委員会決め
最初は細かく
「よし、じゃあ、次いくぞー。次は委員会決めだ。と、その前に学級委員を決めるんだった。誰か学級委員になりたい人はいるか」
と先生が問う。
これまでの経験から言うとこんな面倒なことをする人間はいない……
「先生、私達がやります」
「達ぃっ?!」
と真人と真央の丁度後ろの人が手を挙げる。
「お、いたか。助かるよ。ええと……」
と先生は手元を見ている。
おそらく名前を確認しているのだろう。
「長谷川誠君じゃない。さんか、すまないね。じゃあ、前に来てくれ、この紙に書いてあることを決めてくれ」
と前に呼ぶと2人に紙を渡した。
「学級委員になりました。長谷川誠です。よろしくお願いします」
と長谷川誠は挨拶をした。髪は短く、目は鋭い。キリッとした顔立ちの少女である。
「俺は高木健太です。よろしくお願いします」
と挨拶をした少年は身長が190程の巨漢である。
「委員会の説明をします。ええと、入る委員はパートナーと同じ所に入ってください。今から黒板に委員を書きますのでそれを見て決めてください」
話しを終えた誠は持っていた紙を健太に渡すと黒板に委員会を書くことを指示している。
その指示を少し嫌そうな顔をしながらも黒板に書き出すのであった。
「委員会か、美琴さんは入りたい委員会ある?」
「いえ、特には……」
と言った所で美琴は黒板に何かを見つけた。
「図書委員なんてどうでしょうか。私、本好きなんです」
「そうだったんだ。俺も本好きだから、丁度よかった」
「よかったです」
「ふー、書き終わった」
「お疲れ様」
と前から声が聞こえる。
どうやら書き終えたらしい。黒板にはいくつもの委員会があるが自分達が狙うのは図書委員である。
「よし、じゃあ、名前を挙げた委員から手を挙げてください。かぶったら話し合いかジャンケンをしてください」
「右から風紀委員になりたい人……いないわね。私達2人が風紀委員になります」
と誠が宣言し、次の委員の名前を挙げる。
そして、ついに図書委員の番がきた。
「……君達ね。次は……図書委員会」
「やります」
頼むから誰も手を挙げるなよ……
「よし、もういないね。えーと、森田君と櫻井さんね。次は……」
「よかったね」
「はい!」
と喜んでくれる。
そして、後ろの2人はと言うと……
「次は選挙管理委員会。これは生徒会の投票をまとめる委員ね」
「この辺にしときましょうか。やります」
と真央が手を挙げる。
「真田さんと赤木君ね。次は……」
と続いていき。やがて終わる。
すると、先生が学級委員の2人にお疲れ様と声をかけて、席に戻るように指示をする。
「時間ないに終わったか……」
と言った所でチャイムがなる。これも今まで聞いてきたものである。
「丁度だな。じゃあ、挨拶……これからは学級委員のどちらかが頼む」
「起立、礼、着席」
と、誠は挨拶をして一時限目がおわった。




