第31話:本題があっさりと終わればおまけが長い
仕事は早いんですって話
――ツヴァイさんに案内されてきたのはなんていうかソファがいっぱいあった。(当社比)
「好きなとこに座るといい」
「失礼します」
キラキラ王子はツヴァイさんにそう言われて距離とかから言えばドアからは少し離れていて、窓に近くない位置にある2人掛けソファに座っていた。
その後ろには騎士の人達が立っている。まぁ、妥当か。
ボク達が座ったのはドアから入ってすぐにある3人掛けソファだった。
ていうか狭い……
そしてツヴァイさんはどこに座ったかと言えば一番奥にある大きなテーブルにある椅子のとこだった。
なんでこんなにソファがあるんだ……
「さて、あの爺共のことは今話を通しておいたからおぬしらが戻る頃には終わってるはずだ」
「え、いつの間に」
「仕事の早さが自慢だからな」
ツヴァイさん曰く、もともと教会本国にいる人達は真面目ばかりなのに外に出ると野心に染まる人が多くなる傾向にあるらしい
え、あの老害達も真面目だった時期があるの?
まぁ……ボクにはどうでもいいことだけどさ
「しかし、まさかあの魔王を理由に勇者召喚までさせるとは思わんかったなぁ……」
「ん?ツヴァイさんって魔王のこと知ってるの?」
「おう、よくミウフォンを買いにきとるよ」
あ、やっぱりあれ魔王だったのか。
言う必要ないから言わないけどさ
とりあえず用件はもう終わったけどまだ帰る訳にはいかないらしい?
「そういえばツヴァイさん。来る時あったステンドグラスってなんか意味あるの?」
「おー?あぁ、黒翼と白翼のだろ?あれは一応この本国ができた理由を描いたものだな」
「教会本国ができた理由?」
「ま、よくある神話とか昔話とかそんな感じの話だ」
ツヴァイさんが言うには、その昔に黒い翼と白い翼を持って生まれた子供がいて、その子は全てを見通す目と全てを認識する目を持っていたらしい。
その頃はいろんなものが入り乱れていて、特定の指導者というものも存在していなかったらしい?
「ていうかそれでどうして教会本国ができた理由になるの?」
「人の話は最後まで聞くものだろ……まぁ、そいつの一言でほとんどのものが纏められたのはよかったんだが、今度はそいつを野放しにするのは問題あるんじゃないかってなってなぁ……」
それで彼をこの地に縛ることになり、名目としてその目を利用するためにと教会という名称をこの地につけたのが本国のはじまりらしい。
「認識と見通すって何が違うの?」
「さぁのぅ……ただ言えるのは全てを見通すと言われている方が見えていたのはその時から未来にかけて……とも言われてたようだな。認識は文字通り視認できるのもできないのも認識してたらしいな」
なんか……すごい力を持ってた人、だったっていうのはわかった気がした。
お城の書庫にその辺の本ないかなぁ……
「さて、部屋の用意もできたようだな。案内させよう」
「助かります」
「あれ、泊まりなの?」
ボクは知らなかったけどこの教会本国に来て1泊していくのはある種の決まりらしい。
まぁ、泊まる教会はある意味一番上の人のランクもろもろによって決まるみたいだけど。
ボク達は一応王子の付き添いだからいい部屋に泊まれるらしい?
……とりあえずラッキーって思っておけばいいのかな。あの宿場でもそうだったけど
「そもそも王子がその日にとんぼ返りで同じ宿場に泊まるって言うのも問題があるだろ」
「あー……そっちか」
そんな風に話をしながら教会の人に案内された部屋は驚きの白さだった。
ていうかツヴァイさんなんで付いてきたんだろ?
来月はやる気出して2話更新するんだ・・・(夢




