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第5話:彼女たちの立場。

とりあえず、やることはさっさと終わらせた方がいいかな……


ボクは言い争いを続けてる白夜と瑠衣の横を通ってその水晶に手を伸ばした。

そして触れた瞬間、水晶に灯ったのは強くて僅かに淡さを持った青い光。


……どうして、白夜の時と光り方が違うんだろ……?


ボクにはそれが不思議だったけど、神官達は違うことに驚いていたことにボクは気づくことがなかった。



「……一応瑠衣もやる?」

「やる!!えへへ、深咲と間接タッチ……!」



時々、瑠衣が言うことがよくわからないことがある。

白夜にもそれはあるけど……ホントによくわからない。

とりあえず瑠衣は白夜と違い、軽い足取りで水晶の前に向かい、そして躊躇うことなくそれに触れた。


その水晶に宿った光は白……つまり瑠衣は……



「貴方様が神子様……どうか我々に神の力をお教えください……!」

「え?え?」



ていうか、あの神官達の態度……わかりやす過ぎる……


ふと、ボクの表情に気付いたアインさんは小さな苦笑を浮かべて一度頭を下げた。



「勇者様、申し訳ありません」

「別にアインさんのせいじゃないよ」


勇者……か。

ボクに、そんなの名乗る資格なんてないのに……



「つーか、瑠衣が神子って世も末だよな。」

「なによ!あんたなんて守護者じゃない!守護者!わぁー似合わない!!」

「んだとてめぇ……」


「あの……勇者様、あのお2人は仲が……」

「ん、悪いよ?気は合うのに。」



ボクが知る限り、2人が顔を合わせてケンカしなかったことなんてホントになかった。

でも、何故かあの2人はよく気が合う……


同族嫌悪なのかな?

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