【第2部 第1章】 王都・ネクストジェネレーション ~始まりの光~
【未来へ続く、家族の物語】
数年後。
王都は、さらに発展を遂げ、
活気と光に満ちた国へと成長していた。
第13代国王シリウスと、王妃リリスのもと――
国は穏やかで、豊かに繁栄していた。
だが――
新たな命の誕生とともに、王家にはさらなる大騒動が巻き起ころうとしていた。
■ ■ ■
【リリス王妃、ご懐妊!まさかの3つ子!?】
「おめでとうございます、王妃様! ご懐妊です!」
王城中に祝福の声が響く。
そして……数ヵ月後。
医師から、衝撃の一言が告げられた。
「王妃様のお子様……どうやら、3人いらっしゃいます!」
「……は?」
シリウス王、固まる。
「……3つ子ぉぉぉぉ!?」
王城に、シリウス王の絶叫が響き渡った。
■ ■ ■
【シリウス王、頭を抱える。「俺の体力は持つんだろうか!?」】
「3つ子か……いや、めでたい……めでたいが……」
シリウス王は、夜な夜な育児本を読み漁り、
王都中の乳母候補リストを作成し、
自分のスケジュール帳をぎっしり真っ黒にしながら、頭を抱えていた。
「俺の体力、これで持つのか……?」
王妃リリスは、そんなシリウスを微笑ましく見守っていた。
(大丈夫、きっとやり遂げられます。あなたなら)
■ ■ ■
【兄弟姉妹、兄王に3つ子誕生でそれぞれの思い】
マリーは目を輝かせて。
「わぁ~! 赤ちゃん3人も! お菓子作ってたくさんお祝いしなきゃ!」
エリーは感慨深く。
「シリウス兄さん……本当に立派になったなぁ」
ジョンは静かにうなずいた。
「育児は……戦いだ。俺も何か役に立てることを探そう」
ケリーは空から魔法通信で。
《兄さーん! 徹夜覚悟だぞー! 応援してるー!》
家族それぞれの想いが、王都に広がっていった。
■ ■ ■
【ショーン、まさかの勉学に目覚める!?】
そんな中――。
「ボク、賢くなりたい!!」
突如、ショーンが目を輝かせて、
図書館に通い詰めるようになった。
王立学院の学者たちを質問攻めにし、
古代魔法、歴史、科学、数学、料理学(!?)まで、次々に学んでいく。
ショーンの新たな暴走――
いや、進化が始まったのだった。
(世界一、頭の良いイタズラっ子爆誕!?)
■ ■ ■
【ラストシーン】
王都の高台。
家族みんなが集まって、夜空を見上げる。
マリーは、そっとつぶやいた。
「未来って、きっとまだまだ面白いね」
シリウスは、抱き上げた長男と、
これから生まれる3人の赤子たちを想いながら、静かに頷いた。
「そうだな。
これからも、家族と国を守り続ける」
星空の下――
王都は、新たな時代を迎えていた。
家族の物語は、まだまだ――続いていく。