第46話 万事休すか?激化する命運を賭けた戦い!
これは、もう1つの日本が舞台の物語。魔法も異能力も使える様になった世界。
特別なその力を、悪事に利用する組織が現れてしまう。それに対し主人公である御堂心奏が数々の事件にに立ち向かうストーリーである。
そして今日も、また異能力を悪用した事件が起きてしまう、、、。
ついに、始まる世界の命運と心奏たちの未来を賭けた戦い。
能力を全開放して、ハルマゲドンに挑む心奏。
「みんなの想いや願いを引き受けたんだ。ここで、負けて散りゆく生命や世界をあたしは、もう見たくない。だからこそ、ハルマゲドン!!あんたを全力で倒させていただきます。」
心奏は、そう言い放つとハルマゲドンの方へ向かって攻撃を仕掛ける。
「祈ったところで、お前たち人間の未来なんぞ…。暗黒の世の中になる。それは、お前たち人間どもが犯してきた重罪が招く最悪のシナリオなんだからな。そして...引き受けた願いも儚く散る。それが、お前たち人間の運命なのだ!!」
ハルマゲドンも心奏に言い放つと、心奏に向けて攻撃を仕掛ける。
”“ズドーン“”…。
そんな轟音と共に、心奏とハルマゲドンの攻撃の衝突が起きる。
お互いの攻撃がぶつかる度に、赤く燃える天から雷が降り注ぎ、辺りの壊れた建物や岩が灰と化していく。
だが...攻撃をぶつけあう心奏であったが…。
心奏の放つオーラに、ある変化が起き始めていた。
それは、心奏の心の闇が、顕著に表れ始める兆しであったのだ。
「貴様…。相当な憎悪や闇を抱えているな。違うか?そんな闇を抱えながらでは、このハルマゲドンには決して勝てぬ。芯のあるとても重たい攻撃を出せなければ、貴様の勝率は、ゼロに等しい。」
ハルマゲドンは、そう心奏に言い放つのだが・・・
心奏はハルマゲドンの創造の斜め上を行く言葉を口にした。
「闇を抱えてたら、勝てない?そんなもの…。このあたしが、乗り越えてあげるわ。闇と言う闇は、幾度となく乗り越えてきたのだから、今更乗り越えられない闇なんて…無い!!」
心奏はそう言い放ちハルマゲドンに向けて、攻撃を仕掛けようとしたその時だった。
「では、その威勢どこまで、続くかな?支配の闇!!」
ハルマゲドンが、心奏に向けて闇のオーラを投げつけた。
すると、心奏はその闇のオーラに包まれてしまい頭を抱えながら悶え、赤黒く光る球体の中へと取り込まれてしまったのだ。
「お姉ちゃん!!!」
妹の心湊の叫び声が響き渡る。
だが、ハルマゲドンは妹の心湊に対しても心奏と同様の攻撃を仕掛けようとする。
「では、お前さんも味うが良い…。この深淵の闇を!!」
ハルマゲドン妹のが心湊に向けて攻撃しようとした時・・・
父の神翔がハルマゲドンに不意打ちを喰らわせて、ハルマゲドンが少し体制を崩す。
「これ以上…。俺の大切な家族に手を出すな。この俺が黙っちゃいない!!全解放 全知全能の力!!」
神翔がついに、抑えていた怒りを爆発させたのだ。
未だかつて見せたことのない底知れぬ怒りを露わにして、ハルマゲドンへ挑む神翔。
「ハルマゲドン!!お前は、触れてはならない俺の逆鱗に触れた。だからこそ、この力でお前を倒してやろう…。神格化!!全知全能の力!!」
ついに、神翔が神格化を魅せた。
その姿を見たハルマゲドンが口を開く。
「ほう。これが、噂に聞く…神格化か。成程…これは、素晴らしい力だ。だが、この我に通用するかな?」
そう言って、余裕の笑みを浮かべているハルマゲドンに神翔が、攻撃を喰らわせる。
「甘く見るなよ…喰らえ!絶・神ノ雷…全出力!!」
絶大な威力の神の雷がハルマゲドンを襲う…。
それと共に、ハルマゲドンが先程までいた天空の城と思しき建物が崩壊する。
攻撃の手を休めることなく、父の神翔は続けざまに攻撃を喰らわせる。
「雷撃ノ乱舞!!」
神ノ雷を拳に纏わせながら、連撃を繰り出した。
流石のハルマゲドンも無傷では、いられずに多少なりとダメージを受けるのであった。
