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エピローグ:終わっても結局いつも通り


――あの世界から帰ってきて、その日の夜、ボクは夢を見た……


夢にはアインさんとツヴァイさんが出てきて、ボクは彼らとただ普通に話をしている。

その話の内容をボクはわからないけど

なんとなく、ボクも彼ら表情をあまり変えていないけど内心はそれを楽しんでいるんだとわかって……


アインさんでもツヴァイさんでもない誰かがボクに何かを言おうとしたところでボクは目が覚めた。



「ていう夢をみたんだけど」

「結局何を話してたんだ?」

「わかんない」


そう、わからなかったんだよね……あんなに彼らと普通に話してたはずなのに。

とりあえず楽しんでいたんだからそんなに難しい話をしてたわけではないと思うけど


「それにしても深咲、ずいぶんと嬉しそうだね」

「え、そう……?」


瑠衣はそうだよーって笑ってるけど……ボクが何に対して嬉しそうにしてるのかいまいちわからないけど……

夢を見ていた名残でもあったのかな……?


「そういえば瑠衣は怒られなかった?」

「怒られたけど大丈夫!」


しばらく門限がちょっときつくなっただけだし!って瑠衣は言ってたけどそれは多分大丈夫じゃないやつだと思う……


「そういやよ、剣道部にちょっと突撃してみたんだけどやっぱ勝てねぇわ」

「え、本気で行ったんだ……」

「そもそも剣道と剣術は違うと思うのに、ププッ白夜ばかみたい」

「んだと……」


ホント、瑠衣と白夜は仲がよくなったよなぁ……

とりあえずそろそろ行かないと遅刻しそうだからボクは瑠衣と白夜をいつものように縛って引きずって登校するのだった。



結局、ボク達があの世界に行ってやったことは老害の追い出しくらいで、他にはこれって言う感じのことをしてなかったけど……

ただ、影のことはボクにとっては多分プラスな出来ごとなのだと思う。


「そういや深咲、今度また3人で遊びに行くんだろ?どこにするんだ?」

「……ちょっと迷ってる」


「遊園地に行って乗り物は一緒に乗ろうよ、深咲」

「はぁ?おまえは1人で乗ってろよ瑠衣」

「2人共重いんだから喧嘩するなら捨ててくよ」

「「ごめんなさい」」


謝るくらいならさっさと歩けばいいのにって思うのはおかしくないよね多分……

とりあえずボクはそろそろ2人を引きずるのに疲れてきたからまだ言い合いをしている2人を捨て置くことにしようかな……


「いたっ」

「いてっ」

「手疲れた……」

「ホントに捨てたっ!!」

「ていうかもう予鈴なったんだけど」

「ちょ、それを先に言え!」


それからボク達は学校まで気持ち走って1時間目には間に合ったとは言っておくけど。


まぁ、そんな感じでボク達の毎日は変わらず続いていく……

それでもほんの少しくらいはあの世界に行ったことは無駄じゃなかったとは思えるし、瑠衣と白夜を今までよりは少しくらい優しく相手をしてあげることもできるような気もしていたりする。


……2人に優しさとはって言われそうだけど。

つまりはちょっとだけ考え方は変わったかもしれないけど結局はいつも通りな話でした。

あと確実に言えるのは主人公には恋愛感情なんてものはまだない(白夜はよく布団に入ってきてるもう1匹感)

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