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第3話:独断と偏見ですよ。

口ぐちに騒がしい背景にも近い人達の合間から一歩前に出てきた人が1人いた。

その人達と同じ服装なのに若々しくて、感じが違う人。



「申し訳ありません。我々もこのような事に遭遇したのは初めてだったので」

「あなたは?」

「申し遅れました。私はアイン・シア……神官長をしております。」



神官長だと名乗ったアインさん?を少し観察すればその意味が少しわかった気がした。

同じ服装の人達が神官なのも理解したけど

アインさんは多分神官の中で一番若いんだと思う。

それから多分、この中で一番現状を理解してるとボクは思えた。



「我々の身勝手で貴方方を召喚することになり申し訳ありませんでした。祖先により世界に危機が訪れた際、力を貸してくれる存在を導くようにと伝えられていました。」

「それがボク達?」


「はい。言い伝えでは魔王と戦う勇者、神の力を伝える神子、その神子を守護する守護者。そのお三方が同時に現れると言われていました。」

「その勇者とかってどうやってわかるの?」

「それはこちらの水晶に触れられると神子ならば白い光が、守護者ならば赤い光が、勇者ならば青い光が灯ると言われております。」



……まぁ、初めて遭遇したなら仕方ないことか。



「うん、わかった。どうせすぐに帰れないんだろうし。協力してあげるよ。」


誰に、とは言ってないけどね。

瑠衣達もボクの意見に同意してるみたいだし……


なら、今ボク達にできることはひとつだけ。

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