始まり
朝起きていつものように起きていつものように学校に行く準備をしていつものように朝ごはんを食べていつものように元気に「行ってきます!」に言って玄関の扉を開け飛び出した先はヨーロッパ風の町だった。石造りの家が立ち並び木製屋台で商人たちが盛んに声掛けする声、遠くには城が見える。
「ここ…どこだ?」
訳が分からない、なんで玄関のドア開けたら見知らぬ土地に行くんだ。後ろにドアはあるが開けてもそこは自宅の玄関ではなく外観に沿った石造りの内室。空家のようだった。夢かと思って頬をつねってみたが痛い、少なくとも夢ではないらしいことはわかった。じっとしていても仕方ないので大通りに出て歩きながら状況を整理してみよう。俺は多摩 昴近所の高校に通う高校生で成績は平々凡々、容姿も普通の日本人と言う感じである。いつもどおり学校に行こうとして玄関の扉を開けたら見知らぬ場所にいた。
「うん、わからないな」
わかることといえば商人の呼びかけは理解できること、文字は読めないことだろうか。とりあえず言葉は通じるかもしれないので近くの人に話しかけてみる。
「あの、すいません」
声をかけると茶髪で中肉中背のお兄さんが振り向いた。
「俺に話しかけたのかい?」
よかった、言葉は通じるらしい。
「あ、そうです!この辺で案内所みたいなとこがあれば教えてもらいたいんですけど」
「案内所?ギルドのことかな。それならあそこの角を曲がってまっすぐ行った先だよ、デカイからすぐわかると思うよ」
「ありがとうございます!」
なるほど、ギルドというものがあるらしい。でもギルドっていえばファンタジーの小説なんかでよく出てくるような...
さっきのお兄さんの言う通りに進むとほかとは明らかに別格な建物が見えてきた。
「なるほど、確かに分かり易いな。」
人が盛んに出入りしてるところを見るとかなり需要のあるところみたいだ。ただみんながみんな甲冑やら剣やらローブやらを身に着けているのが気になる。悩んでても仕方がないのでとりあえず入ってみると広々とした室内に掲示板、机、受付カウンターがあり受付嬢が10人ほど横並びになって応対している。みんなタイプの違う美人である。その中の一人の前に立つと
「ご要件は何でしょうか!」
肩ぐらいまで伸びた栗色の髪にゆるいパーマをかけた女の子が元気に話しかけてきた、和む。
「ちょっと聞きたいことがあるんですけどいいですか?」
「はい!なんでもお聞きなんでもお聞きください!」
「えっと…じゃあここってどこ?」
「えっとですね、ここは…えっ!?ここをどこかご存知ないのですか!?」
「え?えぇ、ちょっと辺境の村から出てきたものの迷った先にたどり着いたもので…。」
「辺境でしかも迷子なら無理もないかもしれませんね。それではご説明しましょう、辺境からの出でしたらいろいろ説明したほうがよいでしょう。少し長くなりそうですね、ご紹介遅れましたが私ユイと申します。あなたのお名前は?」
「あ、スバルです。」
「スバルさんですね、少々お待ちください」
そういうとユイはカウンターの横にある立札をひっくり返し「準備中」とした後、俺の後ろに並んでいた人たちに長くなるのでほかの受付嬢のところに行くようにを伝えた。
「さて、これで準備は整いました。何から話しましょうか」
そういってあれやこれやと教えてくれた。かいつまんで言うと現在地がレヴィス大陸といい、大陸一の首都がここランドリスらしい。ギルドは冒険者たちにクエストを斡旋したり職を鑑定、昇華させたりする場所で、冒険者というのは甲冑やローブなどを装備していて戦士や魔法使いの職に就いている連中のことを指すみたいだ。職は誰もが秘めておりギルドで鑑定するまではわからないとのことだ。職に就いてからは世界中で突発的に出没するダンジョンを攻略したり、都市周辺やダンジョンに生息する魔物の討伐や素材回収のクエストをギルドから受けたりしてお金を集めるらしい。また、ダンジョンが街に発生しない理由は結界師の職を持つ人たちが特殊な結界をランドリスから半径1㎞ほどに張っているかららしいちなみにこの結界野生の魔物も寄せ付けないということだから安心できる。お金は硬貨で銅、銀、金、白の順に価値が高くなり100枚で昇華するらしい。100銅貨で1銀貨に両替できるという感じだ。
