【第7章】 マリーのふしぎな出会い ~小さな春の奇跡~
【マリーと小さな精霊】
春祭りの夜。
王城の裏庭には、静かに花が咲き、月明かりが柔らかく照らしていた。
ふと、マリーは裏庭の奥、ふわりと光る何かを見つけた。
「……あれ?」
近づくと、そこにいたのは――
手のひらサイズの、小さな光の精霊だった。
「きみ……誰?」
精霊は、ポンポンと跳ねながらマリーの肩に乗る。
《こんにちは、マリー。ボクは”スプリンク”。春の風と花の精霊だよ》
マリーは驚きながらも、すぐに微笑んだ。
「うん、よろしくね、スプリンク!」
こうして、マリーは新しい小さな友達を得たのだった。
スプリンクはこれから、王城の花々を守る小さな守り手になるという。
「これで、王城がもっとにぎやかになるね!」
■ ■ ■
【ショーン、新しい従魔ゲット!?】
「わぁ~! ちっちゃいドラゴンだ!」
一方その頃。
ショーンも裏庭の噴水のそばで、見たことのない小さなドラゴンと遭遇していた。
キラキラした鱗、丸っこい体、ピピッと可愛い鳴き声。
ショーンは目を輝かせる。
「ねぇねぇ、ぼくと友だちになろうよ!」
ドラゴンは嬉しそうにぐるぐる回り、ショーンの手にちょこんと乗った。
【従魔契約成立】
新しい仲間:【ミニドラゴン・ルル】(愛称)
こうして、ショーンの従魔コレクションに、また一匹仲間が加わった。
マリーはにこにこしながら、ショーンとルルを撫でた。
「うん、みんな、家族だね」
■ ■ ■
【ゼウスとマリア、昔話を語る】
ティータイム中、ゼウスとマリアはそっと語り合っていた。
「……最初、出会った頃を思い出すのぅ」
「ええ、あの頃はまだ……お互い、少しだけ、ぎこちなかったですね」
若き日の王子と貴族令嬢だった二人。
最初の出会いは、王城の舞踏会だった。
照れながら踊った夜。
たどたどしい会話。
でも、互いに惹かれあい、
今こうして、家族に囲まれて穏やかな日々を過ごしている。
「……幸せじゃなぁ、マリア」
「ええ、ゼウス様。……私も、とても」
二人は、静かに微笑み合った。
■ ■ ■
【ケリー、旅に出る】
「よーし、いっちょ、旅に出るかー!」
ケリーはネットショップから、最新型【キャンピングカー】を取り出した。
・移動式の小さな家
・中にはベッド、キッチン、シャワー完備
・おまけに露天風呂までついているという贅沢仕様!
「これなら、どこでも寝られるし、遊べるし!」
ケリーは元気いっぱい、王都の門を出発した。
目指すは、自由気ままな放浪旅!
■ ■ ■
【ケリー、旅先で領主たちを救う】
旅の途中。
ケリーは、困っている村や町にたびたび出会った。
・モンスターに襲われた農村
・水源が枯れた町
・病に苦しむ村人たち
ケリーは得意の空間魔法と魔眼を駆使して、
次々と問題を解決していく!
時には、ネットショップで最新の農業道具を取り寄せて支援。
時には、調薬スキルで特効薬を作成。
「よしよし、これでOK! あたしって天才かも!」
村人たちは大感謝。
領主たちも驚き、
ケリーにお礼の品や手紙を贈った。
■ ■ ■
【王様のスマートフォンに、お礼のメッセージが届く】
「ほほぅ……またケリーからじゃな」
ゼウスのスマートフォンには、
各地の領主からの感謝メッセージが次々と届いていた。
《貴国の第2王女様に助けていただきました!》
《ケリー様のおかげで、町が救われました!》
《心から感謝を!》
マリアは微笑んで、スマホを覗き込む。
「……ケリー、元気にしているんですね」
ゼウスも誇らしげにうなずいた。
「やれやれ、少しは落ち着きのない子じゃが……
やるときゃ、やるんじゃのぅ」
■ ■ ■
【ケリー、家族に近況報告】
そして夜。
ケリーから、家族にメッセージが届いた。
《みんな元気ー!? あたし、旅していっぱい楽しいことしてるよ!
みんなにお土産いっぱい持って帰るからねー!!》
その元気な報告に、
家族一人ひとりが、それぞれ思いをはせた。
マリーはクスリと笑って。
「ケリー、元気そうでよかったね!」
シリウスは焚火を囲みながら。
「無茶しないようにな……」
ショーンはキッズケータイを握りしめ。
「ケリー姉ちゃん、ぼくも旅したいー!」
ゼウスとマリアは、手を取り合い、
ただ静かに、優しく目を閉じた。
「……家族って、いいものじゃなぁ」
王都に、
またひとつ、春の温かい風が吹き抜けた――。