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6. 緊張感


 「おっはよー!」


 彼女の元気な声が背後から聞こえ,直後に,背中に軽い衝撃が走る。


「……おはよう」


 彼女の100分の1くらいしかない声量で返す。

 朝からそんな声が出るなんて,やっぱり私とは違う人間だ。


 肩からずり落ちた鞄をかけなおし,履き替えようとしていた靴を,靴箱に入れる。上履きに足を差し入れると,ひんやりとしていた。今朝は少し冷えている。


「あれ,元気ないね。どうかしたの?」


「…………」


 うるさいな,と口を開く元気もなく,教室に向かって歩く。

 昨日は全然眠れなかった。新しい環境で,緊張しているのかもしれない。

 教室の前で,小さく息を吸い,吐く。ドアを開ける。ガラガラと古い木でできたそれは,大げさに音を立てた。


 後ろからついてきている彼女は,まるでラジオ番組みたいにずっと話し続けている。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 『まるでラジオ番組みたいにずっと話し続けている。』 この表現、とてもいい。
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