愛してる
彼は…死んだ。
静かに目を閉じている。
なんでよ、目開けてよ、私はあなたのこと愛してるのに。
こんなにも愛しているのに、こんなに早く死んじゃうなんて
「やったぁぁー!!大学合格したー!」
第一志望の大学に無事合格したこの私は小林沙羅。
ずっと勉強頑張ってきた甲斐があったとこの瞬間が1番思う
お母さんもとても喜んでいる。
初めてのキャンパスライフ。
とても楽しみだ。まだ合格しただけだから、大学に入ってから頑張らなくちゃ!そんなことを思いながら大学に初登校をしに行ってくる。
私は中高女子校で、男性との関わりがあまりない、
男の人と関わるのは小学生ぶりだ。
緊張しながら大学に登校した。
好きな人ができるわけでもなく、大学で無難に過ごして約1年が経った。
「これで授業を終わる。」
「はぁーやっと授業終わったぁ
ねぇ綾香、今日一緒に買い物いかない?」
私の1番の友達佐藤綾香。
綾香はいわゆるサバサバ系女子でいつもサバサバしてる。
だからたまに冷たいけど、そこが好き、、
「んーだるい…けどまぁ私も欲しいのあるし、いいよ。」
「やったぁーありがとー」
綾香はいつもついてきてくれる。
そんな話を綾香としていたら
廊下で筆箱を落としてしまった。
「あっ…」
「これ…落としましたよ」
「…ありがとうございます」
かっこいい…私は一目惚れをしてしまった。
こんなので惚れてしまうなんてちょろいかもしれない。
だけど、これが彼と出会った出来事でした。
その日から大学で彼を見つけてはついつい見てしまう日々が続いた。
彼を見てたらいい所はたくさんある。
友達に対しても、道で困ってるお婆さんに対しても、
とても優しく対応していてまた彼、いや藤沢綾に惚れてしまう。
私はすっかり藤沢綾の沼にずぶずぶハマってしまった。