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まずは生きる事を考えよう

クーロンと契約を結んだ後今後の方針を考えることにしたがやはり急務なのは資金を稼ぐことだろう。お金がなければ宿は取れないし食料も買うことができない。これについてはクーロンを召喚できたのは僥倖だろうな、後はクエストを受けていけばなんとかなるだろう。それに異世界にしては割と目立つ制服もこの世界の服に変えたい。服についてはクーロンに魔力で作ってもらい当分の間凌ぐことにする。魔力で作った服は永続的に維持することはできず魔力を補給するか作り直すかしなければならないので注意が必要だ。次にこの世界のことを知らなすぎるので情報を集めていく。その過程で元の世界に戻る方法が分かるなら万々歳だが人生そんな甘く無いだろう。また、二つ目の職暗殺者も使いこなしていくようにしないといけない。このうちで大まかに優先順位を決めるとなると


①資金稼ぎ

②生きる術を磨く

③この世界についてもう少し詳しく知る

④元の世界に帰る


こんな感じだろうか、元の世界に帰る前に死んでは元も子もない。そのために早く生きる術を磨くのだ。その第一歩としてひとまずクーロンに服を作ってもらおう。「それなんか違くない?」という声が聞こえてきそうだが服は生きるため以外と役に立つ、寒さは防げるし衛生面もよくなる、その上魔力で作るので防御力も普通の服と比べると高いので服は大切だ。ということで


「クーロン、俺にも服を作ってはくれないか。」


クーロンは不思議そうに首を傾げ答える。


「なんじゃ、主殿は我と違って召し物があるではないか。」

「確かにそうなんだが周りと比べたらこの服はかなり浮くからな。」


そういうとクーロンは「10分ほど待っておれ、絶対に覗くでないぞ」と言ってから林の奥に姿を消した。覗くなと言われたら覗きたくなるのが人のさがである。

こっそりとクーロンの後をつけると一本の木の前で立ち止まり木に右手をつく、すると口を開けて吐いた。嘔吐である。


「お、おえぇ…」


クーロンの口から出てきたのは胃酸交じりの食物、ではなく胃酸交じりの服だった。ある程度吐き出すとゆっくりと引き抜いている。はっきり言って一周回って感動するほどの衝撃である。その光景を見た俺は元いた場所に向かって全力で逃げた。

待っているよう告げられた場所に帰ってきて2分後くらいにクーロンが戻ってきて服を差し出してきたが少し顔色が悪い。


「主殿、できたぞ」


さっきは胃酸交じりだったがなぜか目の前にはあら不思議パリッと乾いた新品の服が。内心苦笑しながら「ありがとう。」とつげると何も見ていないように迅速に身に着ける。意外と臭くはなかったのが驚きだ。

(絶対に見るなというのはクーロンの優しさだったのか)

後悔しながら着るとそこには制服姿の少年ではなく小麦色のチノパンに白いシャツを着た少年が立っていた。

(これならそこまで目立つことはないだろう)


「ありがとう、クーロン。さて、これからのことなんだがクエストをこなしながら資金を稼ごうと思うんだがどうだろう?」

「よいと思うぞ、となると”ぎるど”というところに行くのじゃろう?我は戻ったほうがよいかの?」


召喚獣であるクーロンとしては当然の質問だった。普通の召喚獣なら戻しておいたほうがいいだろう、しかし目の前にいるクーロンは違う。どう見たって人間だ。


「いや、このままでいこう。クーロンはどう見ても人間だしな。」

「なるほど、あいわかった。ところで我を召喚するのに100万ほどMPを使っておるが主殿の残りMPは大丈夫なのかの?」


龍族の長を召喚するのに100分の1しか使ってないらしい。でも普通の人からしたらかなりの量なのだろうということは容易に想像がつく。


「心配するな、100分の1しか使ってないからまだまだ余裕はある。」


これに深底驚いた声で


「なんと!強大な力だとは思っておったがそこまでとは!将来が楽しみじゃのう!」


ふふふとにこやかにほほ笑むクーロンは綺麗だった。


「よし、じゃあさっそくギルドに行くぞクーロン。」


そうして初めてのクエストを受けるべくギルドに向かって歩き出した。

とりあえず3話目完結です。編集はするかもしれませんけど…。

次回ついに!スバルとクーロンの初クエストです!

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