため、回避するのはほとんど不可能です。

 そのためノドカが麻痺すると、……大変なことになりそうですね。


 もっとも、ノドカが前線に出ることはないため滅多に鱗粉攻撃を喰らうことはないのですが……。


 とはいえ私とミナトで麻痺解除薬を5つずつ購入しておくことにしました。

 もしも胡蝶の数が増えてノドカが麻痺したら目も当てられません。


 武器屋では胡蝶特攻の武器が売られていました。

 ちょうどダンジョンに潜ってドロップ品が溜まっていたので、これ幸いとドロップ品を換金します。

 ずっとダンジョンにいたので、かなりの大金を獲得することができましたが、かと言って胡蝶特攻の武器を買うかというと……微妙ですよね?


 基礎攻撃力が低いため、特攻が乗る状況でも大したダメージが上昇しないような気がします。

 それはミナトとノドカも同様なようで、普通に武器で殴ればいいんじゃない? ということになりました。


 レベル20の胡蝶がいる場所に街があるということは、レベル40の胡蝶がいる辺りにも街があるかもしれません。


 そこでなら特攻武器ももう少しマシなものが買えるかもしれない、と私たちは予想を立てました。


 というわけで、この街ですることはないので、早速、北上を続けます。


 胡蝶はレベルも上がれば数も増えてきており、同時に5~6羽の胡蝶を相手取ることが増えてきました。


 レベル25くらいから毒と麻痺の鱗粉を撒き散らしてきたので、かなりウザくなっています。


 これレベル40の胡蝶はどんだけ厄介なことになるのか……ちょっと不安ですね?


 毒は自然回復を待って、後で〈ヒール〉した方が効率がいいことが判明したため、ノドカは〈キュア・パラライズ〉を絶やさないようにしながら戦うことになりました。


 HPが減ったら〈ヒール〉、120秒の予防が切れかかったら〈キュア・パラライズ〉。

 ノドカが忙しそうですが、私たち前衛も数が増えた胡蝶をバッサバッサと切り捨てるのに忙しいです。


 ちなみに胡蝶のHPはかなり低く、私の〈バックスタブ〉であっさり沈みます。

 というかまだ胡蝶のレベルが低いから、かな?

 レベルが上がったら、簡単にはしななくなるのかもしれません。


本日から長編『スカジャンのシガン』の連載を開始しました。

よろしければご覧になってください。

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