【第11章】 新婚さんいらっしゃい!? ~ラブヘブン新生活スタート~
【シリウスとリリス姫の新婚生活!】
シリウスとリリス姫は、
王城の新館に新居を構え、穏やかな新婚生活をスタートさせた。
朝は一緒に庭を散歩し、
昼はリリス姫が作ったお菓子をティータイムで楽しみ、
夜は焚火を囲んで語らう。
(……こんなに幸せな時間があるんだな)
シリウスは、そっとリリスの手を握った。
リリス姫も微笑み返す。
「シリウス様……ずっと、こうしていられますように」
■ ■ ■
【マリー、街に「新婚さん応援ショップ」をオープン!?】
「わーい! 新婚さん応援ショップ、オープンです!」
マリーが王都に開店したのは、
新婚カップル向けの【応援ショップ】だった。
・可愛いペアマグカップ
・ふわふわペアルームウェア
・ハート型のランチボックス
・「仲良しクッキングセット」
「これで、みんなラブラブになってくれたらいいな~」
王都中のカップルたちが大喜び!
マリーの店は、連日大盛況だった。
■ ■ ■
【ケリー、従魔たちとまたやらかす……!?】
そのころ、ケリーは……。
「いけー! フワ! ルル! ミミ! グルグル回れー!」
従魔たちと王都公園で遊び、
派手に空間魔法を暴発させ、
公園の噴水を【虹色スライムだらけ】にしてしまった。
「わーっ!? ケリー様ー!!」
「わーい、すごーい!」
子どもたちは大喜びだが、
使用人たちは必死に後片付けに追われた。
ゼウス王はこめかみを押さえながらため息をついた。
「またじゃ……またじゃ……」
■ ■ ■
【ショーンの大冒険!王都に謎の地下道発見!】
そんな中。
ショーンは、王都城壁の裏手にある古い蔦の下で、
ひっそりと開いた小さな扉を見つけていた。
「わぁ~、探検だー!!」
ミニドラゴン・ルルを連れて、
謎の地下道に突入!
ワクワクしながら、奥へ、奥へ。
「お宝あるかなー?」
■ ■ ■
【ショーンが見つからず、家族パニック!】
一方、王城では――
「ショーンがいない!?」
マリーが顔面蒼白に。
「ど、どこいったんだ兄弟よ!?」
ジョンも大慌て。
「探さなきゃ!!」
エリーは必死に王都中を走り回った。
ケリーは従魔たちと総出で捜索。
ゼウス王とマリア王妃も、
全兵士にショーン捜索命令を出した。
ラブヘブン王国、前代未聞の大捜索――!
だが、ショーンはどこにもいなかった。
■ ■ ■
【3週間後、ショーン帰宅&お宝を発見!】
そして――3週間後。
「ただいま~~!!」
汚れた服、リュックいっぱいのお宝を抱えて、
ショーンは元気に帰ってきた。
「見て見て! 金貨! 古代の指輪! ふしぎな杖!」
マリーは涙目でショーンを抱きしめた。
「もぉぉぉ!! 無事でよかったぁ!!」
ゼウス王とマリア王妃も、ホッと胸を撫で下ろした――が。
■ ■ ■
【王様と王妃、大激怒!】
「ショーン! こんなに迷惑かけて!!!」
怒り心頭のゼウス王とマリア王妃により――
ショーン、まさかの「お城の牢屋」送り。
牢屋と言っても、可愛い個室で、
ベッド・お菓子・おもちゃ完備。
だがショーンは大号泣。
「うわあああああ!! ごめんなさーーーい!!!」
■ ■ ■
【ショーン、牢屋で満喫生活】
しかし、そこはショーン。
ネットショップスキルを駆使し、
・超ふかふかベッド
・ゲーム機
・お菓子工場セット
・ミニプール
を取り寄せ、あっという間に**「ショーン王国」**を作り上げた。
「ふふふ……ここ、最高かも……!」
牢屋生活を、誰よりも満喫していた。
■ ■ ■
【ショーンの姿を見た家族は、それぞれ悩む】
マリーは、溜め息をつきながら思った。
(……元気でいてくれるのは嬉しいけど、どうやって叱ったらいいんだろう)
エリーは、涙ぐみながらつぶやいた。
(でも……無事だっただけで、十分だよね)
ジョンは、微笑みながら苦笑いした。
(さすが、我が弟……でも次はもう少し穏やかに頼む)
ケリーは、スライムたちを抱えて爆笑していた。
(さすがショーン! あたしも負けてられないな!)
ゼウス王とマリア王妃も、夜に二人で語り合った。
「……やれやれ、ショーンには、まだまだ振り回されそうじゃの」
「でも……これも、家族の証ですね」
王城の夜空に、優しい月明かりが降り注いでいた――。