第24話 並行世界(パラレルワールド)から脱出せよ!!
これは、もう1つの日本が舞台の物語。魔法も異能力も使える様になった世界。
特別なその力を、悪事に利用する組織が現れてしまう。それに対し主人公である御堂心奏が数々の事件にに立ち向かうストーリーである。
そして今日も、また異能力を悪用した事件が起きてしまう、、、。
突如として現れた扉の謎に迫る。
ついに禍々しい魔力を放っている扉が目の前で開き、心奏と心湊の二人は扉の中へと足を進めた。
扉の中へと二人は入って暗闇の中をしばらく歩いていると…。
「なんだ?あの光は。」
心奏が遠くに小さな光を見つけて、妹の心湊と一緒に、その光へ向かって歩き出した。
しばらく二人が、歩き続けると…。
突然眩い光に包まれてしまう。
眩しさのあまり二人は、目をつむってしまう。
そして少し時間が経ち…。
二人が目を開けるとそこには…。
心奏たちが住む街があった。
思わず二人は‘‘え?‘‘と顔を見合わせて、周りの状況を飲み込めないでいた。
そんな中、心奏の携帯に知らない番号から連絡が入る。
「もしもし?誰ですか?」
心奏が通話相手に声をかけると聞き覚えのある声が聴こえてきた。
「私だ。東雲樺音だ。久しぶりだな心奏。」
なんと、かつて心奏が野望を阻止する為に、あの激戦を繰り広げた樺音から電話が掛かって来たのだ。
心奏は何が起こっているのかを整理できずにいると・・・
樺音から思いもよらない話をされる。
「心奏。突然のことで申し訳ないが君たちがいるその世界は…。恐らく並行世界の中の君の住む街だ。ちなみにだが…そちらの世界には、君はおろか君の妹も、街の住民も誰ひとりして居ない。破滅後の世界だ。」
その樺音からのまさかの言葉を聞いて、心奏は驚愕して大きな声を上げる。
「並行世界?しかも、破滅後だって。それはいったいどういうことですか?樺音。」
心奏は樺音二人が、今いる世界の情報について情報を求めると悩みながらの返答が返ってくる。
「そうだな。簡単に言うと…。君たちが住む世界と時間軸は同じであるが…謎の現象によって人間すべてが消えてしまった。ひとつの世界線だ。ただ言えることがあるとしたら・・・そこの世界に居るボス的存在を倒さないと君たちのいた元の世界には、戻れないという事だな。」
樺音が言うには、この並行世界を脱出する為には…。
今心奏たちが居る街のどこかにいるボスを倒すと元居た世界に戻れるらしいというのだが…。
二人は半信半疑で、樺音の話を聞いている時だった。
半壊した建物の物陰から、ロボット兵みたいな奴が現れる。
ロボット兵の姿を見た心奏が、電話先の樺音に問いかける。
「樺音?ロボット兵みたいなのがもしかして...貴女が言うボス的存在?だとしたら今建物の物陰から現れたみたいなんだけど…。どうしたらいい?」
心奏からの問いに樺音は…少し考えてから話始める。
「心奏。多分そいつだ!そいつを倒せば、一応は脱出できるはず。だが…。その世界はそこまでの物理的強さに対しての耐久値がないから、高エネルギーの魔力で戦うのは命取りになる。今いるその世界が壊れてしまっては…君たちに残された道が、"死"だけになってしまう。くれぐれも、戦いには気を付けて!そしてまた何かあれば連絡する。」
そう言い残して、樺音は電話を切った。
心奏は、通話が終わるとすぐに戦う体制に入る。
「ちょっと。そこのロボット兵!あたしと戦いなさいよ!」
心奏が、ロボット兵を挑発すると…。
「敵ヲ確認。排除スル!」
そう言いながら、ロボット兵が襲い掛かてくるが心奏は至って冷静を保ちながらロボット兵に攻撃を与える。
「能力解放!!聖少女モード!!」
心奏は、聖少女モードになってエネルギー消費と今いる世界に極力負担を掛けないように、一番使い慣れた姿になって戦いを始める。
「あまりこの世界に負担を掛けないようにして戦うには…。あっ、いいこと思いついた。」
心奏は、思考を巡らせてから技を放つ。
「魔力を両手の拳に込めて放つ…。喰らえ!!神速拳!!」
心奏の放った技がロボット兵に直撃するのだが…。
「左腕欠損、右腕欠損…。攻撃対象ヲ強制排除!!エネルギー充填完了…。超電磁砲発射!!」
ロボット兵が、最期のあがきとして超電磁砲を放ってくる。
心奏はこの攻撃をいとも簡単にかわすが...