「はぁはぁ…。やるではないか人間。流石にこれは効いたぞ。だが...この程度なら永遠に我を倒すことは出来ぬ。」
神翔がほぼ全力に近い攻撃をハルマゲドンに喰らわせたのが、多少のダメージをうけた程度でほぼ無傷と言ってもよいほどであった。
「ちっ…。不味いな。もう全力に近いレベルで魔力を解放しているから、あと何回この攻撃が出せるか…。仕方ないこの命を燃やし力に変えるしかないか…。」
そう言うと、父の神翔が魔力を溜め始めた。
その様子を見ていた姉のカトレアが、神翔の助太刀をする。
「お父さんばかりに、負担を掛けさせるわけにはいかない。能力解放・限界突破!! 阿修羅!!」
カトレアも、全力を出して応戦する。
姉カトレアの姿にハルマゲドンが拍手をしながら話始める。
「阿修羅…。確かに強そうだな。だが、その程度の力で我に勝てるかな?」
姉のカトレアを最大限に煽り散らかして、姉のカトレアの怒りをヒートアップさせたハルマゲドン。
「阿修羅道…。業火ノ咆哮!!」
燃え盛る地獄の業火がハルマゲドンに襲い掛かる…。
だが・・・ハルマゲドンは少しのダメージを喰らう程度ですぐにその攻撃から、抜け出してしまう。
「焼かれるかよ…。この我が。早く貴様の全力を見せてみろよ!」
更にカトレアを煽り散らす始末であったが…カトレアはそんな煽りを無視して、追撃を喰らわせる。
「鬼神乱舞!!閻王の鉄拳!!」
地獄の業火を拳に纏った状態で、ハルマゲドンに連撃を加えるのだが…。
しかしハルマゲドンには多少傷が付くくらいだった。
「おっと…。これは効いたな。この我に傷をつけるなんて大したものだ…。ん?何だアレは?」
ハルマゲドンがカトレアからの攻撃を評価しながら、上空を見た時だった。
なんと、父の神翔がついに溜めてた魔力をエネルギーに変えて攻撃をしようとしていたのだ。
「ようやく溜まった…。すまんな、ハルマゲドンよ待たせてしまって…。これが、俺の最終奥義だ!!喰らえ、神の怒りの気合玉!!」
父の神翔が最大限まで溜めた魔力で作り出した気合玉が、ハルマゲドンを襲う。
「こんな技…。何だ?跳ね返せないだと…。人間にこれほどの力があったというのか…。」
そう呟くと‘‘ぐあああ‘‘と叫び声をあげたのと同時に、気合玉が大爆発を起こしてハルマゲドンを巻き込んだ。
父の神翔と姉のカトレアは、全力を出した反動で能力を解除されてしまう。
そこへ、輝夜と妹の心湊とタナトスが駆け寄る。
「大丈夫?お父さん、カトレアお姉ちゃん。」
妹の心湊が、二人に声をかけると二人はコクっと頷く。
だが…爆発の後に発生した煙が晴れると…。
そこには、傷を負ったものの、こちらを見るハルマゲドンが居たのだ。
それを見た輝夜が、声を漏らす…。
「噓…。二人の全力の攻撃を喰らって、更には神翔さんの最終奥義を受けても倒れないなんて…。なんて怪物なの あのハルマゲドンは…。」
なんと、ハルマゲドンはあの大爆発にも耐えて、血は多少流れてはいるが至って平気な様子でいたのだ。
「流石の我も、あんな攻撃を喰らってここまでのダメージを喰らうと計算は、していなかったが…。我にとっても誤算だった。惜しかったな、もう少し強ければ…もしかしたら我を倒せていたかもしれない。しかしながら、これで貴様ら二人はグロッキーだな。フハハハハハ!!」
ハルマゲドンがそう言い放つと、輝夜が反応を見せた。
「バケモノめ…。なら、私が命に代えても二人をお守りします。タナトスさんも、お力を貸してください。」
輝夜が、そう言うとタナトスは輝夜に了承して頷き、輝夜の手助けをするのであった。
果たして、この戦いに明るい未来が待っているのか…。
それとも絶望が待っているのであろうか...
幾多のパラレルワールドの中のもう1つの日本のお話。ここに出てくる人物は、存在しておりません。
※15話以降は、心奏の身体の性別が女性になってしまっていますが、タイトルについての変更はございません。あくまで、‘‘元兄‘‘という立場として、物語が進んでいきます。