第8話 伝説のアイドル爆誕?さくちゃん降臨!!!
これは、もう1つの日本が舞台の物語。魔法も異能力も使える様になった世界。
特別なその力を、悪事に利用する組織が現れてしまう。それに対し主人公である御堂心奏が数々の事件にに立ち向かうストーリーである。
そして今日も、また異能力を悪用した事件が起きてしまう、、、。
心奏は、無事に伊那美を倒し、街に平和が戻り再び平穏な学園生活を送れるようになり、心奏たちは、心置きなく羽を伸ばしていた。
そして時を同じく、ここは街のとあるスタジオ内。
今此処に...あの伝説のアイドル...さくちゃんが復活する。
「よ~し。今日もきらりんと輝く私。あ、そういえば…かなちゃん元気かな?まあ、そのうち会えるよね。ふふっ。」
さくちゃんこと、語部咲来が、独り呟く。
一方その頃、心奏と妹の心湊は、私立蕾学園へ登校中であった。
そこへ、心奏の端末にメールが入る。
”メール?誰からだ?”と不思議そうに端末を見る心奏。
いざ、届いたメールを開くと”やっほ~元気にしてる?今日ようやく暇ができたからそっち行くね♡by咲来。”と書かれていた。
「久々だな、咲来と会うのも。一年ぶりになるのかな?」
心奏は、わくわくしながら心湊に話す。
「お兄ちゃんの友達だったよね?私も会えるのすごく楽しみだわ。」
妹の心湊も兄心奏同様咲来に会えるのをわくわくしていた。
2人は、無事学園に到着。そして、お互いに普段通りの平穏な時間を過ごし…
そして時は、放課後になっていた。
―ここは、蕾学園屋上ー
心湊と心奏は、咲来の到着を今か今かと待っていた。
すると、そこにメールが入る。
”ん?咲来からメール来てる。えーと、あと5分くらいで着くからちょい待ち♡だって。”
心奏は、咲来から届いたメールを読み上げ心湊に伝える。
”そうなんだ。早く5分たたないかな?”と咲来の到着を待ちきれずにいる妹の心湊。
すると、ドアのすりガラスの向こう側に人影が見えた。そして、屋上への入り口のドアが“”ギィィィ“”と音を立てて開く。
すると、ドアが開くや否や2人の聞き覚えのある声が聞こえてくる。
「かなちゃん、心湊ちゃん。お久しぶり~。咲来だよ!」
心奏と心湊の2人に話しかける咲来。
「一年ぶりだね、咲来。前よりも可愛くなってるね。アイドル活動は、どう順調?
心奏は、可愛さがアップした咲来へ、アイ活の進行状況を尋ねる。
「えへへ♡ありがと。活動はね、順調だよ。だけど、むしろ忙しすぎるくらいだよ(笑)。」
嬉しさが溢れだす咲来だが、アイ活の方は咲来に、とって忙しすぎるくらいに充実していると語る。
心奏と咲来の2人が、話し終わるのを待ってから心湊が、咲来に話しかける。
「ねぇ、咲来ちゃん。前会った時よりなんか…すごく女の子らしくなったよね?」
心湊は、以前咲来と会って以来、咲来の姿がさらに、女の子らしくなったねと話すが・・・
「そうかな?嬉しいよ。心湊ちゃん。そう言ってくれるだけで。」
少し照れた様子で咲来は嬉しそうにしていた。
咲来との久々の再開に、心躍る3人であったが、不意に咲来が、心奏に対して疑問を投げかける。
「ねえ?聞いてもいいかな?かなちゃん。もしかして・・・女の子になった?」
心奏に問いかける咲来。
すると、心奏は自身に起きた出来事を簡潔に語りだす。
「そうだよ。まあなんか、色々あってね。あたし特異体質みたいなんだって。保健の先生から言われたよ。」
心奏を上から下まで見渡した咲来は、自身についても語りだした。
「そうなんだ成程ね。あ、一応言っておくとあたしも...突然、女の子になったんよね。えーと、なんて言ってたかな?突発性の性転換症候群?だったかな?アイ活始めてから半年したくらいになったかな?」
咲来は、アイ活を始めてから少し経った時に、突如として突発性性転換症候群になり咲来自身も、男の娘アイドルから女の子のアイドルへスタイルが変わっていたのだ。
そして、咲来が罹った【突発性性転換症候群】は、心奏たちが生まれる約10年前に突如として現れた未知の存在で、身体がある日を境に、男の子が女の子の身体になってしまうものである。
しかも、今現在も【突発性性転換症候群】に対しての研究は行われてはいるものの…。
なってしまう直接的原因は、不明とのことで更に、出生時の性別が男の子であり染色体にも異常がない人でも、突如としてなりうるというものであった。
すると、咲来が何かを思い出したように話しだす。
「かなちゃん。今日、実はあたしライブやるんよね。だからさ、ちょっとお願いがあるんだよね。」
"お願いって何かな?"と返答する心奏。
すると、咲来は心奏をジッと見つめ
「地下スタジオを借りたいんだよね。あと…かなちゃんにもライブ出てほしいなって思って。いいかな?」
咲来は、心奏に心奏の家の地下にあるスタジオを借りてライブしたいとお願いをして更に、心奏にも一緒に、ライブに出て欲しいともお願いをするのだが...