敵の攻撃が地面に当たったらやばいと考えてイチかバチかで反撃をする。
「双竜ノ咆哮!!!」
心奏の放つエネルギー攻撃が、ロボット兵の放つ超電磁砲超電磁砲と衝突する。
すると、周りの建物に亀裂が入り始めるの見た心奏は、このままでは不味いと思い一瞬だけ能力を全開放する。
「瞬間解放!!双竜ノ咆哮!!」
心奏の放ったエネルギー攻撃が、ロボット兵の攻撃をも飲み込みロボット兵を巻き込み爆発する。
無事にロボット兵を倒した心奏。
すると、タイミングよく樺音から電話が入る。
「樺音だが…ボスは倒せたか?心奏。」
樺音が今の状況を心奏に問いかける。
「ええ。無事に倒せました。ですがどうやったら元の世界に戻れるんですか?」
そう樺音に投げかける心奏。
「君たちの住んでいる街に時計台があるだろう。恐らくこの世界でも、そこに行けば扉があるはずだ。急いでそこへ向かうんだ。通話は繋いだままで大丈夫だ。」
樺音から街にある時計台に扉が出現している可能性があると、言われた二人は急いで時計台へと向かうのであった。
―並行世界 時計台―
二人は、時計台の中に入って何処かに扉がないか探すと…。
妹の心湊が時計台の奥で扉があるのを発見した。
「お姉ちゃん。見つけたよ扉。この時計台の奥に…。」
妹の心湊から扉があったと聞いた、心奏は樺音へ電話越しに伝える。
「扉ありました。ですが...どうしたらいいですか?」
心奏が樺音へ質問をすると思わぬ回答が返ってくる。
「扉を開ける方法は…。君たち二人がその扉の前で、互いの体液交換を行う事で…。扉が開いて元の世界へと帰れるはずだ。ここから先は、君たち二人きりの状態じゃないと意味が無い。それでは私はここで失礼するよ。無事に帰還することを祈っているぞ。心奏。」
そう言い残して、プツンと電話を切ってしまった樺音。
そしていざ、心奏は心湊と扉の前に立つが…。
「ねえ、心湊。電話をあたしの横で聞いていたからわかると思うんだけど…。体液を交換しなくちゃいけないみたいなんだけど、大丈夫?」
心奏は、心湊を思わず心配するが…妹の心湊は、羞恥心剝き出しで赤面しながら、心奏に言ってしまう。
「つまりお姉ちゃんと…。き…kissをすればいいんだよね?いいわよ...私の初めてをお姉ちゃんにあげるから。」
心湊のあまりにも大人な発言に、一瞬驚くがすぐに状況を飲み込む心奏。
そして、心奏と妹の心湊との初体験が始まる。
二人が、熱く濃厚なkissをすると…。
扉が少しずつ開いていくのだ。
そして、二人の興奮度が、絶頂期に差し掛かり二人の心臓の鼓動も早くなり全身で、刺激的な興奮を得るのと同時に、扉が全開する。
心奏は、絶頂による痙攣を興して腰が抜けて、立てなくなった妹の心湊をお姫様抱っこしてそのまま扉の中へ歩みを進める。
心奏は、歩きながら心湊に‘‘今の事は、二人だけの秘密ね♡‘‘と言うと、妹の心湊は声にならない声で‘‘うん‘‘と頷く。
そして二人は...
また遠くにある小さい光を目指して歩みを進めていくが…
果たして、現実世界に戻ることができるのであろうか...。
お姫様抱っこされながら心奏との初体験を脳内で追体験している妹の心湊は、大人の階段を一段上るのであった…。
幾多のパラレルワールドの中のもう1つの日本のお話。ここに出てくる人物は、存在しておりません。
※15話以降は、心奏の身体の性別が女性になってしまっていますが、タイトルについての変更はございません。あくまで、‘‘元兄‘‘という立場として、物語が進んでいきます。