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八話「竜<龍」

グッ


"リアル銀色のドラゴン"の上顎から剣を抜こうとした時、俺は気づいてしまった。ドラゴンを殺した代償に。


ズキッ


「イッタァぁあああああ!!!」


右腕がボッキボキに折れてた。

その痣の色は赤でも青でもなく黒紫。

先ほどまでは感じなかったが、認識してしまえばとてつもない痛みが襲いかかってくる。


(ドラゴンの上顎を破壊した威力を反動で受けたんだから当然といえば当然だとは思うが、【魔力強化】で安心しきってたよ!クソがッ!)


とりあえずポーションを使うことにし、念のために腕に半分かけ、残りを飲んでみる。

すると、鈍痛がすごい勢いで引いていき、痣の色も数秒で青・赤と変化し、十秒足らずで少し曲がってはいるものの完治してしまった。


こんなに早くにポーションを使うのは少し惜しい気はしたが、そういえば魔力0だった、その所為で治さないと剣は抜けない、体術は素人に毛が生えた程度、そもそもドラゴンを切り抜けたんだからもう辛い思いしたくなかった、などの理由があったのでしょうがない。


龍也はドラゴンの上顎から剣を抜いた。



-------------------------



それではお楽しみのステータス確認をしようと思う。

残念ながら"リアル銀色のドラゴン"は「銀龍の死骸」とか「銀龍の鱗」などとしか表示されなかったので、全くレベルとかスキルとかは知らない。

そんじゃ、行きます!


龍也はキズ一つ付いてなかったタブレットの赤外線を自分に向けた。


_________________


*タツヤ・カンザキ*


種族 人間


レベル58


魔力 1466/29300


スキル

剣術(熟練度48)


魔力強化(熟練度328)

【身体強化】【感覚強化】


魔力循環(熟練度147)

【魔力回復】【魔力鍛錬】


体術(熟練度21)

【受け身】


固有能力

第六感(熟練度1672)


銀竜魔法(熟練度1)


称号

[転移者][龍殺し]


________________


……レベルめっさ上がっとる!魔力めっさ増えとる!何故か魔力かなり回復しとる!一部熟練度めっさ上がっとる!変な魔法GETしとるぅぅううううッッ!!!


……まずレベル。

多分ドラゴン殺ったから。


魔力。

使ったから……かな?

こんなん分かるわけねぇわ。


魔力の回復。

……知るか。

あ!

今気づいたけどこの魔力量、総魔力量の5%プラス1だ!

つまりこれは……ポーション!

ポーションには総魔力を一割回復する効果があり、半分しか飲んでないから5%回復して自然回復でプラス1だ!

ヤベェ、俺メッチャ冴えてる!

【第六感】強え。


熟練度。

戦闘中は上がりやすいとかそう言う感じのアレだろう、たぶん。


変な魔法。

ドラゴン殺したら手に入る、のかなぁ?

一体目限定なのか倒す度に貰えるのか、全然わかんないからタブレットで調べたら、


A.称号[竜殺し]または[龍殺し]取得時に倒したドラゴンの竜魔法を取得する。


先生!竜と龍の違いがわかりません!


A.竜<龍<神龍<竜神<神龍王


俺が倒したのは……強い方の、龍だったよな?

よっしゃ、なんか得した気分!

……ん?


そんな事を思った時に気づいた、周囲に漂うむせ返るような血の匂いに。

発生源は目の前で倒れている龍の死骸。

俺は冒険やサバイバルの現実を思い知った。


その後、十徳ナイフでは小さすぎるので、聖銀の剣を使って黙々と龍を解体した。

サバイバルとかは好きだが、血の匂いや内臓のヌメッとした感覚がどうにも好きにはなれなさそうだった。

ついでに言うと、胃みたいな臓器の消化液がかなりヤバかった。

付着した地面が溶けてたのが印象的だった。


解体が終了する頃には太陽は真上に昇っていた。


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