心奏は、ニコっと笑い「いいよ。咲来の為だもん。全面的に協力してあげるよ。」と一つ返事で返す。
すると”ありがとう。かなちゃん。”と笑みを浮かべ喜び嬉しそうな咲来。
そして3人は、取り急ぎ学園を後にして心奏の家へと向うのであった。
―心奏の家―
無事に家に到着した心奏たち御一行。
そして、心奏と咲来は、地下室へと向かった。
「久々。此処入るの。ちょっとテンション上がっちゃう♡」とワクワクしてきた咲来。
「確かにそうだよね。前は、よく此処で撮影やらライブとか色々したよね。」と笑顔で返す心奏。
そして、ライブを開始する時間が、刻一刻と迫って来た。咲来は、この日の為に、心奏用の自身とお揃いの衣装を用意していたのだ。
お揃いの衣装を身に纏い2人はライブの準備を急いでいた。
「あと少しだね。久々ね。こうして、2人揃ってやるの。お互いに頑張ろう。」と意気込む咲来。
「勿論よ。全力で、やるまでよ。」と気合十分な心奏。
そしてついに、あの伝説的アイドルが再臨するネットライブが幕を開ける。
オープニング映像が終わり、咲来にスポットライトが当たる。
「みんな~。今日は、あたしのライブに来てくれてありがとう。そして本日のライブは…なんとスペシャルゲストがいます。」
咲来が、ライブの最初の挨拶をして画面の向こう側にいるファンに向けて、スペシャルゲストがいると話す。
すると、スポットライトがアイドル衣装の心奏に当たり心奏が、話し出す。
「皆さん。初めまして、さくちゃんの友人のかなです。実は、私。前にさくちゃんと一緒にアイ活をしていました。そして今は、街のとあるメイド喫茶でキャストとしてお給仕。あ、さくちゃんとは別のメイド喫茶ですけどね…姉妹店なので定期的に合同イベントも、行っております。」
なんと、心奏は自己紹介も兼ねて自身が、今現在街にあるメイド喫茶でキャストとしてお給仕していると打ち明けて
更には、咲来もアイ活をしながらゲスト出演として心奏のいるメイド喫茶の姉妹店で、お給仕していると発表したしたのであった。
「自己紹介と宣伝ありがと~。それじゃあ、みんな~今日は、盛り上がっていくよ~。」と掛け声をあげる咲来。
そして、2人による歌やライブを観ているリスナーさんから届いた質問等に返答したりして、長いようで短い4時間のライブを無事に終えるのであった。
―ライブ後―
「今日は、ありがとね。また一緒に、アイドル活動しようね。」と話す咲来。
「そうだね。またやろうね。咲来。今度は、メイド喫茶を貸し切りでやろうよ」
心奏は、次回のライブの提案までするほど咲来と一緒にしていたライブにのめりこんでいた。
こうして伝説的アイドル×メイドのネットライブを無事に成功させた2人であったが。。。
そんな平和なやり取りの行われている裏側では、今まさに強大な新たな敵が、動き始めようとしていた。
無事に、咲来とのライブを終わらせ次回のライブをしようと提案する心奏。
心奏も今は、学園に通いながら放課後は、街に繰り出し夜までメイド喫茶のキャストとしてお給仕している。
そんな彼女らが笑顔を見せている一方で、心奏のことを襲撃した奴らに新たなる動きが起きて…。
今まさに強大な敵がこの平和を取り戻した街の裏側で密かに、心奏の“”大切な宝“”を狙い動き出そうしていた。
幾多のパラレルワールドの中のもう1つの日本のお話。ここに出てくる人物は、存在しておりません。