(悪い予感が当たったみたいだな。少なくとも地球にはダンジョンなんてないし…)
「いろいろありがとうございます、ユイさん。僕職の鑑定をしたことがないのでお願いしてもいいですか?」
「もちろん!私たちの仕事は冒険者さんの支援ですから!」
満面の笑みで了承してくれた、癒される。
「それではこちらにどうぞ。」
帰るのも大切だけどまずは先立つ物がいるのだ。それに俺にはどんな職が秘められているのだろうか。そんな純粋なワクワク感もあるのだ。
ユイに案内されてきたのはギルドの奥にある正方形の小部屋で中心に魔方陣がある。
「では,その魔方陣の真ん中に立ってください」
いわれるままに魔方陣の中心に立つ。
「”其の物の力をあらわしたまえ”」
何かの呪文を唱えると魔方陣が光って何かが体に流れ込んでくる変な感じがした。
「これで職が鑑定されて見えるようになります。心の中で”ステータス”と唱えてくださいすると職が一つ表示されているはずです。それとレベルと文字通りステータス、能力やスキルも表示されます。ただこれは個人情報なので両者の同意がない限りは見えませんしみだりに人に教えるものでもありません。」
「わかりました、ありがとうございます。」
¨ステータス¨
言われた通り唱えてみると目の前にゲームなどで見るようなステータスウィンドウが表示される。
タマ スバル
LV:1
ジョブ:召喚士、暗殺者
体力:103
MP:100000000
攻撃力:9
防御力:8
魔力:20
魔法防御力:18
速さ:30
スキル:契約、召喚、召喚獣装備、隠遁、投擲
ステータスを見ていくとMPだけが異に様に高い、それに職も二つあるので確認しておこう。
「あの、職って一つしか発現しないんですよね?」
「そうですよ、どうかしましたか?」
首をこてんと傾げながらユイが聞いてくる。一つしか発現しないのならアサシンは隠しておこう
「い、いえ、なんでも。召喚士をひらめいたんですが召喚士ってどういう職業でしょう?」
「召喚士はMPに応じた召喚獣を召喚して契約、使役することができます。MPによるのは召喚獣を召喚している間一定のMPが召喚している間使えなくなるからですね。なので最大MPを超えるMPを消費する召喚獣は契約はおろか召喚もできません。契約してない召喚獣を呼び出したいときは召喚、契約している召喚獣を召喚したいときは○○召喚と唱えれば召喚できます。そのほか一般の魔物なんかも屈服させれば契約させることができるそうです。」
(MPによるのか…ならできるだけ広々としたところで召喚したほうがよさそうだな)
「わかりました、召喚はもう少し後でします。」
「そうですか、では最後にクエストについてご説明しますね。クエストはギルドに登録することで受けることができます、受けることのできるクエストには制限があり制限はクエスト成功させた時の功績により解除されていきます。信用第一をモットーにしてますので!これにて一通りの説明は終了となります。この後はいかがしますか?」
こんなことを聞かれたらこの後お茶でもどうですか?とでも聞きたくなるが、召喚獣と契約もしなければならないしこの町のこと、これからのことなど考えることもやるべきことも山積みなのだ。そんな悠長なことはしてられない。
「とりあえず召喚獣と契約してから簡単なクエストを受けて宿代を確保します」
何を隠そう俺は一文無し、先立つものは必要なのだ。
「が、頑張ってください!」
同情されてしまった…まぁ仕方ないのだけれど。兎にも角にもまずは召喚だな、そう思って町の外に出て人目のつかない森の中で唱えた。
「召喚!」
そう唱えると体から何かが出ていく感覚同時に目の前に巨大な魔方陣が出現した。魔方陣から出てきたのは…
初投稿です。
とりあえず書いてみましたがつたない部分とかたくさんあると思います。
こここういう描写のほうがいいとかよかった!悪かった!とか感想、アドバイスお待ちしております!
あとがんばって続けます(笑)