3.魔術師になりました。
俺は死の森から出ようとすると、ある事を思い浮かべる。ここに、住んでいた証拠が出たら後々、面倒だしどうせなら、変装姿で誤魔化さないとな。そう思ったら、どこかで大きな音がして、俺はボンっと音を立て、煙まで上がった。・・・いや、爆発に巻き込まれたとかじゃないからね?多分、姿がゲーム内のハルディーンじゃなくなっただけだと思う。これまで、散々、王族紋章継承魔法にはとても助けられたからな。
多分、イメージとしては、ゲーム内のモブの姿になっていると思う。俺にはあのイメージが残っているからな。ついでなら、ここで、死の森最後のガチャを引こう。俺は10連ガチャを引く。
☆クローゼットをゲットしたよ!!
☆クローゼットをゲットしたよ!!
☆☆騎士隊の槍をゲットしたよ!!
☆☆☆炎魔法を習得したよ!!
☆☆インテリマントをゲットしたよ!!
☆クローゼットをゲットしたよ!!
☆☆暗殺用の毒薬をゲットしたよ!!
☆フォークをゲットしたよ!!
☆スプーンをゲットしたよ!!
☆☆☆☆闇魔法を習得したよ!!
・・・何故にフォークとスプーン!?まぁ、いい。闇魔法とかカッコいいな・・・。これだけあれば、やっていけるだろ。俺は疾風の衣服を着て、疾風の靴を履き、インテリ眼鏡とインテリ帽子とインテリマントをを着けて、この森から出た。出る時は疾風の如く、速かった。俺、風魔法使えないのにな。
△△△△
王都に着くと、街の真ん中に掲示板があり、魔術師の募集要項が載っていた。俺はこれだ!と思い、真っ先に会場に向かっていた。
俺は会場に着くと、一人のおじいさんがいた。・・・この人も、魔術師希望かな?にしても、他には人がいないみたいだけど。これから来るよな?時間には早く着いたみたいだしね。
数人が会場に来た。約束の時間になり、前に立っていたおじいさんが口を開く。
「・・・これから、魔術師希望の者は適性があるかどうか調査する。」
・・・あ、おじいさん、試験官の人だったのな。おじいさんは俺達を王城の敷地の辺鄙な場所に案内して、水晶玉がある部屋へと連れてきました。まずは、水晶玉で適性を調べるようです。最初に来た人から水晶玉に手を当てて、魔力量がどれだけあるか調べるそうです。・・・俺、大丈夫かな?爆発しない?
「そこの眼鏡の少年。前へ。」
俺は水晶玉の前へ出て、手を当てる。水晶玉が何故か異音を立てる。試験官のおじいさんは大声を上げる。
「皆の者!伏せろ!!爆発する!!」
俺は反射的に王族紋章継承魔法を使って、身を防ぐ。水晶玉は見事に爆散した。あぁ、チートってこういう時、嫌になるわー。おじいさんは魔法で、水晶玉の爆散の被害を最小化した。そして、おじいさんは俺に宣言する。
「汝は、これから上級魔術師の称号を与える。”朧月”・・・それが、汝の呼び名じゃ。」
”朧月”・・・?それって、どこかで聞いた様な・・・?って事は、『ドキッと恋して☆』の中で出ているって事だよな。・・・んー?
「汝、実感が湧かないのか?これは、異例の事態じゃからのぉ・・・。これは、間違えなく魔術師の称号を与えねばならぬ力の持ち主じゃ。」
・・・上級魔術師・・・。
「あー!!思い出した!!・・・そういう事か。」
「ん?」
”朧月”。それは、とある上級魔術師の呼び名。ゲームの中でも、続編の方だが、出てくる魔術師。出てくると言っても、名だけだが。魔法騎士隊第一部隊がちょろっとだけ、”朧月”の名を出すのだが、あれって俺だったのか!!流石、ハルディーン様。
俺は一人で納得していると、おじいさんは誰かを呼んでおり、俺は問答無用で連れていかれたのである。油断していたので、抵抗は出来なかったが。する意味もないが。
そして、後日。晴れて、上級魔術師の”朧月”としての生活が待っているのでした。