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三話「デュランダルwww」


ゼウスの説明にこの空間のほとんどの人が頷いている。

俺は初耳だった。

説明は読んでいる筈だが、全く覚えてない。

現在、俺は未知の未来を想像して冷や汗ダラダラだった。


『ほい!』


ゼウスがそう言った直後、龍也の目の前にリュックサックと紅いタブレットが現れる。


「うおっ!」

「な、何だ!?」


それらが目の前に現れたのは龍也だけでなく、この空間のゼウス以外の全員だった。


『リュックサックの方は一週間分の食料と水、寝袋、裁縫道具、十徳ナイフ、そしてポーション!「「「おおっ!」」」


紅いタブレットには赤外線を当てたものを説明する機能、質問に答える機能、同じタブレットと通信する機能があり、充電は太陽光な上に最硬の金属緋々色金(ヒヒイロカネ)製じゃッ!』


自信満々にゼウスが言う。

ポーションの反応スゴかったなー。

充電器が要らない所などは普通にすごいと思う。

タブレットをそこまで硬くする意味が分からないが。


「えっ、最硬って神鉄(オリハルコン)とか聖銀(ミスリル)じゃないの?」


そんな声が微かに聞こえた。

おそらくこれを聞いた生粋の厨二病患者たちは「俄かが!とっとと帰れ、ペッ!」と思った事だろう。

あ、今誰か「ペッ!」って言った。


『次はお楽しみの武器じゃ。

この空間で使ってはいかんぞ。

ほい!』


龍也の目の前に茶色い鞘に入った高そうな剣が現われる。

他の人のを見ると、錆びた槍や業物っぽい刀などもある事から武器の質は運で決まるようだ。


(たぶん俺はかなり運のいい方だ。

よし!)


その時、


「おっ、紅いタブレットで説明見れるぞ!」


短髪のバカっぽい男がそう言った。


「え、マジ!」

「スゲえ、早速使えた!」

「うおおおおお!村正キタァァアアアッッ!!!」

「え、『デュランダr……」


驚く者、興奮する者、喜ぶ者、必死に隠す者。

……ああ、隠した奴の武器が何か分かっちゃった。

まさかそれほどの当たりまであるとは………。


「はぁ?こいつ『デュランダル』だってよ」

「うわっ、そんなのもあるのか」

「お前ら何見てんだよ!」


しかも他人の武器の説明まで見れるらしい。

デュランダルの人、異世界に行った直後にカツアゲに遭いそうだな………。

まぁ、それは置いといて、


「………『聖銀の剣』」

「二等級か、中々だな」


俺がタブレットで自分の武器の説明を見ていると、不意に後ろから声が聞こえた。


「おわっ!?」

「あー、勝手に見てすまん」


驚いた俺にそう言って謝ったのはアンケートについて聞いてきたおっさんだった。

おっさんは自分のタブレットを渡してきた。


「?

何ですかこれ?」

「お詫びに俺の武器の説明だ」


ほー、『鋼の斧』。

三等級ですか。


「どうも」

「ついでにアドレス交換しとくか?」


おっさんはごく自然にそう言った。

だが、このおっさんは最初からなんとなく胡散臭いから言う事は決まっている。


「遠慮しときます」

「そ、そうか」



『次はお主らにチートを授ける。

まずは魔具を選択した者、行くぞ。

ほい!』


(へー、チートにも種類があるんだー)


とか思ってたら、


ヒュッ

ボテッ


俺は魔具というのを選択していたらしい。

突然それが現れた所為で全く反応できなくて落としてしまった。


「……指輪?」


現れたのは赤い宝石の付いた金色の指輪だった。


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