第31話 動き出す新たなる刺客
これは、もう1つの日本が舞台の物語。魔法も異能力も使える様になった世界。
特別なその力を、悪事に利用する組織が現れてしまう。それに対し主人公である御堂心奏が数々の事件にに立ち向かうストーリーである。
そして今日も、また異能力を悪用した事件が起きてしまう、、、。
なんと、今度は心奏たちが通う学園の校庭に、まさかの並行世界へ繋がる扉が出現した。
理化学部の南聖奈の協力の元、心奏たちはその扉の調査に乗り出したのだが…
そこには、今回起きたの事案の首謀者であるM張本人が居たのであった…。
心奏たちの前で、魔力を高め始めたMは恐ろしいくらいに強大な魔力であった。
「ふはははは…。この程度、本気の10%にも満たぬ力だ。どうだ、この俺様に恐れおののいたか?貴様らよ。」
Mは殆ど魔力を解放していないが…今の心奏たちよりも遥かに次元の違う強さを有していた。
そして、Mは次元の違う強さを心奏たちにこれでもかと魅せつける。
次元の違う強さを目の前にした心奏は、Mに怯むことなく自身の魔力を解放する。
「能力解放!! 天使化!!」
心奏は、天使化の状態になるのだが…。
「ほう。それが噂に聞く。天使化というものか…。だが・・・貴様は神格化になってはいない。それでは、俺様の力の足元にすら及ばんぞ…期待外れもいいとこだ。」
なんと、Mは心奏に向かいそう言い放って自身の隣にワープポータルを出現させてあるものを呼び出す。
「見よ!これがなんだかわかるかな?」
心奏はそのひと言を聞いた瞬間に、Mの横に目をやって思わず驚きを露わにして言い放ってしまう。
「M、お前…。何してんだ!」
心奏のその言葉を聞いてしまった妹の心湊がショックを隠せないでいた。
そこにはなんと・・・
檻の中に手錠を掛けられて眠らされた状態の心奏の幼馴染の三雲マリンが居たのだ。
監禁状態のマリンを見せられた心奏が怒りを露わにする。
「M!!お前と言う奴は・・・あたしの幼馴染に手を出して、何がしたいんだ?答えろよ。」
心奏は込み上げてくる怒りを抑えきれないでいた。
そしてその心奏が放った言葉にMが返答する。
「こいつを...生贄として捧げて俺様の理想郷を創る糧とする…。それが、俺様の今の目的だ。」
Mのあまりにも身勝手な発言に、堪忍袋の緒が切れてしまい。
とうとう怒りを大爆発させた心奏。
「そんなこと…。させてたまるか~!!やってやるよ魔力全解放!!神速拳!!!」
心奏が全解放の状態で神速拳を放つのだが…。
「その程度の攻撃甘いわ!! 王の盾!!」
Mは心奏の全解放状態で放った攻撃を、王の盾でいとも簡単に防ぎきってしまう。
そんな状況を目の当たりにして、思わず固まってしまう心奏にMは攻撃を喰らわせる。
「戦意喪失した貴様にもう用はない…喰らえ、王の超電磁砲!!」
Mの右手から繰り出された超電磁砲が、心奏を直撃してしまう…。
しかもなんと、心奏は天使化の状態から解除されてしまい相当なダメージをその身に喰らっていたのだ。
あまりにも酷い心奏の状況を目の当たりにしてしまった妹の心湊は、急いで心奏の元へ駆け寄る。
「お姉ちゃん…。しっかりしてよ。ねぇ、大丈夫?」
心湊は心奏を心配して声をかける。
すると、心奏は‘‘大丈夫よ。‘‘と妹の心湊に呟き、Mの方を見て言い放つ。
「はぁはぁ…。なんて威力の攻撃なの?次元が違いすぎて、身体が武者震いするよ。」
心奏が思わずそう言ってしまう。
Mはついに心奏たちに地獄を見せ始める。
「ふはははは…。格の違いを思い知ったか弱者よ。そんな貴様を更に絶望に落としてやる。俺様の能力は…。‘‘冥王‘‘つまり冥界を統べる王の力だ!そんな俺様に勝てる奴はいない。そして、もうひとつ貴様らに絶望を与えてやる。」
そう言ってMは再びポータルを出現させると、そこから不気味に笑う仮面を付けた人物が現れる。
すると、Mは驚きの言葉を言い放つ。
「まずこいつに勝てなければ・・・到底俺様に勝てるなんてことはない。さあ、貴様ら覚悟するんだな。死と言うものをな!そして俺様は、理想郷創りで忙しいからここで失礼する。」
そう言い残して、Mはマリンの檻諸共ポータルへと入っていった。
すると仮面をつけた人物は、心奏たちの方を向いてを言い放つ。
「我が崇拝するM様を倒せると、浅はかな希望をもつ愚か者よ…。この私が相手をしてやる。さあ、かかって来い!愚か者たちよ!」
その言葉に触発されて、妹の心湊と輝夜そして、樺音が能力を解放する。
能力を解放した3人を見た仮面をつけた人物は、能力の片鱗を魅せつけながら話始める。
「ふっ…。その能力は把握済みだ。残念だったな熟知されていて。そして、この私の能力を見よ!」
そう言って仮面をつけた人物が、能力を解放する。
その姿を見てしまった3人は、愕然とした。
その様子を見ながら、仮面をつけた人物は能力の名前を口にする。
「我が崇拝するM様が与えてくれたこの力…とくと味わえ!!解放!闇天使化!!」
なんとそこには漆黒の翼を持ち禍々しい魔力を放つ仮面をつけた人物がいたのだ。
すると、3人は同時に仮面をつけた人物に攻撃を仕掛けるようとするのだが…。
「その程度の攻撃…。これで充分だ…。闇の円環!!」
仮面をつけた人物は、広げた手のひらから紫色の円環が飛び出して3人に絡みついたかと思いきや・・・
「爆裂!!闇の円環!!」
仮面をつけた人物が叫ぶと3人に絡みつく円環が爆発して3人はダメージを受けてしまう。
その様子をみた心奏が3人に声をかける。
「3人とも、大丈夫か?」
心奏のそのひと言に、3人は反応する。
その反応を見ていた仮面をつけた人物は呆れた様子で、3人に言い放つ。
「私は、まだウォーミングアップしかしていないのだが…。その程度の力でこの私に勝てると思っていたのか?愚かな奴らめ。」
あまりにも強さの次元が、違うことに気付いた3人。
すると、心奏がついに動き出す。
「ごめんね…3人とも。ここは...あたしが引き受けるよ。だから少し休んでて…。あたしが、この人を倒すから!」
その心奏の言葉を聞いた仮面をつけた人物は、心奏に話しかける。
「ついに、貴女が相手をしてくれるのか…。御堂心奏!!…。貴女をM様の元には絶対に行かせはしない!!」
そう言い放つと、ついに魔力を高め始めた仮面をつけた人物。
その様子を見ていた、心奏も自身の能力を解放する。
果たして、心奏は仮面をつけた人物に無事に勝てることができるのであろうか…。
幾多のパラレルワールドの中のもう1つの日本のお話。ここに出てくる人物は、存在しておりません。
※15話以降は、心奏の身体の性別が女性になってしまっていますが、タイトルについての変更はございません。あくまで、‘‘元兄‘‘という立場として、物語が進んでいきます。